バス業界(バス製造会社業界)の世界市場シェアの分析

バス業界の世界市場シェア、業界ランキング、市場規模について分析をしています。世界大手のバスメーカーである、中国の3強(ユートン、キンロン、SAIC福田)、欧州3強(トライトン、ボルボ、CNHインダストリアル)やインドのアショック・レイランドの概要や動向も掲載しています。

【バス業界について】

バス業界(バス製造会社)とは、公共交通や観光などで使用されるバス車両を企画・設計・製造・販売する企業群を指します。主な製品には路線バス、観光バス、送迎バス、小型マイクロバスなどがあり、用途や地域のニーズに応じて多様な車種が展開されています。近年は環境規制の強化を背景に、電気バス(EVバス)やハイブリッドバスの開発が進み、低排出・省エネルギー性能が重視されています。また、安全性能やバリアフリー対応、快適性の向上も進んでいます。バス製造会社は、運行事業者や自治体と連携しながら、社会インフラとしての移動手段を支える役割を担っています。

【バス業界(バス製造会社業界)の世界市場シェア】

バス業界(バス製造会社)の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年のバス業界(バス製造会社)の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はダイムラー、2位は宇通客車、3位はイベコとなります。

バス業界のシェア(2025年)

バス業界の市場シェア(2025年) ©2026 Deallab

順位 Company name
(English)
企業名(日本語) 市場シェア
1位 Daimler ダイムラー 12.33%
2位 Yutong 宇通客車 9.64%
3位 Iveco イベコ 6.10%
4位 King Long 金龍客車 5.66%
5位 Volvo ボルボ 4.54%
6位 Traton トレイトン 3.49%
7位 Zhongtong Bus Holdings 中通客車 1.39%
8位 J Bus ジェイ・バス 0.92%
9位 Ankai 安海汽車 0.88%
バス業界(バス製造会社)の世界市場シェアと業界ランキング(2025年) ©2026 Deallab

2025年のバス製造市場では、首位を独占するダイムラーに続き、宇通客車が猛追する構図となっています。ランキングの上位を見渡すと、金龍客車や中通客車、安海汽車といった中華系企業が数多く名を連ねているのが印象的です。

こうした躍進の背景には、中国国内における膨大な公共交通需要に加え、政府主導の手厚い補助金政策、そして世界に先駆けた電動バスの普及促進があります。これらが強力な追い風となり、圧倒的な生産規模と価格競争力を実現し、現在はその勢いのまま、海外市場への進出も一段と加速させています。

欧州勢や日本勢が伝統的なブランド力で一定のシェアを維持する一方で、特定の巨大資本や国策企業への集中度が極めて高い点も、現在のバス業界を象徴する大きな特徴です。

【バス業界(バス製造会社業界)の世界市場規模】

当データベースでは、2025年のバス業界(バス製造会社)業界の市場規模を565億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社アイマークグループによると、2025年の同業界の市場規模は565億ドルです。2034年にかけて年平均5.59%で成長し、規模は936億ドルへと拡大することを見込んでいます。

市場規模 年平均成長率
2025 565億ドル
2034 936億ドル 5.59%
バス業界(バス製造会社)の世界市場規模の年平均成長率見込み(2025年) ©2026 Deallab

バス業界(バス製造会社)の市場規模の予想成長推移 ©2026 Deallab

【M&Aの動向】

バス業界のM&Aは、大手による再編と事業再構築が進んでいます。2000年代はトヨタやダイムラーによる買収など、グループ強化が中心でした。近年はトレイトンやダイムラー・トラックの分社化に加え、電動化対応を目的とした買収が増加しています。全体として、競争力向上と次世代分野への対応が主な目的となっています。

