フォワーダー業界の世界市場シェアと市場規模について分析を行なっています。キューネ・アンド・ナーゲル、DHLサプライチェーン&グローバルフォワーディング、DSV、DBシェンカー、CH・ロビンソン、シノトランス、NIPPON EXPRESSホールディングス、エクスペディターズ・インターナショナル、UPSサプライチェーンソリューションズ、CEVAロジスティクス、ジオディス、ケリーロジスティクス、近鉄エクスプレス、DACHSER、郵船ロジスティクス、LXパントス、トールグループ、日立物流、ボロレ・ロジスティクス、ヘルマンワールドワイドロジスティックス、AWOTグローバルロジスティクス、CTSインターナショナルロジスティクス、オールカード・ロジスティクス、ログウィン、ワールドワイドロジスティクスグループといったフォワーダーの概要も記載しています。
【フォワーダーとは】
自社では、輸送手段を持たずに、航空機・船・鉄道・トラックといった輸送手段を利用して、荷主に対して輸送サービスを提供する事業会社の総称です。さらに、企業の物流事業全体の受託をして、効率的な物流サービスを提供する会社を3PLといい、3PLの多くがフォワーダー業務も行っています。
一方で、海運会社や陸運会社のように、自らで輸送手段を有する会社を運輸会社(キャリア)と言います。
【市場シェア】
フォワーダーの2021年度の売上高を分子に、後述する市場規模を分母にして、2021年のフォワーダー業界の市場シェアを簡易に計算すると、1位はキューネ・アンド・ナーゲルとなります。⇒参照したデータの詳細情報
フォワーダー業界の市場シェア(2021年)
順位 | 会社名 | 市場シェア |
---|---|---|
1位 | キューネ・アンド・ナーゲル | 3.33% |
2位 | DHLサプライチェーン&グローバルフォワーディング | 3.07% |
3位 | DSV | 2.36% |
4位 | DBシェンカー | 2.25% |
5位 | CH・ロビンソン | 1.82% |
6位 | シノトランス | 1.56% |
7位 | NIPPON EXPRESSホールディングス | 1.52% |
8位 | エクスペディターズ・インターナショナル | 1.35% |
9位 | UPSサプライチェーンソリューションズ | 1.19% |
10位 | CEVAロジスティクス | 0.98% |
11位 | ジオディス | 0.97% |
12位 | ケリーロジスティクス | 0.86% |
13位 | 近鉄エクスプレス | 0.73% |
14位 | DACHSER | 0.68% |
15位 | 郵船ロジスティクス | 0.64% |
16位 | LXパントス | 0.53% |
17位 | トールグループ | 0.51% |
18位 | 日立物流 | 0.49% |
19位 | ボロレ・ロジスティクス | 0.46% |
20位 | ヘルマンワールドワイドロジスティックス | 0.38% |
21位 | AWOTグローバルロジスティクス | 0.33% |
22位 | CTSインターナショナルロジスティクス | 0.31% |
23位 | オールカード・ロジスティクス | 0.22% |
24位 | ログウィン | 0.18% |
25位 | ワールドワイドロジスティクスグループ | 0.16% |
【市場規模】
当データベースでは、2022年のフォワーダーと3PL業界の市場規模を1兆2264億ドルとしております。参照した各種統計データは次の通りです。
調査会社のグランビューリサーチによると、2021年の3PLの市場規模は、それぞれ9568億ドルです。2021年から2030年にかけて年平均8.6%の成長を見込みます。
調査会社のトランスポートインテリジェンスによると、フォワーディング業界の2021年の市場規模は2696億ドルです。2022年には5.7%、2026年までの5年間ではCAGR3.7%で成長すると予測されます。⇒参照したデータの詳細情報
さらに業界に詳しくなるためのお薦め書籍と関連サイト
最適物流の科学
物流現場の最適化DX
シン・物流革命
デジタルフォワーディング業界のカオスマップ
【M&Aの動向】
- 2008年 フランス国鉄によるGeodis買収
- 2012年 CH Robinsonによる米Phoenix International買収
