弁護士事務所業界の世界市場シェアの分析

弁護士事務所の世界市場シェアと市場規模について分析をしています。カークランド・アンド・エリス、レイサム&ワトキンス、ディーエルエイ・パイパーといった大手弁護士事務所の概要も掲載しています。

【弁護士業界とは】

弁護士業界とは、弁護士や法律事務所が、企業や個人、政府機関などに対して法律に関する専門サービスを提供する業界です。主な業務には、訴訟対応、契約書の作成・レビュー、M&Aや資金調達に関する法務支援、各種規制への対応、法律相談などがあります。個人向けの離婚や相続、刑事事件から、企業向けの大型M&Aや国際紛争まで、取り扱う案件は多岐にわたります。業界の競争力は、弁護士の専門知識や経験、顧客との信頼関係によって支えられており、高度な専門性を要する業界です。

【弁護士事務所業界の世界市場シェア+ランキング】

弁護士事務所業界の2025年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2025年の弁護士事務所業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はカークランド・アンド・エリス、2位はレイサム&ワトキンス、3位はディーエルエイ・パイパーとなります。

※弁護士事務所業界の市場シェア(2025年)

弁護士事務所業界の市場シェア(2025年) ©2026 Deallab

順位 Company name
(English)
企業名(日本語) 市場シェア
1位 Kirkland & Ellis* カークランド・アンド・エリス* 1.01%
2位 Latham & Watkins* レイサム&ワトキンス* 0.79%
3位 DLA Piper (verein) ディーエルエイ・パイパー 0.44%
4位 Gibson, Dunn & Crutcher ギブソン・ダン・クルッチャー 0.40%
5位 Skadden, Arps, Slate, Meagher & Flom* スキャデン・アープス・スレート・マー・アンド・フロム* 0.39%
6位 Sidley Austin* シドリー・オースティン* 0.36%
7位 Ropes & Gray* ロープス&グレー* 0.36%
8位 A&O Shearman エーアンドオー・シャーマン 0.35%
9位 Baker McKenzie (verein)* ベーカー&マッケンジー法律事務所* 0.35%
10位 White & Case* ホワイト&ケース* 0.34%
11位 Morgan, Lewis & Bockius* モルガン・ルイス・アンド・バッキアス* 0.32%
12位 Hogan Lovells ホーガン・ロヴェルズ 0.31%
13位 Clifford Chance クリフォードチャンス 0.31%
14位 Linklaters リンクレーターズ 0.30%
15位 Jones Day* ジョーンズ・デイ* 0.29%
16位 Freshfields Bruckhaus Deringer** フレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンガー** 0.28%
17位 Dentons (verein)* デントンズ* 0.28%
18位 Simpson Thacher & Bartlett*** シンプソン・サッチャー・アンド・バートレット*** 0.28%
19位 Norton Rose Fulbright (verein)* ノートン・ローズ・フルブライト* 0.27%
20位 CMS*** CMS*** 0.22%
21位 King and Wood Mallesons** キング&ウッド・マレソンズ** 0.12%
弁護士事務所の世界市場シェアと業界ランキング(2025年) ©2026 Deallab
*2025年の推定値
**2024年の推定値
***2024年の公式データ

弁護士事務所は世界中に無数の独立系事務所が存在するため、極めて分散した市場です。各国で弁護士資格制度や外資規制が異なり、国境を越えた完全統合が難しいうえ、競争力の源泉が設備ではなく優秀なパートナー弁護士や顧客との信頼関係にあることから、製造業のような寡占構造になりにくい特徴があります。

最大手のカークランド・アンド・エリスでも世界市場シェアは約1%にとどまり、上位20事務所を合計しても1桁台半ば(5〜6%)とみられます。一方、M&Aや金融法務などの企業向け高付加価値分野では案件が大手に集中しています。

上位事務所の多くは米国や英国(英米法系)に本拠を置いていますが、近年はキング&ウッド・マレソンズに代表される広域ファームや、中国国内の旺盛なリーガル需要を背景とした中国系法律事務所も台頭を見せており、市場のプレイヤーは多様化しています。

