テスラの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Tesla(テスラ)は、イーロン・マスク氏が率いる電気自動車大手メーカーです。リチウムイオンバッテリーは日本のパナソニックと合弁工場を運営しています。工場は、かつてのトヨタとGMの合弁工場であったNUMMIなどで行っています。時価総額でトヨタを抜くなど、電気自動車の市場拡大に伴い、今後の成長が期待されています。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は24,578百万ドルで、前年度比15%増となりました。営業利益は69百万ドルの赤字になりました。売上の増加は主に、生産規模の拡大によりモデル3の現金納入台数が137,969台増加したためです。モデル S およびモデル X の現金納入台数が 30,487 台減少したことにより一部相殺されました。

2020年度
売上高は31,536百万ドルで、前年度比28%増となりました。営業利益は1,994百万ドルになりました。営業利益率は6%になりました。売上の増加は、生産制限があったにもかかわらず、モデル3およびモデルYの現金納入台数が129,268台増加したためです。上半期にはフリーモント工場とギガファクトリー・ネバダでの生産が一時停止されました。ギガファクトリー上海とフリーモント工場の両方で生産が増加したことにより、納入量を前年比で増加させることができました。

2021年度
売上高は53,823百万ドルで、前年度比71%増となりました。営業利益は6,523百万ドルになりました。営業利益率は12%になりました。売上の増加は主に、生産増加によるモデル3およびモデルYの現金納入台数が前年同期比で433,815台増加したことによるものです。

2022年度
売上高は81,462百万ドルで、前年度比51%増となりました。営業利益は1,3656百万ドルになりました。営業利益率は17%になりました。売上の増加は主に、主に、モデル3およびモデルYの納入台数が347,024台増加し、モデル3およびモデルYが38,183台増加したことによるものです。

2023年度
売上高は96,773百万ドルで、前年度比19%増となりました。営業利益は8,891百万ドルになりました。営業利益率は9%になりました。売上の増加は、モデルの生産増強によるモデル3とモデルYの現金納入台数の合計473,382台の増加によるものです。価格を引き下げたため販売量が増加しました。営業利益率の減少は、粗利率が減少したことによる影響が大きいです。粗利率は28.5%から19.4%に減少しました。これは車両の平均販売価格が低下したことによるものです。

テスラの業績推移

テスラの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は24,318百万ドルになりました。営業利益は3,901百万ドル、営業利益率は16%になりました。

2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は23,329百万ドルになりました。営業利益は2,664百万ドル、営業利益率は11%になりました。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は24,927百万ドルになりました。営業利益は2,399百万ドル、営業利益率は10%になりました。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は23,350百万ドルになりました。営業利益は1,764百万ドル、営業利益率は8%になりました。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は25,167百万ドルになりました。営業利益は2,064百万ドル、営業利益率は8%になりました。

テスラの四半期業績推移

テスラの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比19%増の4.3ドルになりました。テスラは無配当を続けています。

テスラのEPSのEPS・配当額・配当性向の推移

テスラのEPS・配当額・配当性向の推移

売上構成

セグメントは、自動車と発電に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

テスラの売上構成(2023年度)

テスラの売上構成(2023年度)

自動車
モデル 3、Y、S、X、サイバートラックの 5 種類の消費者向け車両を製造しています。 モデル 3 は、大衆市場にアピールできる基本価格で製造しやすさを考慮して設計された 4 ドアの中型セダンです。 モデル Y は、モデル 3 プラットフォームに基づいて構築されたコンパクト スポーツ ユーティリティ ビークル (「SUV」) で、大人 7 名まで乗車できます。 モデル S は 4 ドアのフルサイズ セダンで、モデル X は大人 7 名まで乗車できる中型 SUV です。2023年11月には、トラックの実用性と強度を兼ね備え、スポーツカーの速さを備えたステンレス外装のフルサイズ電動ピックアップトラック「サイバートラック」を初納入し、一般向けピックアップトラック市場に参入しました。 2022年には商用電気自動車「テスラ セミ」の早期生産と納入も開始しました。

発電
リチウムイオン電池事業と太陽光エネルギーシステム事業を行っています。

M&A情報

2015年 自動車のボディパネル、ドア、バンパーなどの部品を製造するために使用される中型から大型のプレス金型を製造するRiviera Toolの買収を完了
2019年 ボタン電池に少量の正確な量の電解質を注入できる精密計量ポンプのプロトタイプを開発したHibar Systemsを買収
2019年 動運転車用の人工知能認識ソフトウェアを開発するDeepScaleを買収
2019年 自動車、重量輸送、再生可能エネルギー、バックアップ電源、無線通信、産業用および家庭用電化製品など、さまざまな用途向けのバッテリーおよび電力供給製品を開発および製造している米国の企業Maxwell Technologiesの買収を完了
2021年 リチウムイオンバッテリーの製造を専門とするSilLionを買収
2023年 移動ロボット (AGV/AMR) およびフォークリフトのワイヤレス給電を開発するWiferionを買収し、その後数カ月でPuls Groupへ売却

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