CMOS・画像イメージセンサー業界の世界市場シェアの分析
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CMOS・画像イメージセンサー業界の世界市場シェアの分析

CMOS・画像イメージセンサー業界の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。業界首位はソニーですが、オムニビジョンやサムスン電子が激しく追い上げています。低画素の分野ではファブレスのギャラクシーコアやスーパーピクスといった中国メーカーとの競合も生まれつつあります。

【イメージセンサーとは】

イメージセンサーとは、対象となる物が出す光を、光の性質を利用する器具を通じて、物体の像を映し出し、その像の光の明るさと暗さを利用して、電気を生み出し、その電気を信号へと変換するセンサのことをいいます。

【市場シェア】

当サイトでは、各種調査会社のレポートに基づき、2020年のCMOS業界の市場シェアを以下の通りとしております。⇒参照したデータの詳細情報

CMOSの市場シェアと業界ランキング(2020年)

順位会社名市場シェア
1位ソニー40%
2位サムスン電子22%
3位オムニビジョン12%
4位STマイクロエレクトロニクス6%
5位ギャラクシーコア4%
6位ONセミコンダクター4%
7位SKハイニックス2%
8位パナソニック1%
9位スマートセンステクノロジー1%
10位キヤノン1%
CMOS市場シェア(2020年)
CMOSセンサーの市場シェア(2020年度)
CMOSセンサーの市場シェア(2020年度)

【市場規模】

調査会社のヨーレデベロップメントによれば、2020年、2019年と2018年のCMOSイメージセンサーの世界の市場規模は、それぞれ207億ドル、193億ドルと155億ドルです。⇒参照したデータの詳細情報

市場規模成長率
2020年207億ドル7.25%
2019年193億ドル23.5%
2018年155億ドルNA
CMOS業界の推定市場規模の推移 ©ディールラボ


今後もスマホ向けや自動運転向けの高画素分野の成長が見込める成長市場です。自動運転によって自動車周辺の状況把握に用いるための画像センサーや無人店舗におけるレジ無し決済を可能にする目の代わりをする(電子の目)など、今後のIoTにおける重要な要素技術としての期待も膨らみます。過去約9%程度の成長を続けており、2022年には約2兆円規模になるとの予測もあります。

さらに業界に詳しくなるためのお薦め書籍と業界団体

ソニー半導体の奇跡: お荷物集団の逆転劇
CCD/CMOSイメージセンサの基礎と応用 (レベルアップ・シリーズ)
JEITA 一般社団法人電子情報技術産業協会
NECA 制御機器

【会社の概要】

ソニーは、裏面照射やウェハスタッキング技術といった技術をいち早く実用化しました。世界首位を維持するために画像センサーを含む半導体事業に、2021年3月期までの3年間で6000億円を投じる予定です。特に高い信頼性や暗転性が要求される自動運転向けの目としてのセンサーを強化しています。サムスン電子は、自社スマホ等の画像センサー等を強化しています。対して、オムニビジョンは3Dセンシングに注力し、グローバルシャッターで上位との距離を縮めようとしております。

Sony(ソニー)

ソニーは、日本を代表する総合電機メーカーです。ソフトウェアとハードウェアが融合したエコシステム構築を目指しています。ゲーム機器、音楽、金融、映画、音響やテレビ等のエレクトロニクス、イメージセンサーで事業を展開しています。
イメージセンサー分野では、ルネサンスの山形工場を買収する等圧倒的な強みを持ちます。2015年には東芝の大分工場の一部を買収しました。競合他社を引き離すために、2019年以降3年間で約6000億円の設備投資を実施し、現状強みを発揮するスマホ更なる需要(複眼化)に対応しつつ、今後の主戦場になると考えられる車載や産業機器向けの分野を伸ばす予定です。日米欧の3極での拠点構築に積極的です。
テレビでは、ブラウン管の時代からテレビ事業の競争力を保っております。液晶パネルの製造はしておらず、EMSの台湾ホンハイ(Hon Hai Precision)へのOEM比率を高めています。
ゲーム機では、プレイステーション・シリーズを展開し、ハードと課金の両面で成長しております。
ビデオカメラでは、ハンディカムで一世風靡しました。スマホでのビデオ利用に押され同市場も縮小しているなか、デジタルカメラはミノルタの一眼レフを買収しています。ミラーレスやプロ向けの機種に注力をしています。さらに詳しく

OmniVision(オムニビジョン)

中国系のセンサー大手です。アップル向けのセンサーの比率が高いですが、ファーウェイにも供給を行っています。2016年にMBOをして非上場化後、豪威集団率いるウィル・セミコンダクター(Will Semiconductor)傘下となり、低画素数分野に強い、陳傑CEO率いるファブレスCMOSメーカーのスーパーピクス(SuperPix)と2019年に経営統合しました。

Samsung(サムスン)

