溶接機器・材料業界

溶接機器・材料業界の概要、世界シェア、業界ランキング、市場規模について分析をしています。リンカーン、コルファックス、イリノイ・ツール・ワークス、神戸製鋼所などの主要な溶接材料メーカーの動向も掲載しています。

世界市場シェア

最新業界別売上高世界ランキング第2巻」に記載の溶接機器・材料各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、以下の順位となります。

1位 リンカーン・エレクトリック 15%
2位 コルファックス 13%
3位 イリノイ・ツール・ワークス 9%
4位 神戸製鋼所 4%
5位 現代溶接 2%

溶接機器・材料業界の世界シェアランキング1位は米国のリンカーン・エレクトリック社です。溶接機器や材料の両方を手掛けており、業界の盟主的な存在です。2位には、スウェーデンに本拠を置くエサブを買収したコルファックス社です。コルファックス社はもともとはダナハより分社化して誕生した会社です。3位には、北米のイリノイ・ツール・ワークス社です。同社は、溶接機械以外にも、産業包装製品、表面仕上げ材、業務用食品機器などを手掛けています。日本勢では、4位に神戸製鋼所が入っております。パナソニック、FroniusやKemppiなども大手と言われていますが、情報の開示がないため、本ランキングからは除外しております。

市場規模

調査会社のグランビューリサーチによれば、2019年の溶接機器業界の市場規模(世界)は、145億ドルです。2025年まで年平均6.2%での成長を見込みます。調査会社のフォーチュンビジネスインサイツによれば、2019年の同業界の規模は195億ドルです。2027年まで年平均4.3%の成長を見込みます。当サイトでは、溶接機器業界の市場規模として175億ドルを市場シェア算定に用いています。

溶接材料とは?

金属を熱や力を用いて結合させることを溶接といいますが、溶接材料は、その溶接をするときの、結合剤となります。溶接した金属は、当然溶接部分の強度や硬度を、元の材料の水準にできるだけ一致させることが望ましく、結合剤としての溶接材料は、そうした意味で重要な役割を持っています。
一般的に、溶接材料には、アークと呼ばれる高温で強い光を発生させる被覆アーク溶接棒、ティグ溶接棒、ソリッドワイヤ、フラックス、帯状電極等があります。
溶接の方法には、アーク溶接、スポット溶接、ティグ(TIG)・ミグ(MIG)溶接、レーザー溶接があります。

主要な溶接機器・材料メーカー

リンカーン・エレクトリック(Lincoln)

米国に本拠を置く溶接材料・機器メーカーです。120年以上の歴史を誇ります。溶接と切断が事業の柱となっています。スティック溶接機、TIG溶接機、MIG溶接機、マルチプロセス溶接機、トマホークプラズマカッター、スピリットプラズマ切断システム等を取り扱っています。

コルファックス(Colfax)

コルファックス社は米国のダナハー(Danaher Corporation)より分社化して誕生しました。溶接・切断事業と医療機器事業が主力です。溶接事業はスウェーデンに本拠を置く溶接材料メーカーであるエサブ(ESAB)が主軸となります。同社は1904年に創業されました。英国のエンジニアリング大手のチャーター・インターナショナル(Charter International)に1994年に買収され、2012年に米国のコルファックス(Colfax)社に買収されています。

イリノイ・ツール・ワークス(ITW)

米国に本拠を置く複合企業です。ニューヨーク証券取引所に上場しています。溶接機以外にも、自動車部品(ネジやキャップ)、調理器具(業務用食洗器など)、試験計測機器、締結機器、産業包装製品、ポリマー、接着剤・シーリング剤・潤滑剤・台所カウンター用ラミネート材を製造販売しています。

ITWの事業内容

ITWの事業内容
出所:同社AR

神戸製鋼所

日本を代表する製鉄メーカーです。製鉄自体の規模は国内3位ですが、アルミ事業、建設機械(コベルコ建機)、圧縮機、溶接、電力(IPP)分野へ多角化しています。溶接システムや溶接材料も手掛けています。特に、低合金耐熱性用の溶接材料では、世界シェアトップクラスの実績を持ちます。

現代溶接

現代グループの溶接会社です。主に溶接材料を提供しています。2020年に溶接分野で世界1位のブランド力を有することを目標としています。

業界関連図書

トコトンやさしい溶接の本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ) [単行本]
溶接・接合技術入門 [単行本]
図解入門現場で役立つ溶接の知識と技術 (How‐nual Visual Text Book) [単行本]

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