船舶推進システム業界の世界市場シェアと市場規模
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船舶推進システム業界の世界市場シェアと市場規模

船舶推進システム業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。バルチラ、ヤマハ発動機、ブランズウィック、ボルボ、スズキ、ホンダ、トーハツといったメーカー大手の概要や動向も記載しています。
本ランキングは、大型商船向けメインエンジンからプレジャーボート用船外機までを含めた「船舶推進システム業界全体」の市場シェアを示しています。

なお、Caterpillar、Everllence、Cumminsなど該当部門の数値抽出ができない企業については、当ランキングの対象外としております。

【船舶推進システム業界とは】

船舶推進システム業界は、船舶の推進力を提供するための装置・システムを製造、販売、修理、メンテナンスする業界を指します。船舶推進システムは、エンジン(内燃機関)や電動モーターなどの動力源、プロペラやウォータージェットなどの推進装置、ステアリング機構、これらを統合制御するシステムを一体化した装置で、船体の内部または外部に取り付けられます。レジャー、漁業、商業、軍事など、さまざまな分野で使用されています。

レジャー用途では、ヨットやフィッシングボート、ウォータースポーツ用のボートなどに使用されます。商業や軍事用途では、コンテナ船やタンカーなどの大型商船、パトロールボートや救命艇などに使用されます。

船舶推進システムの性能、燃費、環境対応性などが重要な評価基準となっており、特に近年では、国際海事機関(IMO)や各国の環境規制の強化に伴い、よりクリーンで燃費の良い推進システムの需要が高まっています。具体的には、従来の2ストロークエンジンから4ストロークエンジンへの移行に加え、電気推進やハイブリッド推進、アンモニアやメタノールなどの次世代燃料対応システムの開発が進んでいます。

なお、本業界には、ボートや小型船舶向けの船外機(エンジン、プロペラ、ステアリング機構を一体化し、船体の外側に取り付ける装置)に加え、大型商船向けの舶用エンジンや電気推進システムなども含まれます。

【船舶推進システム業界の世界市場シェア】

船舶推進システム業界の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年の船舶推進システム業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はバルチラ、2位はヤマハ発動機、3位はブランズウィックとなります。

船舶推進システム業界の市場シェア(2025年) ©2026 Deallab
*2024年の該当事業割合より推計値

順位 Company name(English) 企業名(日本語) 市場シェア
1位 Wärtsilä バルチラ 22.33%
2位 Yamaha Motor ヤマハ発動機 11.43%
3位 Brunswick ブランズウィック(マーキュリー) 10.75%
4位 Volvo Penta ボルボ 3.63%
5位 Suzuki Motor スズキ 2.38%
6位 Honda Marine* ホンダマリン* 1.82%
7位 Tohatsu Corporation* トーハツ 0.78%
船舶推進システム業界の世界市場シェアと業界ランキング(2025年) ©2026 Deallab
*2024年の該当事業割合より推計値

当業界1位は、フィンランドのバルチラ(Wärtsilä)です。
大型商船や造船分野を主軸とする世界的海洋エンジン・推進システム大手で、船外機中心の他社とは異なり、コンテナ船や客船などの大型船舶向けシステムに特化して圧倒的なシェアを獲得しています。

単なるエンジン供給にとどまらず、船全体の推進効率最適化や環境負荷低減ソリューションを展開しており、脱炭素化に向けた次世代燃料(アンモニアやメタノールなど)に対応する推進システムの開発でも業界をリードしています。

2位は、日本のヤマハ発動機(Yamaha Motor)です。
船外機分野におけるグローバルリーダーで、2ストローク・4ストローク双方の豊富なラインナップを揃え、世界各国のレジャー用・業務用途で高い支持を集めています。

3位は、米国のブランズウィック / マーキュリー・マリン(Brunswick / Mercury Marine)です。米国ブランズウィック社傘下の「マーキュリー・マリン(Mercury Marine)」ブランドを擁し、北米を中心に船外機市場でトップクラスのシェアを誇る巨大マリンメーカーです。

船舶推進システム全体で見ると欧州・北米勢が上位に入りますが、ヤマハ発動機、スズキ、ホンダマリン、トーハツの4社をはじめ、日本企業は船外機分野において世界で極めて高いシェアと技術的プレゼンスを誇っています。

【船外機業界の世界市場規模】

当データベースでは、2025年の船舶推進システム業界の市場規模を290億ドルとしております。

参照した各種調査データは次の通りとなります。

調査会社グローバルマーケットインサイツによると、2025年の同業界の市場規模は290億ドルです。2035年にかけて年平均3.5%で成長し、規模は412億ドルへと拡大することを見込んでいます。

