縫糸(縫い糸)業界の世界市場シェアの分析

縫糸(縫い糸)業界の世界市場シェアや市場規模の情報について分析をしています。イギリスのコーツ、米国のアメリカン エファード、ドイツのアマンの世界三強に、インドのバルドマンが挑む構図です。

縫糸(縫い糸)業界の世界市場シェア(2019年)

最新業界別売上高世界ランキング第8巻」に記載の縫糸メーカー各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の縫糸(縫い糸)業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はコーツグループ、2位はバルドマン、3位はエレベート・テキスタイルズとなります。

1位 コーツグループ 31%
2位 バルドマン 18%
3位 エレベート・テキスタイルズ 11%
4位 アマン 4%

縫糸業界の世界1位は、英国のコーツグループです。1830年代の創業以降、一貫して同業界をリードしています。世界2位は、インドの紡績最大手であるバルドマンです。綿糸に強みを持ちます。3位は米国のエレベート・テキスタイルズです。投資ファンドののもとでアメリカン エファードとインターナショナル・テキスタイル・グループが経営統合して誕生しました。更なる成長を追求しています。世界4位は、ドイツのアマンです。創業一族が保有する同族会社です。

市場規模

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、縫糸業界の2019年の世界市場規模を45億ドルとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。調査会社のジオンマーケットリサーチによると、2018年の同業界の市場規模は43億ドルです。2025年にかけて年平均3.6%での成長を見込みます。

縫糸とは?

主に裁縫用に使われる糸の総称です。用途別では、手芸用の手縫糸やミシン糸もしくは産業資材向けの高機能縫い糸 に分類され、素材別では、大きく、木綿糸、絹糸、羊毛糸、合成繊維(ナイロン、ポリエステル、ビニロン)、高機能(ボンド、アラミド)等に分類されます。縫い糸のエンドマーケットは幅広く、衣服に加え、日本縫糸工業協会によれば、帽子・手袋・靴・サンダル・鞄・傘・椅子・毛布・シーツ・布団・カーシート・シートベルト・テント・コンテナー・ハッチカバー・袋があげられています。ティーバックに使われるのも縫い糸です。

業界の動向

コーツグループ(Coats Group)
コーツは1830年代に英国スコットランドで設立された縫糸メーカーの老舗です。工業用及び手芸用の縫糸を製造しています。同社の顧客には、ナイキ、アディダス、ユニクロ、ギャップ等の大手アパレルメーカーが含まれています。

コーツグループの主要取引先
コーツグループの主要取引先 出所:同社

Elevate Textiles(エレベート・テキスタイルズ)

2016年に買収をした工業用繊維メーカーのInternational Textile Group(インターナショナル・テキスタイル・グループ)と2018年にKPS Capital Partnersから買収をしたAmerican & Efird(アメリカン エファード)社が経営統合をして誕生しました。
インターナショナル・テキスタイル・グループは、衣服向けのBurlington、デニム素材のCone Denim、エアバッグや防火服向け素材のSafety Components等のブランドを展開しています。American & Efird(アメリカン エファード)社は北米最大手の縫糸、刺繍糸、工業用繊維品メーカー、同社の糸は、衣料、生活資材(毛布、シーツ等)、自動車部品等の産業資材の縫製用に用いられています。統合後の会社は、37の縫糸工場を保有し、100ヶ国以上で各種糸の販売を行っています。同社の競合会社は、英国のコーツグループやドイツのアマンです。


Amann(アマン)

1854年に設立されたドイツに本拠を置く縫糸メーカー。アマン一族が支配する同族会社。6ヶ国に製造拠点を有する。

Vardhman(バルドマン)

1965年に創業されたインド紡績最大手です。綿糸を得意とします。

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