弁護士事務所の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。Dentons(大成)、Jingsh(京師)、ベーカー&マッケンジー、ディーエルエイ・パイパー、クリフォードチャンスといった大手弁護士事務所の概要も掲載しています。
世界市場シェア
弁護士事務所の2020年度の弁護士数(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、後述する市場規模を分母にして、2020年の弁護士業界の世界市場シェアを簡易に計算すると、1位はDentons(大成)、2位はCMS、3位はベーカー&マッケンジーとなります。
弁護士事務所の世界市場シェアと業界ランキング(2020年)
- 1位 Dentons(大成) 0.12%
- 2位 CMS 0.05%
- 3位 ベーカー&マッケンジー 0.05%
- 4位 ディーエルエイ・パイパー 0.043%
- 5位 ノートンローズフルブライト 0.037%
- 6位 Jingsh(京師) 0.035%
- 7位 錦天城 0.033%
- 8位 レイサム&ワトキンス 0.030%
- 9位 アレン・アンド・オーヴェリー 0.030%
- 10位 フレッシュフィールズ 0.028%
- 11位 ホーガン・ロヴェルズ 0.028%
- 12位 金杜 0.027%
- 13位 ジョーンズデイ 0.025%
- 14位 リンクレーターズ 0.023%
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所属弁護士数の世界1位はDentons(大成)です。2位CMSの2倍以上の規模となります。世界3位は米国のベーカー&マッケンジーです。世界4位はイギリスのディーエルエイ・パイパーです。世界1位の市場シェアでも0.12%程度なので、弁護士業界は非常にフラグメンテッドな業界であることが分かります。概ね所属弁護士数が2000~4000名程度で並んでいます。全体として中国の法律事務所の台頭が著しいです。
市場規模
調査会社のスタティスタ、欧州弁護士会協議会や日弁連などの資料を参考に、2020年の世界の弁護士数を約1000万人程度と推計しています。⇒参照したデータの詳細情報
主要な法律事務所の概要
Dentons(大成)
2013年3月に英米系のSNRデントン、フレイザー・ミルナー・キャスグラン、サランズの3社が合併して設立された法律事務所です。2015年11月に中国の法律事務所Dachengと合併しました。
Jingsh(京師)
1994年に北京で設立された弁護士事務所です。
Baker & McKenzie(ベーカー&マッケンジー)
米国シカゴに本拠を置く世界最大級の弁護士事務所。日本では東京青山法律事務所と提携する形で事業展開。最近では日立製作所によるスイスのABBから電力システム事業の買収を手掛けるなど、法律事務所の持つ国際ネットワークを活かした、クライアントへの世界にまたがる事業の法務面でのサポートを得意とする。
英国ビッグ4
Linklaters(リンクレーターズ)、Allen & Overy(アレン・アンド・オーヴェリー)、Freshfields(フレッシュフィールズ)、Clifford Chance(クリフォードチャンス)が英国ビッグ4と言われる法律事務所の一角です。
CMSインターナショナルローファーム
1999年にドイツで設立された法律事務所です。
DLA Piper(ディーエルエイ・パイパー)
英国の法律事務所のDLAと米国の法律事務所のPiper Rudnick及びGray Caryが統合して誕生した世界的な法律事務所です。
Norton Rose Fullbright(ノートンローズフルブライト)
1794年に設立された米国に本拠を置く国際的な老舗弁護士事務所です。2013年にイギリスのノートンローズが米国のFulbright & Jaworskiと経営統合して誕生しました。
AllBright Law Offices(オールブライ、錦天城)
錦天城法律事務所は1999年に上海の3つの法律事務所(金聯、天河、長城)が合併して設立されました。
金杜法律事務所(King & Wood Mallesons、キング&ウッドマレソンズ)
2011年に中国の大手法律事務所である金杜法律事務所と、オーストラリアのMallesons Stephen Jaques法律事務所が経営統合して誕生した法律事務所です。
Jones Day(ジョーンズデイ)
米国に本拠を置く世界的な法律事務所です。2002年に尚和法律事務所と統合し日本事業を拡大しています。
Latham & Watkins(レイサム&ワトキンス)
米国に本拠を置く世界的な法律事務所です。
Skadden, Arps, Slate, Meagher & Flom (スキャデン・アープス)
米国に本拠を置く世界的な法律事務所です。
参照したデータの詳細情報について