ゴルフボール業界の世界市場シェアの分析
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ゴルフボール業界の世界市場シェアの分析

ゴルフボール業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。アクシネット、ブリジストン、テーラーメイド、SRI、キャロウェイといったゴルフボールメーカーの概要や動向も掲載しています。

【市場シェア】

ゴルフボールメーカー各社の2020年度の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2020年のゴルフボールメーカーの市場シェアを簡易に試算しますと、 1位はアクシネット、2位はキャロウェイ、3位はテーラーメイドとなります。

ゴルフボールメーカーの世界市場シェア(2020年)

順位 ゴルフボールメーカー 市場シェア(2020年)
1位 アクシネット 49.0%
2位 キャロウェイ 19.6%
3位 テーラーメイド 14.7%
4位 SRI 12.4%
5位 ブリヂストン 3.9%
ゴルフボールメーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2020年)

ゴルフボールメーカーの世界シェア(2020年)
ゴルフボールメーカーの世界シェア(2020年)

日本では、ブリジストンやSRIのツアーステージやスリクソンといったボールが健在ですが、世界ではタイタリストを擁するAcushnet(アクシネット)の強さが光ります。

【市場規模】

当サイトでは、調査会社等の公表データとゴルフボールメーカーの売上高の合計を参考にし、ゴルフボール業界の2020年の世界市場規模を10.2億ドルとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。

調査会社の360リサーチレポーツによると、2020年の同業界の市場規模は9.56億ドルです。2026年にかけて年平均マイナス0.6%での成長を見込みます。調査会社のリサーチレポーツワールドによると、2020年度の同市場規模は9.71億ドルです。⇒参照したデータの詳細情報

【M&Aの概要】

ゴルフ業界においては、2011年フォーチュンブランズによるAcushnet売却、2016年ナイキがゴルフクラブから撤退、2017年アディダスがテーラーメイドを売却しており、再編が相次いでいます。
Acushnet売却に関しては、ブランドポートフォリオ運営会社であるフォーチュンブランズのポートフォリオ入れ替え、NIKEによるゴルフクラブからの撤退はフットウェア、アパレルに集中するための決定、Adidasによるテーラーメイド売却は、主力ブランドの「アディダス(ADIDAS)」「リーボック(REEBOK)」のフットウェア事業に注力するためのノンコア事業売却というようにプレスリリースで発表されています。
ナイキやアディダスといった大手スポーツメーカーも、スニーカー等のフットウェアの人気やアパレルにフォーカスすることを経営の主軸とする中で、ゴルフ用品は既存の主軸事業とシナジーが高くないと判断され売却されることが多かったという印象を受けます。2020年はキャロウェイがゴルフ場練習大手のトップゴルフと経営統合をしました。2021年にはテーラーメイドがKPSキャピタルから韓国系の投資ファンドへ売却されています。

ゴルフ用品業界の売上高マルチプル

ゴルフ用品業界の売上高マルチプル

発表日 買手 対象会社 売手 売上高倍率
2021 Centroid Investment、KFCC テーラーメイド KPSキャピタル
2020 キャロウェイ トップゴルフ 2.4
2020 CP 本間ゴルフ 1.9
2018 伊藤忠、CP 本間ゴルフ 2.3
2018 Acushnet PG Professional
2017 KPS テーラーメイド アディダス 0.7
2016 FILA Korea Acushnet Blackstone等 1.5
2011 Blackstone等 Acushnet フォーチュンブランズ 1

さらに業界を詳しく知るためのお薦め書籍と関連サイト

余剰ゴルフ場―人口減少時代におけるゴルフ場の持続可能性を考えるための10章
Golf Ball
テーラーメイドを軸としたゴルフ用品業界の再編分析
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ブリヂストンの多角化事業概要と競合他社についての分析
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【会社の概要】

Acushnet(アクシネット)

米国に本拠を置く世界最大級のゴルフボールメーカーです。Titleist(タイタリスト)やFootJoy(フットジョイ)等の有力なゴルフボールブランドを擁しています。元々は米国のFortune Brands(フォーチュン・ブランズ社)傘下にありましたが、現在はスポーツ衣料のFila(フィラ)の上場子会社となっております。

ブリヂストン

1930年に石橋氏が福岡にて創業した日本を代表するタイヤメーカーです。世界ビッグ3の一角です。幅広い輸送機(乗用車用、トラック・バス用、二輪車用、航空機用、建設・鉱山車両用、農業機械用)の新車及び補修用タイヤを手掛けています。米ファイアストンを傘下に保有しています。
テニス(2020年に撤退を発表)・ゴルフ・自転車等の分野でも事業を展開しています。2019年にオランダの地図大手TomTomからテレマティックス事業を約10億ドルで買収し、タイヤを通じたビッグデータの解析の強化を図っています。従来のタイヤ製造販売事業から、TaaS(タイヤアズアサービス)とよばれる事業モデルへの変革をすすめています。ゴルフボールは、1935年に国産ボールを販売して以降、現在はTOURSTAGE、Newing、Reygrande、ツアーB等のブランドで展開しています。さらに詳しく

Taylor Made(テーラーメイド)

テーラーメイドは、1979年創業の米国を拠点とするゴルフ用品メーカーです。創業者はゲーリー・アダムス。ゲーリーはメタルウッド(金属製ヘッドのドライバー等)の発明者として知られており、創業当初からメタルウッドを主力商品としているメーカーでもあります。テーラーメイドは日本でも公式の通販を展開する等知名度は高く、アイアン・ドライバー・ゴルフボール・アパレル等を広範に展開しています。主な商品はM3 , M4 等のメタルウッズ, P790 のアイアンやTP5/TP5Xといったゴルフボールである。タイガーウッズ使用モデル等、有名なプロゴルファーのポートフォリオを有している点が魅力ともいえます。さらに詳しく

Nike(ナイキゴルフ)

世界的なスポーツメーカーであるナイキもゴルフウェアなどナイキブランドでゴルフ用品を展開していましたが、ゴルフクラブやゴルフボール事業からは2017年に撤退しました。

ナイキについて

ナイキ(NIKE)は、フィルナイトによって1964年に設立された米国に本拠を置く世界最大級の総合スポーツ用品会社です。靴・シューズの分野ではスポーツ向け運動靴やスニーカーで圧倒的なブランド力を持ちます。ゴルフ、サッカー、バスケットボール、テニス、陸上のプロスポーツ選出や大会とのタイアップ戦略が強みです。さらに詳しく

住友ゴム(ダンロップスポーツ

住友ゴム工業株式会社は、1909年に創業されたタイヤメーカーの世界大手です。ダンロップ、ファルケンブランドで世界展開しています。グッドイヤーとの包括提携を2015年に解消しました。テニスやゴルフといったスポーツ用品事業もダンロップブランドで展開しています。テニスボールの公式球であるダンロップFORTは有名です。ゴルフでは、ゼクシオやスリクソンブランドで事業を展開しています。2016年にスポーツ用品のダンロップブランドの商標権を英スポーツダイレクト社から買収して、更なる海外展開を図っています。さらに詳しく

Callaway(キャロウェイ)

1982年に設立された米国に本拠を置くゴルフ用品メーカーです。Callaway Golf、Odyssey、OGIOといったブランドでゴルフクラブ、ボール、アパレルなどを展開しています。2020年にゴルフ練習場運営会社のトップゴルフと経営統合をしました。

参照したデータの詳細情報について


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