オートリブの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Autoliv(オートリブ)はスウェーデンに本拠を置く自動車パーツメーカーです。1953年にLindblads Autoserviceとして設立されました。エアバッグ、シートベルト、チャイルドディート等の安全性部品に強みを持ちます。欧州系の自動車メーカーであるルノー、VWに、フィアットクライスラー(FCA)、ダイムラー加え、ヒュンダイ、フォード、ホンダなどとも幅広く取引があります。2018年にADASや自動走行に必要となるセンサー、ブレーキなどのエレクトロニクス関連事業をVeoneer(ベオニアもしくはヴィオニア)として分社化し、オートリブはパッシブセーフティに特化した会社となりました。

業績推移

2019年度
売上高は8,548百万ドルで、前年度比2%減となりました。営業利益は726百万ドルになりました。営業利益率は8%になりました。エアバッグの売上高は、主に米州でのステアリングホイールの好調な業績に牽引されて 2.0% 増加しました。インフレーターの売上は、北米、日本、中国で減少しました。シートベルトの売上高は、中国と南北アメリカで成長しましたが、欧州の減少によって相殺され、全体としては 0.2% 減少しました。シートベルトシステムの高機能化・高付加価値化ビジネスが引き続き増加傾向にあります。

2020年度
売上高は7,447百万ドルで、前年度比13%減となりました。営業利益は382百万ドルになりました。営業利益率は5%になりました。繊維製品は、個人用保護具製造用の繊維製品の新規売上を反映して 66% 増加しました。 交換用インフレーターの売上高は約 85百万ドル減少し、57百万ドルとなりました。 シートベルトの売上高は 7.7% 減少しました。 日本ではシートベルトの売上高がわずかに増加しましたが、他のすべての地域では減少しました。 高級シートベルトの売上高は、シートベルト総売上高に比べて大幅に減少せず、中国と日本で大きく成長しました。

2021年度
売上高は8,230百万ドルで、前年度比11%増となりました。営業利益は675百万ドルになりました。営業利益率は8%になりました。インフレーターを除くすべてのエアバッグ製品カテゴリーの売上高が通年で増加しました。成長に最も貢献したのはステアリングホイールとインフレータブルカーテンで、次に助手席用エアバッグ、運転席用エアバッグ、ニーエアバッグが続きました。シートベルト製品は、本業売上高の大幅な伸びを示しました。

2022年度
売上高は8,842百万ドルで、前年度比7%増となりました。営業利益は659百万ドルになりました。営業利益率は7%になりました。オーガニック売上成長に最も貢献したのはインフレータブルカーテンとステアリングホイールで、次に助手席用エアバッグとサイドエアバッグが続きました。オーガニック売上成長に最も貢献した地域は欧州と米国で、次いで中国を除くアジア、中国と続きました。

2023年度
売上高は10,475百万ドルで、前年度比18%増となりました。営業利益は690百万ドルになりました。営業利益率は7%になりました。エアバッグ、ステアリングホイール、その他すべての主要製品カテゴリーの売上高は、年間を通して増加しました。 増加に最も貢献したのはステアリングホイールとインフレータブルカーテンで、次いでサイドエアバッグと助手席エアバッグでした。 シートベルト製品の売上高は、年間を通じてすべての主要地域で増加しました。 増加の主な地域は欧州で、次いで中国を除くアジア、米州、中国と続きました。

オートリブの業績推移

オートリブの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は2,335百万ドルになりました。営業利益は230百万ドル、営業利益率は10%になりました。

2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は2,493百万ドルになりました。営業利益は127百万ドル、営業利益率は5%になりました。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は2,635百万ドルになりました。営業利益は94百万ドル、営業利益率は4%になりました。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は2,596百万ドルになりました。営業利益は232百万ドル、営業利益率は9%になりました。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は2,751百万ドルになりました。営業利益は237百万ドル、営業利益率は9%になりました。

オートリブの四半期業績推移

オートリブの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比18%増の5.72ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比3%増の2.66ドルになりました。配当性向は47%になりました。

オートリブのEPS・配当額・配当性向の推移

オートリブのEPS・配当額・配当性向の推移

業績予想

業績予想
2024年1月
2023年第4四半期のレポートにて、2024年度通期のオーガニック売上成長は5%前後、調整後営業利益率は10.5%前後を予定していると掲載されています。

売上構成

オートリブは、自動車部品の中でもエアバッグ(ステアリングを含む)とシートベルトの大手メーカーです。

オートリブの売上構成(2023年度)

オートリブの売上構成(2023年度)

エアバッグ
ステアリングホイールとインフレーターを含むエアバッグの設計・製造をしています。前面衝突エアバッグ保護システム、側面衝突エアバッグ保護システム、シートベルト、ステアリングホイール、インフレータ技術、バッテリーカットオフスイッチ用のモジュールとコンポーネントなど、エアバッグ関連の幅広い商品を提供しています。

シートベルト
シートベルトなどの受動安全製品の設計・製造をしています。

M&A情報

1997年 米国のエアバッグ製造大手であるMorton ASPと経営統合
2000年 米国のOEAを買収
2015年 ラジオ、マイクロ波、ミリ波の半導体デバイスおよびコンポーネントの開発および製造をするM/A-COM Technology Solutionsの自動車事業の買収を完了
2018年 Veoneer(ベオニア、ヴィオニア)を分社化
2021年 クアルコムがVeoneerを買収

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