クボタの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

クボタは、日本の最大手農機メーカーです。源流は、1890年に久保田権四郎氏によって設立された鋳物メーカーである大出鋳造所まで辿ることできます。コレラ対策のために、水道管の国産化を実現し飛躍しました。 ノルウェーの農機メーカーのKverneland(クバンランド)、北米の種まき・草刈り機大手のグレートプレーンズマニュファクチュアリング社、インドのエスコーツ社を買収し、世界展開を強化しています。日本出自の農機メーカーということで、稲作用の農機に強みを持ちます。農機以外にも、エンジン、建設機械、祖業の各種パイプ(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)、スパイラル鋼管などを製造販売しています。

創業者の言葉

「技術的に優れているだけでなく、社会の皆さまに役立つことをする」

年次業績推移

2022年度 売上高は2,678,772百万円で、前年度比22%増となりました。営業利益は218,942百万円になりました。営業利益率は8%になりました。国内売上高は水・環境は増収となりましたが、機械が農業機械等を中心に減収となったほか、その他も減収となったため、前年度比400百万円減となりました。海外売上高は機械、水・環境ともに増収となり、前年度比482,400百万円増となりました。当年度の海外売上高比率は前年度比4.9ポイント上昇して77.5%となりました。営業利益は値上げ効果や為替の改善等の増益要因がありましたが、原材料価格の上昇や物流費の増加等の減益要因により、前年度比25,600百万円減となりました。 2021年度 売上高は2,196,766百万円で、前年度比19%増となりました。営業利益は244,565百万円になりました。営業利益率は11%になりました。国内売上高は水・環境部門やその他部門が減少しましたが、機械部門が農業機械等を中心に増加したため、前年度比1.3%増となりました。海外売上高は水・環境部門が減少しましたが、農業機械や建設機械が大きく伸長したため、前年度比26.7%増となりました。当年度の海外売上高比率は前年度比4.7ポイント上昇して72.6%となりました。営業利益は原材料価格や物流費の高騰等の減益要因はありましたが、国内外での大幅な増収や為替の改善等により、前年度比40.5%増となりました。 2020年度 売上高は1,853,234百万円で、前年度比3%減となりました。営業利益は175,284百万円になりました。営業利益率は9%になりました。世界各地で底堅い需要に支えられ、 特に主力の北米ではディーラーから最終顧客への小売が大幅に増加しました。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う生産の遅れ等によりディーラーへの卸売が翌年度にずれ込んだため、売上高、利益ともに減少しました。
クボタの業績推移

クボタの業績推移

四半期業績推移

2023年第3四半期(7-9月) 売上高は738,191百万円になりました。営業利益は74,283百万円、営業利益率は10%になりました。 2023年第2四半期(4-6月) 売上高は738,477百万円になりました。営業利益は81,326百万円、営業利益率は11%になりました。 2023年第1四半期(1-3月) 売上高は781,563百万円になりました。営業利益は103,248百万円、営業利益率は13%になりました。 2022年第4四半期(10ー12月) 売上高は724,592百万円になりました。営業利益は35,510百万円、営業利益率は5%になりました。 2022年第3四半期(07ー09月) 売上高は693,700百万円になりました。営業利益は62,429百万円、営業利益率は9%になりました。
クボタの四半期業績推移

クボタの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移成長

希薄化後EPSは前年度比10%減の130.82円になりました。1株当たりの配当は前年度比5%増の44円になりました。配当性向は34%になりました。
クボタの希薄化後EPSの推移

EPS・配当額・配当性向の推移

今期業績予想

2023年11月 2023年度第三四半期の決算短信において、2023年度通期の売上高は2,950,000百万円、営業利益は295,000百万円を予定していると掲載されています。

売上構成

セグメントは、機械、水・環境、その他に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
クボタの売上構成(2022年度)

クボタの売上構成(2022年度)

農機の主な製品: トラクタ、耕うん機、コンバイン、田植機、芝刈機、ユーティリティビークル、インプルメント、アタッチメント、ポストハーベスト機器、野菜機械 農機の主な製品: 主として、農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械の製造及び販売等を行っております。農業機械及び農業関連商品部門では、トラクタ、耕うん機、コンバイン、田植機、芝刈機、ユーティリティビークル、その他農業機械、インプルメント、アタッチメント、ポストハーベスト機器、野菜機械、中間管理機、その他関連機器、ミニライスセンター、育苗・精米・園芸施設、各種計量・計測・制御機器及びシステム、空気清浄機を取り扱っています。エンジン部門では、農業機械用・建設機械用・産業機械用・発電機用等各種エンジンを取り扱っています。建設機械部門では、ミニバックホー、ホイールローダ、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ、その他各種建設機械関連商品を取り扱っています。 水・環境事業の主な製品: 主としてパイプシステム関連製品(ダクタイル鉄管、合成管等)、素形材・都市インフラ関連製品(反応管、スパイラル鋼管、空調機器等)、環境関連製品(各種環境プラント、ポンプ等)の製造及び販売等を行っております。パイプシステム関連部門ではダクタイル鉄管、合成管、官需向けバルブ、排水集合管を取り扱い、各種建設工事等の設計・施工を実施しています。素形材・都市インフラ関連部門では、反応管、ハースロール、TXAX[ブレーキ用材料]、スパイラル鋼管(鋼管杭、鋼管矢板)、空調機器を取り扱っています。環境関連部門では、上下水処理装置及びプラント、ポンプ及びポンププラント、水処理用膜ユニット、各種用排水プラント、し尿処理プラント、廃棄物焼却・溶融プラント、廃棄物破砕・選別プラント、排煙脱硫装置、膜型発酵メタンプラント、浄化槽、民需向けバルブを取り扱っています。

主な買収案件

2023年 子会社であるKverneland AS(ノルウェー)は子会社を通じて、農作業機器(インプルメント)を製造するB.C. TECHNIQUE AGRO-ORGANIQUE SAS(フランス)の株式を100%取得し、完全子会社とすることを決定

2022年 欧州機械統括子会社のクボタホールディングスヨーロッパB.V.を通じて、工場の製造工程で原材料の定流量供給に使用される「重量式フィーダ」の世界的メーカーBrabender Technologie GmbH &Co. KG(ドイツ)の全株式を取得し子会社化を決定

2022年 インドのトラクタメーカー Escorts Limited に対して株式公開買付けを実施し決済手続きが完了

2021年 欧州機械事業統括子会社のクボタホールディングスヨーロッパB.V(オランダ)は、トラクタ用作業機器を製造・販売するPulverizadores Fede, S.L.(スペイン)の株式を100%取得し、完全子会社化することを決定

2021年 子会社であるKverneland AS(ノルウェー)は、集草インプルメント「マージャー」の開発・製造・販売する ROC S.r.l(イタリア)の株式の80%を取得し、子会社化することを決定

2021年 KUBOTA CANADA LTD.(カナダ)を通じて、農業機械・建設機械向けの自動走行制御に関する機器・ソフトの開発・製造・販売をするAgJunction Inc.(カナダ)のグループ会社化に向けた手続きが完了

2016年 米国子会社であるクボタU.S.A.,Inc.並びに米国の農用作業機器メーカーであるGreat Plains Manufacturing, Inc.は、クボタU.S.A., Inc.がGreat Plains Manufacturing, Inc.社の全株式を買収することに合意

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