蒸留酒・スピリッツ・洋酒・ウィスキー業界の世界市場シェアの分析

蒸留酒・スピリッツ・洋酒・ウィスキー業界の世界市場シェアや市場規模の情報を分析しています。ディアジオ(Diageo)、ペルノリカール、バカルディ・マルティーニ、ビーム サントリー、ブラウンフォーマン、 ウイリアム・グランツ等世界の主要な蒸留酒・スピリッツ・洋酒・ウィスキーメーカーの動向も掲載しています。

世界市場シェア

2019年12月付け「蒸留酒メーカーの売上高世界ランキングの分析」を分子に、2018年同業界の市場規模を分母にして、2018年の蒸留酒メーカーの世界市場シェアを簡易に計算すると、1位はディアジオ、2位はコイチョウ・マイタイ、3位はペルノ・リカールとなります。

  • 1位 ディアジオ 2.7%
  • 2位 コイチョウ・マオタイ 2.3%
  • 3位 ペルノ・リカール 2.3%
  • 4位 ビームサントリー 1.5%
  • 5位 ルイヴィトン・モエヘネシー 1.3%
  • 6位 バカルディ 1.0%
  • 7位 ブラウンフォーマン 0.9%
  • 8位 カンパリ 0.4%
  • 9位 ウイリアム・グランツ&サンズ 0.4%
  • 10位 レミーコントロー 0.3%

1位は、イギリスのディアジアです。スミノフやジョニー・ウォーカー等の世界的なブランドを有しています。ビール事業も手掛け、黒ビールのギネスブランドを展開します。2位には、前年3位であった中国のパイチュウ最大手であるコイチョウ・マオタイが初ランクインしました。マイタイは中国で、超高級蒸留酒として、主に贈答用ニーズをつかみ、3位のペルノリカールと肩を並べました。
3位はフランスのペルノ・リカールとなっています。シーバス・リーガル やバランタイン等のブランドで世界展開します。
4位は、日本のビームサントリー、5位はLVMH、6位はバカルディ、7位はブラウンフォーマン、8位はカンパリ、9位はウイリアム・グランツ&サンズ、10位はレミーコントローと、常連組が名を連ねています。

数量ベースの世界ランキング

数量ベースの世界ランキングでは、ディアジオ、ペルノリカードの不動の1位と2位の順位には変更がないものの、3位には眞露で有名な韓国のハイト眞露、4位にはタイで不動の人気を誇るタイ・ビバレッジが、新興勢力として販売数量を伸ばしています。ビームサントリーはが5位、6位はバカルディと常連蒸留酒・スピリッツメーカーが入りますが、7位と8位はインドのアライド・ブレンダーズ&デイスティラリーズとフィリピンのエンペラドールと、中低価格に強みを持つメーカーの成長がうかがえます。金額ベースでは、上位陣の顔ぶれは欧米メーカーが中心ですが、数量ベースでは、新興国メーカーの成長がうかがえます。

蒸留酒・スピリッツ・洋酒・ウィスキー業界の世界市場規模

当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、蒸留酒業界の2019年の世界市場規模を4425億ドルとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。調査会社のスタティスタによれば2018年の同業界の世界の市場規模は4425億ドルと推計されています。

