水素燃料自動車と電気自動車スタートアップの業界マップと資金調達額ランキング

新エネルギー車と言われる水素燃料自動車や電気自動車を開発するスタートップが資金調達を行い、既存の自動車メーカーと合従連衡しつつ、新しいコンセプトの車を展開しつつあります。環境不可の低いエネルギーを動力とした乗用車や商用車の開発は急務であり、数多くの車種が誕生しています。新エネルギー車の開発メーカーであるHyzon Motors、Nikola Motor、Rivian、Arrival、Xiaopeng(小鵬汽車)、Li Auto(理想汽車)、NIO(蔚来汽車)、Singulato Motors、BYTON(拜騰、バイトン)、Faraday FutureやTeslaの概要や動向もまとめています。

水素燃料自動車と電気自動車の業界マップ(カオスマップ)

水素燃料自動車と電気自動車の開発運営会社を直近の投資ラウンドでの資金調達額(縦軸)とシリーズラウンド(横軸)でマッピングした業界マップ(カオスマップ)を作成すると以下の通りとなります。円の大きさは資金調達累計額となります。またIPOをした会社の場合は、直近1年間の資本金及び資本準備金の増減と合計を直近の資金調達額と資金調達累計額とみなしております。

新エネルギー車のカオスマップ(2021年)
新エネルギー車のカオスマップ(2021年)
円の大きさは資金調達累計額

資金調達では既に投資ステージを卒業し、IPOをして公開会社となったスタートアップが比較的多くなります。特にテスラが、資金調達額を含め名実ともにフロントランナーとなっています。初期ステージとIPOもしくは後期ステージの会社では、調達金額に大きな差があることも特徴となっております。上記スタートアップの累計調達額は、本ページの更新時点で約711億ドルとなっております。

新エネルギー自動車業界の資金調達累計額ランキング

新エネルギー自動車会社各社の累計調達額(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、上述した業界全体の資金調達額を分母にして、資金調達額シェアを計算し、ランキング化すると、2021年は、1位はTesla、2位はNIO(蔚来汽車)、3位はRivianとなります。

新エネルギー自動車スタートアップの市場シェアとランキング(2021年、資金調達累計額ベース)

  • 1位 テスラ 34.8%
  • 2位 ニオ 15.1%
  • 3位 リビアンオートモーティブ 10.2%
  • 4位 BYD 9.3%
  • 5位 小鵬汽車 8.9%
  • 6位 理想汽車 7.1%
  • 7位 ファラデーフューチャー 4.1%
  • 8位 二コラモーター 3.5%
  • 9位 ルーシッド・モーターズ 1.7%
  • 10位 バイトン 1.5%
  • 11位 奇点汽車 1.5%
  • 12位 フィスカー 1.3%
  • 13位 アライバル 1.1%
  • 14位 ローズタウンモーターズ 1.0%
  • 15位 ハイゾンモーターズ 0.5%

新エネルギー車の累計資金調達額シェア(2021年)
新エネルギー車の累計資金調達額シェア(2021年)

新エネルギー自動車業界の市場規模

調査会社のアライドマーケットリサーチによると、2019年の電気自動車業界の市場規模は1623億ドルです。2027年にかけて年平均22.6%での成長を見込みます。調査記載のフォーチュンビジネスインサイツによると、2020年の水素燃料電池車の市場規模は11億ドルです。2028年にかけて年平均53.5%での成長を見込みます。20〜50%の成長が見込める業界となっています。⇒参照したデータの詳細情報

主要な新エネルギー自動車スタートアップ

自動車メーカー各社ともに水素燃料自動車と電気自動車の開発を行なっています。開発力、資金力、技術面で勝る自動車メーカーに対して、スタートアップ各社がどのように差別化を図っていくかに注目が集まります。

Faraday Future(ファラデーフューチャー)

本社所在地:米国
設立年:2014
創業者:Yueting Jia、Nick Sampson、Tony Nie
米国に本拠を置く電気自動車メーカーです。   

BYTON(拜騰、バイトン)

本社所在地:中国
設立年:2016年
創業者:Carsten Breitfeld、Daniel Kirchert
中国に本拠を置く電動SUVメーカーです。   2020年に南京知行新能源汽車技術開発の傘下へ。2021年に債権者破産の申立を受けるなど、経営再建中。

Singulato Motors(奇点汽車)

本社所在地:中国
設立年:2004年
創業者:Shen Haiyin
中国に本拠を置く電気自動車メーカーです。日本の伊藤忠が出資しています。   

蔚来汽車(NIO)

本社所在地:中国
設立年:2014年
創業者:William Li(李斌)
中国に本拠を置く電気自動車メーカーです。中国のEVメーカーでは最も早く2018年に上場をしました。2021年1月に業界初である全固体電池を掲載した新型EVであるET7の発売を発表しました。

Li Auto(理想汽車)

本社所在地:中国
設立年:2015年
創業者:Li Xiang(李想)
中国に本拠を置く電気自動車メーカーです。創業者のLi Xiang氏は連続企業家で、Li Auto設立前は自動車販売サイトを上場させております。2020年にニューヨーク証券取引所に上場をしました。   

