テンセント（腾讯）は、馬化騰（マー・フアテン）氏によって1998年に設立された中国のインスタントメッセンジャー・オンラインSNSアプリ最大手です。ソーシャルゲームでも中国最大です。SNSアプリの総合化を進め、テンセントのアプリはアリババグループのアリペイと並び決済等でも活用されています。の買収や出資も積極的に行っており、2016年にスウェーデンのSupercellを買収、またアクティビジョン・ブリザードやユービーアイソフト、フォートナイトで有名なEpic Games、音楽レーベル大手のユニバーサルミュージック等へも出資を行っています。
2018年度
売上高は312694百万人民元で、前年度比32%増となりました。営業利益は97648百万人民元になりました。営業利益率は31%になりました。
2019年度
売上高は377289百万人民元で、前年度比21%増となりました。営業利益は118694百万人民元になりました。営業利益率は31%になりました。
2020年度
売上高は482064百万人民元で、前年度比28%増となりました。この売上増加分のうち61%は、付加価値サービス事業セグメント（ゲーム制作やSNSサービス事業）の売上増によるものです。営業利益は184237百万人民元になりました。営業利益率は38%になりました。
2021年度
売上高は560118百万人民元で、前年度比16%増となりました。この売上増加分のうち57%は、フィンテック事業セグメントの売上増によるものです。営業利益は271620百万人民元になりました。営業利益率は48%で前年度の38%を上回りました。この主な要因は、テンセントが保有していたJD.comの株式を配当として株主に譲渡し、その処分益を計上したためです。
2022年度
売上高は554552百万人民元で、前年度とほぼ同額となりました。営業利益は235706百万人民元になりました。営業利益率は43%で、前年の48%を下回りました。これは販管費と人件費の増加によるものです。
テンセントの業績推移
2022年第2四半期（04ー06月）
売上高は134034百万人民元になりました。営業利益は30067百万人民元、営業利益率は22%になりました。
2022年第3四半期（07ー09月）
売上高は140093百万人民元になりました。営業利益は51593百万人民元、営業利益率は37%になりました。
2022年第4四半期（10ー12月）
売上高は144954百万人民元になりました。営業利益は116829百万人民元、営業利益率は81%になりました。
2023年第1四半期（01ー03月）
売上高は149986百万人民元になりました。営業利益は40429百万人民元、営業利益率は27%になりました。
2023年第2四半期（04ー06月）
売上高は149208百万人民元になりました。営業利益は40300百万人民元、営業利益率は27%になりました。
テンセントの四半期業績推移
希薄化後EPSは前年度比17%減の19.341人民元になりました。1株当たりの配当は前年度比50%増の2.40香港ドルになりました。
テンセントのEPS・配当額・配当性向の推移
セグメントは、付加価値サービス、オンライン広告、フィンテック＆ビジネスサービス、に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
セグメント別売上構成（2022年度）
付加価値サービス
League of Legends等のゲーム制作とWeChatなどのSNSサービスを実施。ゲーム制作事業による主な収入源はゲーム内のヴァーチャルアイテム購入によるものです。SNSサービス事業による主な収入源はヴァーチャルアイテムやサブスクリプションによるものです。この事業セグメントの粗利率は48%です。
オンライン広告
このセグメントは、ソーシャル広告とメディア広告に分けられます。このセグメントの粗利率は75%です。
フィンテック＆ビジネスサービス
フィンテックとクラウドサービスを実施。フィンテック事業による主な収入源は支払手数料や資産運用によるものです。このセグメントの粗利率は68%です。
2014年 JD.comの20％の持分を買収
2016年 ソフトバンクからスーパーセルの買収
2018年 ユービーアイソフトへ出資
2020年 ユニバーサルミュージックの10％の株式をビベンディから買収
2021年 楽天への出資
2021年 香港のゲーム制作会社Leyouを買収
2021年 イギリスのゲーム制作会社Sumo Groupを買収
