動物用医薬品・アニマルヘルス業界の界世界市場シェアの分析

動物用医薬品・アニマルヘルス業界の世界シェアと市場規模の情報を分析しています。ゾエティス、エランコ、バイエル、ベーリンガーインゲルハイム、ビルバック等の大手動物薬メーカーの動向も掲載しています。

市場シェア

最新業界別売上高世界ランキング第5巻に記載の動物薬・アニマルヘルスメーカー各社の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして2019年の市場シェアを簡易に試算しますと、1位ゾエティス、2位メルク、3位ベーリンガーインゲルハイムとなります。

1位 ゾエティス 13%
2位 メルク 9%
3位 ベーリンガーインゲルハイム 9%
4位 エランコ 7%
5位 アイデックス・ラボラトリーズ 5%
6位 バイエル 4%
7位 セバ・サンテアニマル 3%
8位 ビルバック 2%
9位 フィブロ 1%

2019年もゾエティス、ベーリンガーインゲルハイム、メルク、エランコ、バイエルのトップ5は不動(アイデックスは除く)でした。但し、2019年に入り、エランコがバイエルを買収した結果、2019年はエランコがトップ2になる可能性が高まっています。トップ5態勢からビッグ4が競う時代へと突入です。
バイエルは、農薬・種子大手のモンサントを巨額の資金(7兆円超)で買収した上に、モンサントの農薬訴訟への潜在的な賠償金も引きずっており、バイエルのアニマルヘルス事業を売却して、資金の手当てを急いだ形となります。

市場規模

調査会社のグランビューリサーチによれば、2019年のアニマルヘルス業界の市場規模は471億ドルです。2020年〜2027年にかけての年平均成長率は5.8%と見込まれています。調査会社のマーケットリサーチフューチャーによれば、2017年の同業界の市場規模は385億ドルです。2023年までに5.7%の成長を見込みます。調査会社各社からの情報を考慮して、当サイトでは市場シェアの算定にあたり、471億ドルを動物用医薬品・アニマルヘルス市場の規模としております。医療用医薬品業界と比べて、臨床試験が必要ないため新薬の開発費用・時間は少なくて済みますが、市場規模は小さく、販売チャネルは獣医等の動物病院がメインといった参入障壁があります。

ゾエティス
ゾエティス(Zoetis)は、米国に本拠を置く動物薬最大手メーカーです。2009年にFort Dodge買収により業容を拡大しています。2013年にファイザーから分社化して誕生しました。家畜(牛・豚・家禽・魚等)、ペット(犬・猫等)向け動物薬を総合的に手掛けています。犬のアレルギー性皮膚炎治療薬「アポキル錠」等の主力商品を多数抱えています。2018 年には、獣医向け診断機器メーカー、米アバキスを買収し、機器領域へ参入しました。

ベーリンガーインゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは、ドイツに本拠を置く大手医薬品メーカーです。2015年に仏サノフィから動物薬事業を買収し、業界大手へ。ペット及び豚向けに強みを持ちます。

メルク
米国の製薬メーカーです。メルクアニマルヘルスが動物薬事業を展開します。ドイツの化学・医薬メーカーであるメルクから独立した経緯もあり、米国外ではMSDの名称で展開をしています。

エランコ
エランコ(Elanco)は、米大手製薬メーカーであるイーライリリー傘下の動物薬メーカーです。2011年にJ&Jから、2015年にノバルティスから動物薬事業を買収しました。2018年にイーライリリーから分社化独立しました。ペット向けから家畜全般の動物薬を手掛けています。2019年に動物薬などのバイエルのアニマルヘルス事業を76億ドル(約8千億円)で買収しました。

バイエル
ドイツの製薬メーカーです。2013年にテバより動物薬事業を買収するなど強化しています。2019年に動物薬などのアニマルヘルス事業を、同業の米エランコ・アニマルヘルスに76億ドル(約8千億円)で売却しました。

アイデックス
アイデックス・ラボラトリーズ(IDEXX Laboratories)は、米国に本社を置く動物の臨床検査や品質検査を行う会社です。広義でのアニマルヘルス会社ですが、動物薬等の製造は手掛けていません。

セバ・サンテ
セバ・サンテ・アニマル(Ceva Santé Animale)は、1999年にSanofi(サノフィ)から分社化して誕生しました。害虫駆除薬に強く、ノミやダニ駆除薬であるベクトラシリーズは有名です。

ビルバック
ビルバック(Virbac)は、1968年に創業したフランスに本拠を置く動物薬メーカーです。ペット向けの動物薬に強みを持ちます。

フィブロ
フィブロ(Phibro Animal Health)は、米国に本拠を置く動物薬メーカーです。畜産向けに特化しているのが特徴です。

業界関連書籍
動物用医薬品業界のページを作成するにあたり、以下の書籍を参考にしています。
動物用ワクチン―その理論と実際
犬と猫の臨床薬理ハンドブック
小動物の治療薬

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