Samsung(サムスン電子)は、韓国を代表する総合電機メーカーです。スマホ、半導体、テレビ、白物家電など、最終商品まで手掛けていることが強みです。垂直統合型の半導体チップメーカーとして、DRAM、NAND型フラッシュメモリ、SSDの自社製造を手掛けています。また半導体受託生産も行っております。最終製品のスマホやテレビにも強みを持ちます。OLEDや液晶パネルの製造はサムスンディスプレイ、リチウムイオン電池はサムスンSDI、電子部品はサムスン電気、造船はサムスン重工、バイオ製薬の製造はサムスンバイオロジックスで手掛けています。2016年には車載音響機器大手のハーマンを買収しました。さらに詳しく

ON Semiconductor (オン・セミコンダクター)

米国に本拠を置く半導体部品メーカーです。元々はモトローラ社の半導体コンポーネントが発祥です。2015年に自動車、産業機器向けに強みを持つ同業のアプティナ・イメージング(Aptina imaging)を買収しました。車載向けに注力しています。

SKハイニックス

SKハイニックスは、韓国の大手半導体メーカーです。2001年に韓国政府による公的管理を経て現在は通信大手のSKテレコム傘下となりました。NAND型フラッシュメモリやDRAMでサムスンと競合しています。2020年に90億ドルでインテルからNAND型フラッシュメモリとSSD事業を買収することに合意しました。またSKハイニックはキオクシアが上場をすると同社の15%を取得することができます。キオクシア、SK連合は、独走するサムスンに比肩する大きさとなります。2020年12月に同社はNANDの積層化において176層商品を発表しました。128層よりも効率的にデータ保存ができます。メモリ以外ではCMOSイメージセンサーの事業も展開しています。さらに詳しく

SKグループとは

SKグループは、1953年に設立された韓国第3位の財閥グループです。崔泰源会長の強いリーダーシップの下でM&Aを通じて事業を拡大しています。半導体(SKハイニックス)、石油・電池(SKイノベーション)、通信(SKテレコム)、医薬品(SKバイオファーム)、医薬品受託(SKバイオサイエンス)、半導体素材(SKシルトロン)等の分野に強みがあります。2021年には、米国の燃料電池メーカーのプラグパワーに出資をし、水素プラントへの進出をしています。さらに詳しく

キャノン

キヤノンは1937年に創業された日本を代表する光学・OA機器メーカーです。カメラ、複写機、プリンター等の分野で業界首位級です。近年はM&Aを駆使して新規領域への展開を図っています。OA機器、イメージング、産業機器等の分野で業界首位級の競争力のある商品群を展開しています。
OA機器のコピー機及び複写機では、ゼロックスやHPと並ぶ業界大手となっています。イメージングであるデジタルカメラ分野では、一眼レフとミラーレスカメラを強化しています。一眼レフやビデオカメラ等の分野にも強みを発揮しています。インクジェットプリンターでは、HPやエプソンと業界首位の座を競います。監視カメラではスウェーデンのアクシスコミュニケーションを買収し、業界トップクラスとなりました。半導体露光装置では、オランダのASML社に差をつけられつつあるものの、ニコンと並び露光装置大手のメーカーです。医療機器業界では、東芝メディカルを買収し、CTやMRIの分野で上位に入ります。さらに詳しく

パナソニック

パナソニックは、1917年に松下幸之助氏によって設立された日本を代表する電機メーカーです。松下電工や三洋電機と統合し、総合電機メーカーとして世界的なプレゼンスを有します。アプライアンス(家電、空調、AV機器、累計2000億個を売り上げた約90年の歴史を持つ電池等)、オートモーティブ(蓄電池、音響機器等)、インダストリアル(電池やモーター等)、ライフソリューション(照明や水まわり等)、コネクティッドソリューションズ(フライトエンターテイメント、航空機向け電子機器、監視カメラ等)といった事業部制に特徴がありましたが、2022年にパナソニックホールディングスを設立し、事業部はホールディング傘下の独立した子会社となりました。さらに詳しく

ギャラクシーコア(Galaxycore)

趙立新CEO率いる中国のファブレスCMOSメーカーです。中国国有のファンドリ―SMICに生産を委託し、低画素分野で事業を拡大しています。

SMICとは

SMIC(中芯国際集成電路製造)は、2000年に設立された中国に本拠を置く半導体ファウンドリ大手です。クアルコムやテキサス・インスツルメンツとも取引をしています。インテル、TSMCやサムソンで半導体開発を行なったMong-Song Liang氏が創業しました。200mm(8インチ)~300mmのウエハ製造に強みがあります。回路線幅では2020年に10nmの量産化に成功するなど、ファウンドリ上位を追い上げています。SMICは中国の半導体国産化という重要な役割を担っていますが、米中の半導体対立によって紆余曲折が予想されます。香港証券取引所に上場しています。さらに詳しく

参照したデータの詳細情報について


参照したデータは以下の通りです。リンク切れなどありましたら、お問い合わせのページからご連絡頂けますと大変有難く存じます。

参照した市場シェアの情報

Yole Development

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