2001年 トヨタが日野自動車を子会社化
2002年 ダイムラーが三菱ふそうの43%の株式を買収
2003年 ジェイ・バス設立
2004年 ダイムラーが三菱ふそうの完全子会社化
2019年 VWがトラックバス事業をTratonとして分社化
2020年 Tratonがナビスターを買収
2021年 トレイトンがNavistaを買収
2021年 ダイムラーがダイムラー・トラック社を分社化
2023年 イベコがNikolaとの合弁会社を買収し、EVCOと名称を変更して完全子会社化
2026年 三菱ふそうと日野自動車が経営統合してARCHIONが発足

【会社の概要】

Traton(トレイトン)

Traton(トレイトン)は、フォルクスワーゲン(VW)傘下のトラック及びバスメーカーです。Volkswagen Truck&Bus(フォルクスワーゲントラック&バス)がトレイトンへ社名変更し、マントラック&バス、Scania(スカニア)がトレイトン傘下となりました。2018年に分社化上場しました。2020年に16.8%の株式を保有している米トラック大手のナビスター・インターナショナルの買収を発表しました。さらに詳しく

Daimler(ダイムラー)

ドイツに本拠を置く大手自動車メーカーです。乗用車と自動車リースが事業の柱となっています。乗用車ではメルセデスベンツで高級車セグメントにフォーカスした世界展開をしています。1998年にクライスラーと合併しましたが、2007年にクライスラーを売却しました。インドではバーラト・ベンツ (BharatBenz) ブランドを展開しています。2021年にメルセデスベンツとダイムラートラックが分社化され、社名をメルセデスベンツグループへと変更しました。自動車リースはAthlonで展開しています。分社化されたダイムラートラックは、三菱ふそうトラック・バスを傘下に保有しています。バス分野はメルセデスベンツとゼトラ(Setra )ブランドで展開しています。売上の約66%が欧州となっています。さらに詳しく

宇通集団(Yutong Group、ユートングループ)

中国のバスメーカーです。鄭州市に本拠をおきます。1997年に上海証券取引所に上場しています。中国国内だけでなく、フランス、英国、オーストラリア、キューバ、ベネズエラ、ロシア、サウジアラビア等にもバスの輸出を行なっています。小型~大型バスまで全レンジのバスを生産しています。さらに詳しく

Iveco(イベコ)

イタリアに本拠を置く建機・農機・バス・特殊車両メーカーです。FIATグループの創業一族が株主であるCNH Industrial(CNHインダストリアル)社傘下にあります。バスは、IVECO BUS (イベコバス、以前は Irisbus(アイリスバス)ブランドであった) とフランスのHeuliez Bus(ユーリエ・バス)ブランドで展開しています。さらに詳しく

金龍客車(King Long、キンロン)

1988年に設立された中国のバスメーカーです。廈門金龍汽車集団(キンロン・グループ)傘下にあります。中国では、中大型バスの分野においてはユートンとキンロンが双璧です。さらに詳しく

Volvo Group(ボルボ・グループ)

Volvo(ボルボ)グループは、スウェーデンに本拠を置くトラック・建機メーカーです。1928年にトラックメーカーとして設立されて以降、現在もトラックの売上がグループ全体の約60%超を占めるなど、最大の事業部門となっています。さらに詳しく

中通客車(Zhongtong、ズートン)

1998年に山東バスとして設立された中国のバスメーカーです。1998年に現社名に変更し、2000年に深圳証券取引所へ上場しました。山東省に拠点を置いています。さらに詳しく

ジェイ・バス

2003年に日野自動車といすゞ自動車のバス製造部門が統合して誕生した日本最大のバス製造会社です。日野自動車といすゞ自動車がそれぞれ50%の持分を所有します。同社によれば、国内の全需5,000台のうち、ジェイ・バスが約7割の3,500台を製造しています。さらに詳しく

安海汽車(Ankai Automobile)

1997年に安徽省によって設立されたバス会社です。2004年に乗用車や商用車を手掛ける安徽江淮汽車集団有限公司(Anhui Jianghuai Automobile Group Corp、JAC)の傘下に入りました。さらに詳しく

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