日立建機の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

日立建機は、1970年に設立された日本を代表する大手建機メーカーです。日立製作所の上場関連会社でもあります。油圧やミニショベル、ホイールローダー、破砕機、建機向けのアタッチメント、道路機械、マイニング機械やダンプの製造・販売を手掛けています。2016年に豪州の鉱山機器向け消耗品に強みを持つブラッドケンや米国の鉱山機械部品を手掛けるH-Eパーツを買収しました。2022年に伊藤忠と日本産業パートナーズが日立製作所より日立建機持分の26%を買収しました。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比26.02%増の1,024,961百万円になりました。営業利益は277.51%増の106,590百万円になりました。営業利益率は10.40%になりました。市場環境は中国以外の主要地域において堅調に推移し、米州向けの販売価格決定による調整額、生産稼働率向上による損益改善、為替影響等によって前年度比増収増益になりました。

2020年度
油圧ショベルの中国での減速が響き前年度比減収増益となりました。

日立建機の業績推移

日立建機の業績推移

業績推移(四半期)

2022年第2四半期(7-9月)
売上高は前年同期比26.80%増の311,363百万円になりました。営業利益は18.81%増の31,471百万円になりました。営業利益率は10.11%になりました。資源高で鉱山機械の需要が堅調に推移し、また円安の効果もあいまって、前年同期比増収増益になりました。

2022年第1四半期(4-6月)
売上高は前年同期比17.27%増の267,539百万円になりました。営業利益は82.93%増の21,791百万円になりました。営業利益率は8.14%になりました。

2021年第4四半期(1-3月)
売上高は前年同期比19.63%増の304,595百万円になりました。営業利益は245.40%増の44,906百万円になりました。営業利益率は14.74%になりました。

2021年第3四半期(10-12月)
マイニング事業も順調に回復しており、前年同期と比べて売上高は24.7%増の2466億円、営業利益は248%増の232億円と増収増益になりました。

2021年第2四半期(7ー9月)
世界的なインフラ投資で建設機械が堅調で第1四半期に比べ増収増益となりました。

日立建機の四半期業績推移

日立建機の四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比633.38%増の356.57円になりました。1株当たりの配当は前年度比450.00%増の110.00円になりました。配当性向は30.85%になりました。

日立建機のEPS・1株配当・配当性向の推移

日立建機のEPS・1株配当・配当性向の推移

希薄化後EPS(四半期)の推移

2022年第2四半期(7-9月)
希薄化後EPSは前年同期比-7.84%増の80.47円になりました。

日立建機の希薄化後EPS(四半期)の推移

日立建機の希薄化後EPS(四半期)の推移

業績予想と進捗率

今期の売上高は1,040,000百万円、営業利益は94,000百万円、営業利益率は9.04%を見込みます。1株配当は未定です。業績の上方修正を行いました。

2022年第1四半期(4-6月)
売上高の業績予想に対するの進捗率は25.72%です。営業利益の業績予想に対する進捗率は23.18%です。営業利益率は予想より-0.89%下回っています。

事業構成

主力は建機です。

日立建機の売上構成(2021年度)

日立建機の売上構成(2021年度)

建機事業
ミニショベル、ミニホイールローダ、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、タイヤローラ、振動ローラ、リジッドダンプトラック)、解体・破砕機、金属リサイクル機、環境・リサイクル機、林業機

ソリューション事業
ダンプトラック自律走行システム、鉱山運行管理システム、故障予兆システムConSite

M&A(合併買収)の動向

建機事業の製品・地域補完や強化を目指した買収を行っています。

2012年 フォークリフト子会社TCMをユニキャリア(現在は三菱重工の子会社)へ売却
2014年 川崎重工から建機子会社を買収
2016年 建機部品メーカーのブラッドケンを買収
2016年 米国の鉱山機械サービスの米H-Eパーツを買収
2021年 ABBと電動ダンプの共同開発
2021年 ジョンディアとの業務提携を解消
2022年 日立製作所が持分の26%を伊藤忠・日本産業パートナーズへ売却

市場シェア

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