Xiaopeng(小鵬汽車)

本社所在地:中国
設立年:2014年
創業者:He Xiaopeng(何小鵬)、Henry Xia、Yang Chunlei、Eric Zhao
中国に本拠を置く電気自動車メーカーです。2020年にニューヨーク証券取引所に上場をしました。   

Arrival(アライバル)

本社所在地:イギリス
設立年:2015年
創業者:Anthony Julius、Avinash Rugoobur、Tim Holbrow
Arrival はイギリスに本拠を置く電動商用車メーカーです。SPAC(CIIG Merger Corp)との経営統合によって上場をしました。   

Atlis Motor Vehicles

本社所在地:米国
設立年:2016年
創業者:Saurabh Chandra、Vinay V、Saad Nasser
米国に本拠を置く電動商用車の開発会社です。   

AVEVAI

本社所在地:シンガポール
設立年:2018年
創業者:Argun Boldkhet
AVEVAIはシンガポールに本拠を置く電動商用車の開発会社です。   

AEV Technologies

本社所在地:米国
設立年:2017年   
AEV Technologiesは電動のアーバンモビリティ(ミニトラックなど)を開発する会社です。   

RivianAutomotive(リビアンオートモーティブ)

本社所在地:米国
設立年:2009年
創業者: Robert Scaringe
リビアンはオフロード電動ピックアップトラックのメーカーです。   

Hyzon Motors(ハイゾンモーターズ)

本社所在地:米国
設立年:2019年
創業者:Craig Knight
Hyzon Motors(ハイゾンモーターズ)は米国に本拠を置く水素燃料トラックメーカーです。2021年にSPAC(Decarbonization Plus Acquisition Corp)との経営統合を発表しました。   

Nikola Motor(二コラモーター)

本社所在地:米国
設立:2014年
創業者:Trevor Milton
Nikola Motor(二コラモーター)は米国に本拠を置く水素燃料トラックメーカーです。2020年に上場をしました。   

Tesla(テスラ)

本社所在地:米国
設立年:2003年
創業者:Elon Musk
Tesla(テスラ)は米国を代表する電気自動車メーカーです。  

Lordstown Motors(ローズタウンモーターズ)

本社所在地: 米国
設立年: 2019年
Lordstown Motors(ローズタウンモーターズ)は電気ピックアップトラックのメーカーです。製造拠点としてゼネラルモータズのローズタウン工場を買収しています。

Fisker(フィスカー)

本社所在地: 米国
設立年: 2007年
創業者: Henrik Fisker(ヘンリックフィスカー)
カーデザイナーのヘンリックフィスカー氏が設立したEVメーカーです。製造はホンハイやマグナに委託し、ファブレスモデルを目指しています。

BYD

BYD(比亜迪)は、王伝福(Wang Chuanfu)氏によって1995年に設立された中国の電気自動車・車載電池メーカーです。スマホや産業機器向けのリチウムイオン電池の製造に加え、車載向けの電池と電気自動車製造の一貫生産体制が強みです。電気自動車は、SUVのTang、PHVのQin、セダン型のEVであるe6、e5等のブランドを展開しています。王氏は電池王とも称されています。電気自動車を含む新エネ車(EV自動車)でも世界最大規模を誇ります。ウォーレンバフェット率いるバークシャー・ハサウェイ傘下のMidAmerican Energyが大株主となっています。2020年には刀片電池と言われる長距離走行が可能な車載電池を開発しました。さらに詳しく

Lucid(ルーシッド・モーターズ)

本社所在地: 米国
設立年:2007年
創業者:Bernard Tse、Sam Weng
ルーシッドモーターは電気自動車メーカーです。音声でのコントロール、温度や音楽の選曲を嗜好に合わせて調整といった特徴を持つモデルカーLucid Airを開発しています。   

新エネルギー車分野に積極的なVC、PEファンドや戦略的投資家

Total、Ascent Hydrogen Fund、Hydrogen Capital Partners、Audacy Ventures、General Motors、Iveco、CNH Industrial、Bosch、T. Rowe Price、Coatue、Ford、BlackRock、United Parcel Service、Kia Motors、Hyundai Motor Company、Xinding Capital、Qatar Investment Authority、Alibaba Group、Hillhouse Capital Group、ITOCHU、Marubeni, FAW Group

電気自動車の作り方と影響を受ける業界

電気自動車の構造

電気自動車はガソリンエンジン車と比べると必要な部品数が圧倒的に少なくなります。

  • リチウムイオン電池バッテリー
  • バッテリーマネジメントコントロール
  • インバーター
  • モーター
  • トランスミッション
  • DC/DCコンバーター
  • 充電器
  • EVコントロールユニット
  • アクセル
  • ブレーキ
  • メーター

が主要な動力部分の機関部品となります。(右もご参照。)内燃エンジン車を電気自動車へ改造することもできます。

影響を受ける業界としては、自動車部品業界の世界市場シェアの分析(特にエンジン回りの部品メーカー)、自動車業界の世界市場シェアと販売台数ランキングの分析バイク業界の世界市場シェアの分析が考えられます。

参照したデータの詳細情報について


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