カカオ豆やココア業界の業界ランキングと市場規模について分析をしています。Barry Callebaut(バリーカレボー) 、Transmar、Petra Foods(ぺトラ・フーズ) 、Blommer(ブロマー) 等の主要カカオ・ココアメーカーの一覧も掲載しています。
なお本ページではココアとカカオを同義として取り扱っています。カカオは元々はスペインが征服する前のメキシコの先住民が使用していた言葉で、欧州に伝わる際に、より発音しやすいココアとなりました。
【カカオとは】
農場で収穫されたカカオは、ココアパウダーとココアバターに分離されます。前者はパウダーミックスやコンパウンドとして、後者はチョコレート原料(クーヴェルチュール)になります。

【ココア・カカオ業界の世界市場シェア+ランキング】
ココア・カカオ業界の2024年度の輸出高(調査会社TENDATAより)⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の輸出市場規模を分母にして、2024年のココア・カカオ業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はCMC、2位はバリーカレーボー、3位はシック・カカオとなります。
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| 順位 | Company name (English) |
企業名(日本語) | 市場シェア |
| 1位 | Cocoa Marketing Company | CMC | 4.79% |
| 2位 | Barry Callebaut | バリーカレーボー | 2.20% |
| 3位 | SIC Cacaos | シック・カカオ | 1.81% |
| 4位 | Cargill Incorporated | カーギル | 1.71% |
| 5位 | Machu Picchu Foods | マチュピチュ・フーズ | 1.70% |
| 6位 | SICC | SICC | 1.68% |
| 7位 | Agroarriba | アグロアリバ | 1.63% |
| 8位 | Olam Uganda | オラム・ウガンダ | 1.49% |
| 9位 | Olam Food Ingredients | オラム | 1.41% |
| 10位 | AMCO | アムコ | 1.37% |
2024年のカカオ豆輸出高では、1位がガーナのCocoa Marketing Company (CMC)です。2位はバリーカレボーのエクアドル法人、3位は同じくバリーカレボー傘下であるカメルーンのSIC CACAOSが入っており、グループとしての存在感が際立っています。4位には米国の多国籍企業カーギルの西アフリカ拠点が続いています
【ココア・カカオ業界の世界市場規模】
当データベースでは、2024年のココア・カカオ業界の市場規模を172億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社テンデータによると、2024年の同業界の市場規模は172億ドルです。2029年にかけて年平均6.81%で成長し、規模は240億ドルへと拡大することを見込んでいます。
| 年 | 市場規模 | 年平均成長率 |
| 2024 | 172億ドル | – |
| 2029 | 240億ドル | 6.81% |

輸出市場ベース
【M&Aの動向】
2018年 不二製油ホールディングス、米国のブロマー・チョコレート・カンパニーを買収
2020年 Amsterdam Commodities N.V. (Acomo) による Tradin Organic Agriculture B.V. の買収
2021年 オラム・フード・インクルージョンズ、オールド・トンプソン社の買収を完了
2022年 カーギルとコンチネンタル・グレインがサンダーソン・ファームを完全買収
【会社の概要】
Barry Callebaut(バリーカレボー)
1996年にベルギーのカレボー社とフランスのバリー社が経営統合をして誕生しました。現在はスイス・チューリッヒに本拠を置きます。40カ国以上で事業を展開しカカオ豆の調達からチョコの製造まで一貫して行います。投資会社のJacob Holdings(ヤコブホールディングス)が支配権を有しております。傘下のシック・カカオはバリーカレボーグループの一員です。
Cargill(カーギル)
カーギルは、米国に本拠を置く1865年の食糧関連以外にも金融や製造業を営むコングロマリット企業です。穀物メジャー筆頭格でもあり、肥料、食肉、製塩、ココア等の分野でも圧倒的存在感を示します。売上高は食品業界最大級の10兆円を優に超える規模ではあるものの、カーギル家とマクミラン家が所有する非公開会社です。
