IFFの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

1833年に創業された米国に本拠を置く大手香料メーカーです。NYSEに上場しています。国際的な大手食品・飲料メーカーとの取引に強みを有します。中小・中堅食品・飲料との取引を強化するために2018年にイスラエルの香料大手フルタロム(Frutarom)買収を発表しました。2021年にデュポンのニュートリション・バイオサイエンス事業との経営統合を行いました。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比129.26%増の11,656百万ドルになりました。営業利益は前年度比3.27%増の585百万ドルになりました。営業利益率は5.02%になりました。デュポンのニュートリション・バイオサイエンス事業との経営統合もあり増収増益となりました。

2020年度
売上高は50億8,000万ドルで、前年度の51億4,000万ドルから1%減少しました。営業利益は、前年度の6億6,530万ドルに対し、5億6,650万ドルと減収減益となりました。特に食品成分分野での減収減益幅が大きく全体の業績に影響を及ぼしました。

IFFの業績推移

IFFの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第3四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比-0.26%の3,063百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-13.86%の261百万ドルになりました。営業利益率は8.5%になりました。原材料の高騰やドル高の影響を受け、前年同期比減収減益になりました。

2022年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比7.06%増の3,307百万ドルになりました。営業利益は前年同期比93.64%増の213百万ドルになりました。営業利益率は6.4%になりました。

2022年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比30.87%増の3,226百万ドルになりました。営業利益は前年同期比8425.00%増の341百万ドルになりました。営業利益率は10.6%になりました。

2021年第4四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比138.65%増の3,031百万ドルになりました。営業利益は前年同期比71.97%増の173百万ドルになりました。営業利益率は5.7%になりました。

2021年第3四半期(7ー9月)
売上高が前年同期比142%増の30億7,000万ドルと増収増益になりました。これは主に、デュポンのニュートリション・アンド・バイオサイエンス事業との合併に関連した売上の増加によるものです。

IFFの四半期業績推移

IFFの四半期業績推移

事業構成

事業は大きく食品成分、飲料向けの香料(フレーバー)と香水や日用品向けの香料(フレグランス)に分かれます。

IFFの事業構成(2021年度)

IFFの事業構成(2021年度)

Nourish事業
フレーバー、セイボリー、各種栄養補助食品・機能性食品向けのナチュラルニュートリション、天然色素、天然フレーバーエキス、特殊植物エキス、蒸留物、エッセンシャルオイル、シトラス製品、アロマケミカル、天然ガムや樹脂などの開発製造を行い、食品メーカーなどに提供しています。

Health & Biosciences事業
酵素、食品培養、プロバイオティクス、食品用特殊素材など、バイオテクノロジーなどを含みます。

Scent事業
天然や合成といった香りの化合物を開発製造し、日用品や化粧品などに提供しています。

Pharma Solutions事業
セルロース誘導体や海藻由来の医薬品添加剤を製造しています。

M&A(合併買収)の動向

製品・地域補完やニュートリション分野への参入のために積極的に買収を行っています。

2018年 香料大手のFrutaromを買収
2021年 デュポンのNutrition & Bioscience事業と統合

市場シェア

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