【弁護士事務所業界の世界市場規模】

当データベースでは、2025年の弁護士事務所業界の市場規模を1兆500億ドル(1.05兆ドル)としております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社モードー・インテリジェンスによると、2025年の同業界の市場規模は1兆500億ドル(1.05兆ドル)です。2026年から2031年にかけて年平均4.56%で成長し、規模は13,700億ドルへと拡大することを見込んでいます。

市場規模 年平均成長率
2025 1兆500億ドル(1.05兆ドル)
2026 1兆1,000億ドル(1.1兆ドル)
2031 1兆3,700億ドル(1.37兆ドル) 4.56%
弁護士事務所業界の世界市場規模の年平均成長率見込み(2025年) ©2026 Deallab

弁護士事務所業界の市場規模の予想成長推移 ©2026 Deallab

【M&Aの動向】

法律事務所業界では、一般企業のような買収(Acquisition)よりも、対等な立場で組織を統合する「Merger」や、より緩やかなネットワーク統合を指す「Combination」という表現が一般的です。これは、各国の弁護士資格規制や利益配分制度の違いから、完全な法人統合が難しいためです。

2015年 デントンズが中国の最大級法律事務所Dacheng(大成)と統合

2017年 CMSがNabarroとOlswangと統合

2017年 ノートン・ローズ・フルブライトがChadbourne&Parkeと統合し、エネルギー分野を強化

2020年 デントンズが米国のBingham Greenebaum and Doll LLPと統合

2023年 デントンズがインドのLink Regalと統合

2024年 Allen&OveyがShearman&Sterlingと統合し、名称をA&O Shearmanに変更

弁護士事務所の中でもDentonsは、Swiss Verein を活用して各国事務所の独立性を維持したまま統合を重ねる「ロールアップ戦略」を採用しています。毎年複数の統合を実施しながら、世界80か国以上へと急速にネットワークを拡大してきました。その中でも代表的なのが、2015年の中国Dachongとの統合だと言われています。

【会社の概要】

Kirkland & Ellis(カークランド・アンド・エリス)

カークランド・アンド・エリスは、1909年にシカゴ、イリノイ州で設立された国際的な法律事務所です。債務再編や企業再編の分野で専門的な知識と経験を持つ弁護士が所属しており、様々な企業の債務整理や再編に関する助言を行っています。さらに詳しく

Latham & Watkins(レイサム&ワトキンス)

1934年にロサンゼルスで設立された米国最大級の法律事務所で、M&A、資本市場、金融、訴訟など幅広い企業法務に強みを持ちます。欧州・アジア・中東を含むグローバルネットワークを展開し、米国発のローファームとして世界各地に拠点を展開しています。さらに詳しく

DLA Piper(ディーエルエイ・パイパー)

英国の法律事務所のDLAと米国の法律事務所のPiper Rudnick及びGray Caryが統合して誕生した世界的な法律事務所です。さらに詳しく

Gibson, Dunn & Crutcher (ギブソン・ダン・クルッチャー)

ギブソン・ダン・クルッチャーは、ロサンゼルスに本拠を置く国際的な法律事務所であり、世界各地に20のオフィスを構えています。約1,400人の弁護士と1,000人のスタッフを抱え、主に訴訟分野で知られています。さらに詳しく

Skadden, Arps, Slate, Meagher & Flom (スキャデン・アープス)

1948年にニューヨークで設立され、敵対的買収や大型M&Aで名声を築いた世界有数の法律事務所です。企業買収、訴訟、税務、金融分野に強く、敵対的買収案件の先駆者として知られています。 さらに詳しく

Sidley Austin(シドリー・オースティン)

1866年にシカゴで創業した米国の老舗法律事務所です。金融、ライフサイエンス、規制対応、訴訟に強みを持ち、世界の主要金融機関や多国籍企業を顧客としています。 さらに詳しく

Ropes & Gray (ロープス&グレー)

ロープス&グレーは、世界中の主要なビジネス、テクノロジー、政府センターにおいて、約1,400人の法律専門家がクライアントに対応している、卓越したグローバルな法律事務所です。さらに詳しく