- 穀物取引事業:
大豆や小麦等の集荷・輸送・販売を行う穀物取引分野では世界市場シェアは最大級の規模です。穀物メジャーと言われるADM、ブンゲ(バンジ)、ルイドレフュスとともにABCDの一角を担っています。 - 製塩事業:
工業用の塩を製造販売しています。道路向けの凍結防止塩も手掛けています。製塩業界の世界シェアではK+Sや中国国家塩産業とともに世界トップ3の一角です。 - 飼料事業:
EWOSブランドで養殖向け飼料、Purina、Nutrena、Provimiで動物向け飼料を手掛けています。飼料業界の世界シェアでは、タイのチャロンポカパンや中国の新希望集団と上位の座を競っています。 - カカオ・ココア事業:
カカオの集荷、加工、ココアパウダー、チョコレートバターの販売までを手掛けています。カカオ・ココア業界の世界シェアでは、スイスのバリーカレボーやシンガポールのオラムインターナショナルと並ぶ業界最大手の一角です。 - パーム油・製油事業:
パーム油を含む油種の加工・販売を行っています。パーム油・製油業界の世界シェアでは、パーム油大手のウィルマ―インターナショナル、ADM、ブンゲ(バンジ)等と世界首位の座を競っています。 - その他、カーギルはパスタソース(Pomarolaブランドを展開)、食肉分野、木綿取引、スターチ等の食品成分の分野でも事業を展開しています。
Olam International(オラム・インターナショナル)
シンガポールの本拠を置く穀物商社です。米、コーヒー、ココア、香辛料、動物飼料、食用油やナッツ類の取扱いに強みを持ちます。2014年にADMからカカオ・ココア事業を買収しています。2015年三菱商事がオラムインターナショナルへの20%の出資を発表しました。2021年に米国の香辛料メーカーであるオールドトンプソンを9.5億ドルで買収しました。カカオ、ナッツ、香辛料、乳製品などを手掛ける食品原材料部門「オラム・フード・イングリディエンツ」を2022年にOFIグループとして分社化しました。
FUJI OIL CO., LTD. (不二製油株式会社)
祖業であるパーム油などの油脂加工技術に強みを持ちます。業務用チョコレートも強く、2018年に発表をしたブロマー買収後には1800億円となりました。不二製油は15年にブラジル、16年にマレーシア、18年にオーストラリアのチョコレート、米国のブロマーを買収するなど、この分野に大きな投資を継続的に行っています。
Archer-Daniel Midland(ADM、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)
アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)は、1902年に米国のミネソタ州で設立された穀物商社・穀物メジャーです。設立当初は、リネン(亜麻)の圧搾加工に注力するなど、カーギル等と異なり穀物の加工事業から、現在の穀物メジャーの守備範囲である、穀物の集荷・流通・貯蔵・販売事業へと展開していきました。特に、大豆やトウモロコシ、油糧種子加工、食品成分や香料事業に強みを持ちます。続きを読む
Puratos(ピュラトス)
1919年にベルギーで設立されたチョコレート・パティスリ向けの各種成分製造メーカーです。コンパウンドチョコレート、油脂成分、乳化剤、改良剤等を手掛けています。
Blommer(ブロマー)
北米に本拠を置くカカオ加工大手です。2018年に不二製油が買収しました。
JB Foods(JBフーズ)
シンガポールに本拠を置くカカオ加工・ココアメーカーです。JB cocoaブランドを展開しています。
BT Cocoa
インドネシアのカカオ・ココア会社です。
GUAN CHONG BERHAD (GCB、グアン・チョン・バハド)
マレーシアに本拠を置くカカオ大手です。2016年にカカオ加工の子会社で不二製油と資本提携しています。
Ecom Agroindustrial(エコム)
スイスに本拠を置くココア商社です。コーヒーや木綿も取り扱っています。
Petra Foods(ぺトラ・フーズ)
インドネシアに本拠を置くカカオ加工及びチョコレートメーカーです。ココア事業はバリーカレボーへ売却しました。
Transmar Group(トランスマー)
米国に本拠を置くカカオ・ココア大手です。2016年に伊藤忠商事と提携。2017年にチャプター11を申請しました。
Cemoi(セモア)
フランスに本拠を持つ業務用チョコレートメーカーです。業務用だけでなく、消費者向けに自社ブランドのチョコレートを販売しています。
IRCA(イルカ)
イタリアに本拠をおく業務用チョコレートメーカーです。投資ファンドのカーライルが買収をしました。イタリアのパティスリ会社であるDoblarを買収しています。