- 2015年 DSVがUTi Worldwide(UTiワールドワイド)を買収
- 2015年 日本郵便による豪Tollロジスティクス買収
- 2017年 キューネ・アンド・ナーゲルがCommodity Forwardersを買収
- 2018年 日本郵船が郵船ロジスティクスを完全子会社化
- 2019年 DSVがPanalpina World Transport(パナルピナ・ワールド・トランスポート)を買収
- 2019年 CMA CGMがCEVAロジスティクスを買収
- 2021年 SFエクスプレスがケリーロジスティクスを買収
- 2022年 近鉄グループホールディングスが近鉄エクスプレスを完全子会社化
- 2022年 KKRが日立物流を買収
【会社の概要】
Kühne & Nagel(キューネ・アンド・ナーゲル)
Kühne & Nagel(キューネ・アンド・ナーゲル)は、1890年にAugust KühneとFriedrich Nagelによって設立されたスイスに本拠を置くフォワーダーです。2017年に米国の生鮮食品フォワーダーであるCommodity Forwardersを買収するなど、グローバルでの事業展開を加速しています。さらに詳しく
Deutsche Post(ドイツポストDHL)
Deutsche Post(ドイツ郵政、ドイツ・ポスト)は、元々国営の郵便会社です。郵政民営化に伴い2002年にDHLを完全子会社化し、企業間物流、フォワーダー、個人向け配送、郵便サービスを手掛ける総合物流会社へと成長しました。Packstationの名称でドイツ国内を中心に宅配ロッカー事業を展開しています。さらに詳しく
DSV(ディーエスヴイ)
DSV(ディーエスヴイ)は、欧州内の企業間物流等に強みを持つ物流会社です。2006年のFrans Maas Groep(フランス・マース・グループ、蘭)、2008年にABX Logistics(ABXロジスティクス、ベルギー)、2015年にUTiを買収し、欧州域内における物流事業を強化しています。
UTi Worldwide(UTiワールドワイド)
フォワーディング専業です。2015年にDSVに買収されました。
DB Schenker(DBシェンカー)
DB Schenker(DBシェンカー)は、Deutsche Bahn(ドイツ鉄道、独)傘下の総合物流企業です。鉄道網を利用した企業間物流やDB Schnker Logisticsで行うフォワーディング業務に強みです。空運・海運も手掛けています。日本では西濃運輸と西濃シェンカーを設立しています。
CH Robinson Worldwide(CH・ロビンソン・ワールドワイド)
米国に本拠を置くフォワーダーです。主にトラックや鉄道といった米国内貨物輸送の仲介に強みを持ちます、自社にて運送機を保有しておりません。
Sinotrans Limited(シノトランス)
シノトランスは中国に本拠を置く運輸会社です。海上・航空貨物、道路・鉄道サービス、海運代理店、国際エクスプレス、倉庫・配送、ターミナルサービスなどを展開し、フォワーダー業務にも強みをゆうします。
NIPPON EXPRESSホールディングス(日本通運)
日通の通称で親しまれる旧日本通運を母体とする会社です。2022年にホールディングス化しました。陸・海・空をつなぐ国際複合輸送に強みも持つ総合物流会社です。国際航空貨物輸送では国内最大手です。2018年にアパレル物流に強いイタリアのEverforth社を買収しました。さらに詳しく
Expeditors International(エクスペディターズ・インターナショナル)
エクスペディターズ・インターナショナルは、米国に本拠を置くフォワーダーです。100か国以上、350を超える拠点におけるグローバルネットワークが強みとなっています。
日本郵船
日本郵船は、1885年に岩崎弥太郎氏が設立した郵便汽船三菱会社と渋沢栄一が設立した共同運輸会社の合併により誕生した海運会社です。コンテナ船、LNG船、ドライバルク輸送、自動車輸送、フォワーディング、港湾運営や物流事業まで手がけています。日本の海運大手の一角で、グローバルではザ・アライアンスの一員です。さらに詳しく
参照したデータの詳細情報について
参照したデータは以下の通りです。リンク切れなどありましたら、お問い合わせのページからご連絡頂けますと大変有難く存じます。