A&O Shearman(エーアンドオー・シャーマン)

2024年に英国のAllen & Overyと米国のShearman & Sterlingが統合して誕生した国際法律事務所です。英米双方に強固な基盤を持つグローバルファームとなりました。 さらに詳しく

Baker & McKenzie(ベーカー&マッケンジー)

米国シカゴに本拠を置く世界最大級の弁護士事務所。日本では東京青山法律事務所と提携する形で事業展開。最近では日立製作所によるスイスのABBから電力システム事業の買収を手掛けるなど、法律事務所の持つ国際ネットワークを活かした、クライアントへの世界にまたがる事業の法務面でのサポートを得意とする。さらに詳しく

White & Case (ホワイト&ケース)

ホワイト&ケースは、世界的なグローバルローファームであり、世界31カ国に45の拠点を持ち、約2,600人の弁護士を擁しています。さらに詳しく

Moragan, Lewis & Bockius(モルガン・ルイス・アンド・バッキアス)

1873年にフィラデルフィアで設立された米国の大手法律事務所です。労働法、企業法務、知的財産、規制対応に強みを持ち、世界各地に拠点を展開しています。 さらに詳しく

Hogan Lovells(ホーガン・ロヴェルズ)

ロンドンとワシントンD.C.を主要拠点とする国際法律事務所です。規制対応、知的財産、訴訟、企業法務に強みを持ち、35以上のオフィスと2,800人超の弁護士を擁しています。 さらに詳しく

Clifford Chance(クリフォードチャンス)

ロンドンに本拠を置き、金融、M&A、資本市場、国際仲裁で世界的に高い評価を受けています。1987年に Coward Chance と Clifford-Turner が統合して誕生し、欧州・アジア・中東に強いネットワークを持っています。 さらに詳しく

Jones Day(ジョーンズ・デイ)

米国に本拠を置く世界的な法律事務所です。2002年に尚和法律事務所と統合し日本事業を拡大しています。さらに詳しく

Freshfields Bruckhaus Deringer(フレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンガー)

起源を1743年にさかのぼる世界でも最も歴史ある国際法律事務所の一つで、ロンドンに本拠を置いています。M&A、競争法、訴訟、規制対応に強く、2000年の統合により現在のフレッシュフィールズ・ブルックハウス・デリンガーが誕生しました。 さらに詳しく

Dentons(デントンズ)

2013年3月に英米系のSNRデントン、フレイザー・ミルナー・キャスグラン、サランズの3社が合併して設立された法律事務所です。2015年11月に中国の法律事務所Dachengと合併しました。さらに詳しく

Simpson Thacher & Bartlett(シンプソン・サッチャー・アンド・バートレット)

1884年にNYで設立された米国の名門法律事務所です。プライベートエクイティ、M&A、資本市場において世界トップクラスの実績を持ち、大手投資ファンドの主要顧問として知られています。 さらに詳しく

Norton Rose Fullbright(ノートンローズフルブライト)

1794年に設立された米国に本拠を置く国際的な老舗弁護士事務所です。2013年にイギリスのノートンローズが米国のFulbright & Jaworskiと経営統合して誕生しました。さらに詳しく

Linklaters(リンクレーターズ)

ロンドンに本拠を置き、金融、M&A、資本市場、規制対応に強みを持つ国際法律事務所です。欧州、アジア、中東を中心にグローバル企業や金融機関の大型案件を数多く手掛けています。 さらに詳しく

CMS

1999年にドイツで設立された法律事務所です。欧州に強固な基盤を持ち、企業法務、税務、雇用法、知的財産など幅広い分野でサービスを提供する、欧州最大級のローファームの一つです。 さらに詳しく

King and Wood Mallesons(キング・アンド・ウッド・マレソンズ)

中国の King & Wood と豪州の Mallesons Stephen Jaques を母体とする国際法律事務所で、アジア太平洋地域で特に強い存在感を持ちます。中国企業の海外進出やクロスボーダーM&Aで高い競争力を有する、アジア発の代表的なグローバルローファームです。さらに詳しく

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