JTEKT(ジェイテクト)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

ジェイテクトは、2005年5月に光洋精工株式会社と豊田工機株式会社が合併し発足しました。ステアリングシステムや駆動部品を、世界中の主要な自動車メーカーに提供しており、また、あらゆる機械装置において必要となる“回転部分”を支える「軸受」や、機械を作るための機械「工作機械」の分野でも活躍するなど、部品メーカーでありながら、工作機械技術を併せ持つ、世界でも数少ない企業です。

業績推移(年次)

2019年
売上高は前年度比7%減の14,185億円になりました。営業利益は48.05%減の346億円になりました。営業利益率は2%になりました。
当期の業績は、新型コロナウイルスの影響等もあり前期比で減収・減益となりました。欧州減損損失等の特別損失計上により10期ぶりに最終赤字となりました。

2020年度
売上高は前年度比12%減の12,462億円になりました。営業利益は62.72%減の129億円になりました。営業利益率は1%になりました。
売上収益は、グローバルで回復基調も、第1四半期(4-6月)の影響が大きく、通期(4-3月)では前年比減収となりました。当期利益は、第2四半期(7-9月)以降の原価改善や固定費削減の加速、販売回復等により通期(4-3月)で黒字を確保しました。

2021年度
売上高は前年度比15%増の14,284億円になりました。営業利益は182.17%増の364億円になりました。営業利益率は3%になりました。
売上収益は、新型コロナ・半導体不足が継続するも、自動車生産の回復等により増収となりました。 当期利益は、売上増に加え原価低減や構造改革等の取り組み成果もあり増益となりました。

2022年度
売上高は前年度比17%増の16,781億円になりました。営業利益は35.44%増の493億円になりました。営業利益率は3%になりました。
売上収益は、新型コロナ影響の緩和、半導体影響からの回復に加え、 円安効果もあり増収となりました。事業利益は、材料・物流・エネルギー等が高騰する中、需要増や円安 効果に加え、原価低減・客先への売価転嫁の活動推進により増益となりました。

2023年度
売上高は前年度比13%増の18,915億円になりました。営業利益は25.96%増の621億円になりました。営業利益率は3%になりました。
売上収益は、新型コロナ影響の緩和や半導体不足による影響からの回復に加え、円安効果もあり前年比増収となりました。事業利益は、人への投資・先行開発等の 「将来への投資」 を実施しながら、増収影響・円安効果、原価改善活動の推進により 前年比増益となりました。

ジェイテクトの業績推移

ジェイテクトの業績推移

業績推移(四半期)


2023年第1四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比19.91%増の4,456億円になりました。営業利益は188億円、営業利益率は4%になりました。
売上収益は、新型コロナ影響の緩和、半導体影響からの回復に加え、円安効果もあり前年同期比で増収となりました。事業利益は、材料・物流・エネルギー等の高騰が継続する中、需要増や円安効果に加え、原価低減などの推進により前年同期比で増益となりました。

2023年第2四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比10.09%増の4,766億円になりました。営業利益は158億円、営業利益率は3%になりました。
売上収益は、新型コロナ影響の緩和や半導体不足による影響からの回復に加え、円安効果もあり前年同期比で増収となりました。事業利益は、インフレに伴うコストアップが継続する中、自動車を中心とした増収の影響や円安効果に加え、原価低減の推進などにより前年同期比で増益となりました。

2023年第3四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比16.46%増の4,896億円になりました。営業利益は227億円、営業利益率は5%になりました。
売上収益は、新型コロナ影響の緩和や半導体不足による影響からの回復に加え、円安効果もあり前年同期比で増収となりました。事業利益は、インフレに伴うコストアップが継続する中、自動車を中心とした増収の影響や円安効果に加え、原価低減の推進などにより前年同期比で増益となりました。

2023年第4四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比5.85%増の4,797億円になりました。営業利益は48億円、営業利益率は1%になりました。
売上収益は、新型コロナ影響の緩和や半導体不足による影響からの回復に加え、円安効果もあり前年比増収となりました。事業利益は、人への投資・先行開発等の 「将来への投資」 を実施しながら、増収影響・円安効果、原価改善活動の推進により 前年比増益となりました。

2024年第1四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比4.13%増の464億円になりました。営業利益は111億円、営業利益率は2%になりました。
売上収益は、全地域で販売低調であったが、円安効果により前年同期比増収となりました。 事業利益は、円安効果に加え、原価改善を推進するも、減収影響・インフレに伴うコストアップが客先転嫁に対し先行発生していること等により、前年同期比減益となりました。

ジェイテクトの四半期業績推移

ジェイテクトの四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移


希薄化後EPSは前年度比17%増の117.37円になりました。1株当たりの配当は前年度比20%増の36円になりました。配当性向は31%になりました。

ティムケンのEPS・1株配当・配当性向の推移

ティムケンのEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2024年3月
今期の売上高は1,930,000百万円、営業利益は70,000百万円、営業利益率は3%、1株配当は30円を見込みます。

売上構成


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セグメントは、5つに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

ジェイテクトの売上構成(2023年度)

ジェイテクトの売上構成(2023年度)

ステアリング
クルマの基本機能の一つの「曲がる機能」を担当するステアリングシステム。
ジェイテクトは、あらゆる車両セグメントに適したステアリングシステムを提供します。
1988年に当社が世界で始めて開発した電動パワーステアリングは、油圧式に比べ、燃費や搭載性に優れており、現在もシェアNo.1の商品です。

駆動
4つのタイヤに駆動力を伝達する機構。ジェイテクトはディファレンシャルユニット、ドライブシャフト、ハブユニットなどの駆動伝達部品を提供します。

産機・軸受
さまざまな品種のベアリングをラインナップ。幅広い分野に向け、お客様の使用環境・要求性能に適したベアリングを提供します。

工作機械
ものづくりで日本の力になりたい。製造業の高品質・効率化を支えるため、工作機械から製造ラインの効率化までご提供します。

その他
上記以外の製品を指します。

M&A情報

2010年 米国のベアリング大手、THE TIMKEN COMPANYからニードルベアリング事業を買収
2011年 株式会社ジーケーエヌ・ジェイテクトを吸収合併
2012年 豊田工機トルセン株式会社を吸収合併
2014年 光洋販売株式会社を吸収合併
2017年 富士機工株式会社を完全子会社化
2019年 ダイベア株式会社を完全子会社化
2020年 豊精密工業株式会社を完全子会社化
2022年 モーションコントロールを得意とするSpineaを買収
2022年 航空ドライブシステム事業をPCX Aerostructuresに売却
2022年 ベアリングを製造するGGB Bearingsを買収
2023年 直動ガイドを製造するNadella Groupを買収
2023年 ベアリングを製造するiMECHを買収

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