市場規模 成長率見込み
2025 290億ドル
2035 412億ドル 3.5%

船舶推進システム業界の市場規模の成長予想 ©2026 Deallab

【M&Aの動向】

2017年 ヤマハ発動機株式会社は、ボート用燃料タンクなどのプラスチック製品を製造・販売する米国企業Kracor(クレーコー)社の事業譲渡を受けた

2017年 ヤマハ発動機株式会社は、走行時のボートの姿勢制御を行うトリムタブ等を製造・販売する米国企業Bennett Marine(ベネットマリン)社を買収

2021年 ゼネラルモーターズは、シアトルを拠点とする電動ボート会社ピュア・ウォータークラフト(Pure Watercraft)の株式25%を取得

2021年 ブランズウィック・コーポレーションは船舶用電子機器とセンサーの世界的リーダーであるナビコ( Navico)の買収を10億5000万ドルで完了

2021年 ボルボ・ペンタは、ルウェーの船舶用バッテリーおよび電動ドライブライン・ソリューション・サプライヤーであるZEM ASの過半数株主となると発表

2023年 ブランズウィック・コーポレーション、Fliteboardの買収を発表

2025年 ヤマハ発動機、豪州大手ボート製造会社「Telwater社」を買収し、販売ネットワークを拡大し、マリンビジネスの基盤を強化

【会社の概要】

Wärtsilä(バルチラ)

フィンランドに本社を置くグローバルテクノロジー企業。大型商船や造船分野を主軸とし、中速・低速エンジンをはじめ、プロペラやスラスタなどの総合的な海洋推進システム、デジタル航海最適化ソリューションを提供しています。コンテナ船や客船など世界中の大型船舶の約3割に同社ソリューションが搭載されており、船舶推進システム全体(広義)において高いシェアを保持しています。また、脱炭素化に向けアンモニアやメタノールなどの次世代燃料対応システムの開発・供給を積極的に推進しています。さらに詳しく

Yamaha Motor(ヤマハ発動機株式会社)

日本の輸送用機器メーカーで、二輪車や電動アシスト自転車に加え、船外機を含むマリン事業をグローバルに展開しています。小型〜高馬力大型モデルまで幅広い船外機を手掛け、世界トップクラスのシェアを誇ります。オーストラリアの完成艇メーカー「Telwater社」の買収による垂直統合戦略や、48V電動推進システム「HARMO」、さらに着船時等の操縦性を高める最新の「Helm Master EX」機能拡張など、電動化・コネクテッド技術の開発にも注力しています。さらに詳しく

Brunswick Corporation(ブランズウィック・コーポレーション、マーキュリー)

アメリカ合衆国に本社を置く海洋レジャー・マリン製品の大手総合メーカーです。「マーキュリー・マリン(Mercury Marine)」ブランドを中心に、船外機、船内エンジン、トローリングモーター、ボート部品等を展開しています。北米を中心に極めて高いシェアを持ち、近年は電動船外機「Avator」シリーズの拡充や、CES等で発表している自動操縦・操船アシスト技術(Brunswick ACES戦略)など、プレミアムなボートライフを支える先進技術の導入を進めています。さらに詳しく

Volvo Penta(ボルボペンタ)

スウェーデンのボルボ・グループ(Volvo Group)傘下の船舶および産業用エンジンメーカー。船舶用の内燃機関(ICE)や推進システム(スターンドライブ、IPSシステム等)をレジャーボートから商用船・産業用途まで幅広く供給しています。高い燃費効率と先進的な推進コントロールシステムに定評があり、業界に先駆けたハイブリッド推進や電動化ソリューションの製品化を推進しています。さらに詳しく

Suzuki Motor(スズキ株式会社)

日本の自動車・二輪車・船外機メーカー。1965年に船外機の生産を開始し、2025年には船外機事業60周年を迎えました。ポータブルモデルから350馬力のフラッグシップモデル「DF350A」まで展開し、軽量・コンパクト設計と独自の燃費節減技術「リーンバーン(Lean Burn)」に定評があります。さらに、世界初の船外機用「マイクロプラスチック回収装置」の製品化や「STEALTH LINE」シリーズの拡充など、環境対応と商品力強化を兼ね備えた展開を続けています。さらに詳しく

Honda (ホンダ)

自動車や二輪車をはじめ、汎用パワープロダクツ事業の一環として船外機を製造・販売しています。「水上を走るもの、水を汚すべからず」という創業者精神のもと4ストローク船外機のパイオニアとして環境性能を追求しています。静岡県浜松市の「細江船外機工場」を主要生産拠点として世界市場に供給しており、独自のアカデミックな技術(PGM-FIやVTEC等)を応用した信頼性の高い船外機ラインナップを展開しています。さらに詳しく

TOHATSU CORPORATION(トーハツ株式会社)

日本の老舗マリン・防災機器メーカー。1956年に日本初の量産船外機「ペガサス(馬力:1.5馬力)」を発売して以来の歴史を誇ります。製造子会社であるトーハツマリーン株式会社(長野県駒ヶ根市)が生産を担い、累計生産台数は500万台を突破しています。「クリーン&エコノミー」を掲げ、環境基準(EPA・CARB 3スター等)に準拠した高品質な小型・中型4ストローク船外機を中心にグローバル展開を行っています。さらに詳しく

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