三菱商事は、九十九商会に源流を持ち、1918年に三菱合資営業部が分社化され設立された総合商社です。広範囲な商材の輸出輸入を手掛けるトレーディングが祖業ですが、商社冬の時代を経て、プロジェクトや事業投資も行う複合企業体へと進化を遂げました。セクターなどで分類しにくい異形の経営スタイルのため、海外でもsogo shoshaという業態として理解が深まりつつあります。天然ガス、総合素材、石油・化学、金属資源、産業インフラ、自動車・モビリティ、食品産業、コンシューマー産業、電力ソリューション、複合都市開発で事業を展開しています。関連会社には、ローソン、三菱食品、三菱自動車、千代田化工などがあります。
2021年度
売上総利益は前年同期比14.00%増の2,150,764百万円になりました。当期利益は前年同期比67.36%増の937,529百万円になりました。当期利益率は43.6%になりました。天然ガス、銅、鉄鉱石や原料炭などの市況が高騰した結果増収増益になりました。
2020年度
自動車部門やローソンの買収にかかる減損や原料炭価格が軟調であり、前年度比減収減益となりました。
三菱商事の年次業績推移
2022年第2四半期（7-9月）
売上総利益は前年同期比14.85%増の523,998百万円になりました。当期利益は前年同期比7.55%増の186,055百万円になりました。当期利益率は35.5%になりました。資源価格が想定を上回り、自動車・天然ガス・素材といった分野も堅調に推移しました。
2022年第1四半期（4-6月）
売上総利益は前年同期比83.78%増の774,712百万円になりました。当期利益は前年同期比184.66%増の533,951百万円になりました。当期利益率は68.9%になりました。原料炭の価格上昇もあり、四半期ベースで過去最高益を達成しました。
2021年第4四半期（1-3月）
売上総利益は前年同期比14.00%増の2,150,764百万円になりました。当期利益は前年同期比67.36%増の937,529百万円になりました。当期利益率は43.6%になりました。資源価格の高騰に加え、急激な円安もあり、増収増益となりました。
2021年第3四半期（10-12月）
前年同期比増収減益となっています。原料炭、銅、鉄鉱石、天然ガスといった資源価格が高騰していることが主因です。
三菱商事の四半期業績推移
2021年度
希薄化後EPSは前年同期比77.54%増の625.73円になりました。1株当たりの配当は11.94%増の150円になりました。配当性向は23.97%になりました。
三菱商事のEPS・１株配当・配当性向の推移
10本部体制となっています。
三菱商事の売上構成
天然ガス
天然ガス/LNG、原油権益の開発販売を行っています。
石油・化学ソリューション
石油製品、石油化学製品、基礎化学製品の加工やトレーディングを行っています。
総合素材
セメント・生コン、硅砂、炭素材、塩ビ・化成品、鉄鋼製品への投資・加工・トレーディングを行っています。
金属資源
原料炭、銅、鉄鉱石、アルミ権益への投資やトレーディングを行っています。
産業インフラ
プラント、エンジニアリング、産業機械、船舶・宇宙事業への投資やトレーディング、サービスの提供を行っています。
自動車・モビリティ
自動車、モビリティ関連事業への投資・加工・トレーディングを行っています。
食品産業
食糧、生鮮品、加工食品、食品素材分野への投資・加工・トレーディングを行っています。
コンシューマー産業
小売・流通、物流、ヘルスケア、衣料、タイヤ分野への投資・加工・トレーディングを行っています。
電力ソリューション
電力、環境関連事業への投資やトレーディングを行っています。
複合都市開発
企業投資、リース、不動産・都市開発、水、交通事業を行っています。
事業を展開する領域の成長を志向したM&Aを積極的に手掛けています。
2011年 チリの銅鉱山運営会社アングロ・アメリカン・スールへの出資
2012年 ペルーの銅鉱山運営会社アングロアメリカンケジャベコへの出資
2015年 シンガポールの穀物商社Olamへ出資
2017年 ローソンの子会社化
2018年 三菱自動車を持分法適用化
2019年 千代田化工建設を子会社化
2019年 NTTと共同でデジタル地図会社ヒアテクノロジーへ出資
2020年 オランダの電力会社エネコの買収
2021年 三菱UFJリースと日立キャピタルへ追加出資
2021年 グレンコアより豪州ボーキサイト権益の取得
