ダイムラーの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ドイツに本拠を置く大手自動車メーカーです。乗用車と自動車リースが事業の柱となっています。乗用車ではメルセデスベンツで高級車セグメントにフォーカスした世界展開をしています。1998年にクライスラーと合併したが、2007年にクライスラーを売却しました。インドではバーラト・ベンツ (BharatBenz) ブランドを展開しています。2021年にメルセデスベンツとダイムラートラックが分社化され、社名をメルセデスベンツグループへと変更しました。自動車リースはAthlonで展開しています。

分社化された、ダイムラートラックは、三菱ふそうトラック・バスを傘下に保有しています。バス分野はメルセデスベンツとゼトラ(Setra )ブランドで展開しています。売上の約66%が欧州となっています。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比9.95%増の133,893百万ユーロになりました。営業利益は153.38%増の14,359百万ユーロになりました。営業利益率は10.72%になりました。

メルセデスベンツの業績推移

メルセデスベンツの業績推移

業績推移(四半期)

2022年7ー9月
売上高は前年同期比19.18%増の37,716百万ユーロになりました。営業利益は59.24%増の4,419百万ユーロになりました。営業利益率は11.72%になりました。BEVへの需要が堅調で、前年同期比増収増益になりました。

2022年4ー6月
売上高は前年同期比6.79%増の36,440百万ユーロになりました。営業利益は3.44%増の4,056百万ユーロになりました。営業利益率は11.13%になりました。特に最高級車セグメントが好調で、前年同期比増収増益になりました。

2022年1ー3月
売上高は前年同期比6.01%増の34,858百万ユーロになりました。営業利益は15.40%増の4,750百万ユーロになりました。営業利益率は13.63%になりました。

メルセデスベンツの四半期業績推移

メルセデスベンツの四半期業績推移

EPS成長率

2021年度
希薄化後EPSは前年度比192.08%増の9.96ユーロになりました。1株当たりの配当は前年度比270.37%増の5.00ユーロになりました。配当性向は50.20%になりました。

2017年度以降2019年度まで希薄化後EPSが減少していますが、2020年度は改善しました。EVシフトに向けた先行投資費用などが先行していることが伺えます。

メルセデスベンツのEPS・1株配当・配当性向の推移

メルセデスベンツのEPS・1株配当・配当性向の推移

売上構成

乗用車と金融リースが事業の柱となっています。

2021年度のメルセデスベンツの売上構成

2021年度のメルセデスベンツの売上構成

ダイムラーの主要ブランド

Mercedes-Benz, Mercedes-AMG, Mercedes-Maybach, Mercedes me, Mercedes-EQといったブランドで展開しています。

直近のM&A(合併買収)

M&Aの数は多くありません。直近ではMaaSシフトに向けたITサービスの買収を複数行っています。

1998年 クライスラーとの合併
2007年 クライスラーの売却
2015年 ノキアの地図事業HereをBMW、アウディと共同買収
2021年 ダイムラーが乗用車部門とバストラック部門を分社化

ケーススタディ:ダイムラーによるクライスラーの売却

株主構成

筆頭株主は吉利汽車の創業者(李書福、Shu Fu Li)と北京汽車です。2021年にルノーと日産自動車は持分を売却しております。

市場シェア

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