ABFの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズは、1935年にガーフィールド・ウェストン氏によって設立されたベーキング会社を源流とするアソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズは、英国に本拠を置く食品成分・食品メーカーです。ベーキングパウダー、イースト菌やラクトース等の食品添加物に強みを持ちます。紅茶は英国王室御用達のトワイニングス(Twinings)ブランドを世界展開。トワイニングといえば、アール グレイ(EARL GREY、ベルガモットの香りが吹き付けられたさわやかな紅茶)が有名です。ファストファッションはPrimarkブランドで展開しています。砂糖はAB SugarにてBritish Sugarブランドで展開しています。酵素は、AB Enzymes(ABエンザイムズ)で展開しています。ベーキング、非デンプン多糖、洗剤、プロテアーゼ、フィードといった酵素を製造・販売しています。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は15,824百万ポンドで、前年度比2%増となりました。営業利益は1,282百万ポンドになりました。営業利益率は8%になりました。それぞれの事業セグメントにおいて、売上高と営業利益に大きな変化はありませんでした。

2020年度
売上高は13,937百万ポンドで、前年度比12%減となりました。営業利益は810百万ポンドになりました。営業利益率は6%になりました。売上高の減少は、パンデミックにより Primark の店舗が閉鎖されたことによる損失の結果です。

2021年度
売上高は13,884百万ポンドで、前年度とほぼ同額となりました。営業利益は808百万ポンドになりました。営業利益率は6%になりました。それぞれの事業セグメントにおいて、売上高と営業利益に大きな変化はありませんでした。

2022年度
売上高は16,997百万ポンドで、前年度比22%増となりました。営業利益は1,178百万ポンドになりました。営業利益率は7%になりました。食品事業の売上高の増加は、インフレを相殺するための価格設定と、一部の事業、特にABF原料の販売量の増加によるものです。 Primark の売上高は、パンデミックからの回復により大幅に増加しました。

2023年度
売上高は19,750百万ポンドで、前年度比16%増となりました。営業利益は1,383百万ポンドになりました。営業利益率は7%になりました。売上高は、インフレを相殺するための価格設定により各事業で売上が増加し、為替変動の影響を除いて前年同期を15%上回りました。

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズの業績推移

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズの業績推移

業績推移(半期)

2023年下半期(04ー09月)
売上高は10,190百万ポンドになりました。営業利益は720百万ポンド、営業利益率は7%になりました。

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズの半期業績推移

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズの半期業績推移

EPS成長

希薄化後EPSは前年度比51%増の134.2ポンドになりました。1株当たりの配当は前年度比8%増の47.3ポンドになりました。配当性向は35%になりました。

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズのEPS・1株配当・配当性向の推移

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズのEPS・1株配当・配当性向の推移

売上構成

セグメントは、衣料小売り、グロサリー、製糖、食品成分、アグリに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズのセグメント別売上構成(2022年度)

アソシエイテッド・ブリティッシュ・フーズのセグメント別売上構成(2022年度)

衣料小売り
ファストファッションのPrimarkを運営しています。

グロサリー
紅茶ブランドのTwinings(トワイニングス)、Ovaltine(オヴァルティン)、ビネガーのMazzetti、シリアルのJordansやDorset、砂糖のSilver SpoonとBillington's、コーン油のMazolaの開発製造です。

製糖
製糖事業です。AB SugarがBritish Sugarブランドで展開しています。

食品成分
イースト菌、ベーキングパウダー、AB Enzymesの酵素、特殊脂質、酵母エキス、押出し材、医薬品賦形剤、制酸剤などの開発製造を行っています。

アグリ
動物飼料や飼料酵素の開発製造をしています。

M&A(合併買収)

関連事業多角化的なアプローチで積極的にM&Aを行っています。

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