3Mの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

3Mは、1902年に設立された米国に本拠を置く世界的な化学素材メーカーです。3MとはMinnesota Mining & Manufacturing Co.の略です。事業は大きく工業用品(研磨剤や接着剤、電気製品)、輸送機向け部品(テープやフィルム類)、ヘルスケア(呼吸器、聴診器)、消費財(文房具など)に分かれます。
個別製品では、セロハンテープを発明し、Scotchブランドで展開しています。付箋はポストイット(Post It)ブランドで展開しています。接着剤分野にも強みを持ちます。聴診器ではLittmannブランドに強みを持ちます。

業績推移(年次)

2021年度
売上高は前年度比9.85%増の35,355百万ドルになりました。営業利益は前年度比2.89%増の7,358百万ドルになりました。営業利益率は20.81%になりました。新型コロナウィルスの反動と販管費などの削減が奏功し増収増益になりました。

2020年度
売上高は、2019年度と比較して0.1%増加しました。営業利益率は、前年同期比で3.1%ポイント上昇しました。

3Mの業績推移

3Mの業績推移

業績推移(四半期)

2022年7-9月
売上高は前年同期比-3.61%の8,619百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-17.62%の1,473百万ドルになりました。営業利益率は17.1%になりました。

2022年4-6月
売上高は前年同期比-2.77%増の8,702百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-94.42%の110百万ドルになりました。営業利益率は1.3%になりました。

2022年1-3月
売上高は前年同期比7.09%増の8,942百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-6.34%の1,788百万ドルになりました。営業利益率は20.0%になりました。B2B及びB2C向けの需要の強さは継続していますが、サプライチェーンの混乱とインフレによる原材料価格の増加が続いており、増収減益になりました。

3Mの四半期業績推移

3Mの四半期業績推移

EPS成長(年次)

希薄化後EPSは前年比10.36%増の10.12ドルになりました。

3Mの希薄化後EPSの推移

3Mの希薄化後EPSの推移

EPS・1株配当・配当性向の推移(四半期)

2022年7-9月
希薄化後EPSは前年同期比176.33%増の6.77ドルになりました。1株当たりの配当は前年同期比0.68%増の1.49ドルになりました。配当性向は22.01%になりました。

2022年4-6月
希薄化後EPSは前年同期比-94.59%の0.14ドルになりました。

3MのEPS・1株配当・配当性向の推移(四半期)

3MのEPS・1株配当・配当性向の推移(四半期)

事業構成

セグメントは工業用品(研磨剤や接着剤、電気製品)、輸送機向け部品(テープやフィルム類)、ヘルスケア(呼吸器、聴診器)、消費財(文房具など)の4つですが、サブセグメントとなると製品群は多岐に亘ります。

3Mの事業構成(2021年度)

3Mの事業構成(2021年度)

サブセグメント 概要
研磨剤 金属加工用の工業用研磨剤および仕上げ剤
オートモーティブ・アフターマーケット 自動車補修用ソリューション
クロージャー&マスキングシステム 個人用衛生用品のクロージャーシステム、マスキング、および包装材
電気製品市場 建設および保守、配電および電気OEM用の電気製品および材料
工業用接着剤およびテープ 接着剤、 ボンディングテープ、 マスキングテープ、パッケージングテープ、フィラメントテープ
パーソナルセーフティ 呼吸器、聴覚、眼の保護機器
先端材料 セラミック機器
自動車・航空宇宙 輸送車両用のアタッチメント・テープ、フィルム
コマーシャルソリューション 広告および車両標識用のプレミアム大判グラフィック・フィルム
電子材料ソリューション 光学フィルムおよびエレクトロニクス・アセンブリ・ソリューション
輸送・安全 高速道路および車両安全のための反射型標識
フードセーフティ 食品安全表示ソリューション
健康情報システム 医療処置のコーディングおよび償還用ソフトウェア
メディカルソリューション 創傷 ドレッシング、使い捨て呼吸器
オーラルケアソリューション 歯科用ファイリング材とセメント
分離・精製 サイエンス バイオ医薬品などのろ過システム
ヘルスケア 消費者向け包帯、装具、サポーター
ホームケア 人工呼吸器
ホームセンター 研磨剤、塗料付属品、カーケアDIY製品、写真立て、消費者向け空気環境ソリューション ソリューション
ステーショナリー&オフィス 文房具製品(糊付き付箋Post-it、粘着テープScotchなど)
3Mの詳細事業構成

M&Aの動向

ヘルスケア領域を買収を通じて強化しながら、非中核事業を売却するポートフォリオの取捨選択を積極的に進めています。

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