再編の歴史

  • 1997年 ギネスとグランド・メトロポリタンの経営統合によりディアジオ設立
  • 2000年 ディアジオによるピルズベリーの加工食品部門のゼネラル・ミルズへの売却
  • 2000年 ディアジオとペルノリカールによる加シーグラムのアルコール部門の共同買収
  • 2005年 ペルノ・リカールと米フォーチュンブランド(当時はジムビームを保有)による英アライド・ドメック(Allied Domecq、バランタイン、シーバス)の買収。買収総額は約750百万ポンド。
  • 2006年3月 カンパリによるグレン・グラント(Glen Grant)の買収。買収総額は115百万ユーロ。カンパリによる初のスコッチ蒸留所の取得。
  • 2006年3月 ブラウンフォーマンによる蒸留酒並びにラズベリー系のプレミアム・リキュールメーカである仏シャンボード・リカー(Chambord Liquor)のChambord事業の買収。買収総額は255百万米ドル。
  • 2006年8月 ブラウンフォーマンによるメキシコのテキーラメーカーであるテキーラエラドゥーラ(Tequila Herradura)の買収。合意時点の買収総額は876百万ドル。
  • 2007年 インドのビジェイ・マリヤ(Vijay Mallya)氏率いるユナイテッド・ブリュワリーズ(United Breweries)の子会社であるユナイテッド・スピリッツ社(United Spirits)によるホワイト・アンド・マッカイ(Whyte&Mackay)の買収。
  • 2008年3月 ペルノ・リカールによるスウェーデンのウォッカメーカーであるヴィン&スピリト社(Vin&Spirit、アブソルート・ウォッカが有名)の買収。買収総額は約5,600百万ユーロ。
  • 2008年2月 ディアジオによるオランダのウォッカメーカーのケテルワン(Ketel One)社の株式の50%の買収。創業家のNolet familyは引続き50%を所有。買収総額は900百万ユーロ。
  • 2009年4月カンパリによるワイルドターキーブランドのペルノ・リカールからの買収。買収総額は581百万ドル。
  • 2010年4月 ウイリアム・グランツによる英飲料メーカーC&Cグループからのspirits and liqueurs事業の買収。ブランドにはTullamore Dew、Carolans、FrangelicoやIrish Mist等を含む。買収総額は300百万ユーロ。
  • 2011年2月 ディアジオによるTPGとActeraからのトルコの蒸留酒メーカー最大手のメイ・イチキ(Mey Icki)の買収。買収総額は1,300百万ポンド。
  • 2011年8月 アサヒによるニュージランドの酒類大手インデイペンデントリカーの買収。
  • 2011年12月ビームによるクーリー蒸溜所(Cooley Distillery)の買収。買収総額は95百万米ドル。
  • 2012年4月 ビームによるPinnacle french vodka and Calico Jack Rumの買収。買収総額は605百万米ドル。
  • 2012年9月 カンパリによるジャマイカの高級ラムメーカーであるラッセル・ド・メルカド(Lascelles deMercado)の81.4% の株式の買収。買収総額は約414百万ドル。
  • 2012年 ディアジオによるユナイテッド・スピリッツ(インド)の買収。
  • 2012年 ディアジオによるブラジルのYpioca(イピオカ)買収。買収総額は約300百万英ポンド。イピオカはブラジルのCachaça(カシャーサ)メーカー。
  • 2014年 サントリーによるジムビーム(米)の買収。買収総額は約1兆6千億円。
  • 2014年 フィリピンのコングリマリットEmperador(エンペラドール)によるホワイト&マッカイ(Whyte&Mackay)の買収。
  • 2017年 ディアジオによるジョージ・クルーニー氏がオーナーでテキーラに強いカーサミーゴスの買収。
  • 2018年 バカルディによる高級テキーラのパトロンの買収。
  • 2019年 ディアジオによるAviation Ginの買収

蒸留酒業界について

蒸留酒(じょうりゅうしゅ)とは、醸造酒を蒸留してつくるお酒のことです。英語ではスピリッツ(spirit)とも呼ばれます。
蒸留酒は一般的にはジン(大麦、ライ麦、ジャガイモ等を蒸留)、ウォッカ(大麦、小麦、ライ麦、ジャガイモを蒸留)、テキーラ(竜舌蘭=Agave, アガベという植物を蒸留)、ラム(サトウキビを蒸留)の4大スピリッツがメインであるが、広義にはスコッチ、ウイスキー、ブランデー、コニャック等も含まれるます。ウィスキー、ブランデー、スコッチ(英)、バーボン(米)、コニャック(仏)等の洋酒も、大きな括りではスピリッツです。原料、製法と生産地の違いにより、中分類ではウィスキー(大麦、ライ麦、トウモロコシを蒸留)とブランデー(ブドウを蒸留)、小分類としてウィスキーの分類にはスコッチ(大麦麦芽100%、スコットランド産)やバーボン(トウモロコシ51%以上)が含まれ、ブランデーにはコニャック(仏コニャック地方産)が含まれます。

世界5大ウィスキーとバーボンの蒸留所

ウィスキーは産地をベースとした5大ウィスキー(アイルランド、スコットランド、カナダ、米国、日本)があります。有力バーボンの蒸留所(distillery、ディスティレリ)は、アーリータイムズ(ブラウンフォーマン蒸留所) (ルイヴィル)、バーンハイム(ヘブンヒル)蒸留所 (ルイヴィル)、バッファロートレース(エンシェント・エイジAncient Age)蒸留所 (フランクフォート)、ラブロー&グラハム蒸留所 (フランクフォート)、ワイルド・ターキーWild Turky蒸留所 (ローレンスバーグ、Lawrenceburg)、フォアローゼスFour Roses蒸留所 (ローレンスバーグ、Lawrenceburg)、メーカーズ・マークMaker’s Mark蒸留所 (バーズタウン、Bardstown)、ジム・ビーム・クレアモントJim Beam蒸留所 (バーズタウン、Bardstown)、ウィレット蒸留所 (バーズタウン、Bardstown)、チャールズ・メドレー蒸留所 (オーエンズボロ)、ジャックダニエル蒸留所となります。

業界関連図書

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