銀行業界の総資産ランキングの分析

銀行業界の総資産ランキング、市場規模、再編について分析しています。バンクオブアメリカ、HSBC、シティ、JPモルガン、中国の銀行4強である中国工商銀行、中国銀行、中国農業銀行、中国建設銀行や三菱UFJ等の主要銀行の一覧も掲載しています。

銀行の総資産ランキング(2020年)

銀行の2020年度の総資産ランキングは、1位中国工商銀行、2位中国建設銀行、3位中国農業銀行となります。

2020年度の銀行の総資産ランキング上位20位
  • No1 中国工商銀行 50,018億ドル
  • No2 中国建設銀行 42,198億ドル
  • No3 中国農業銀行 40,808億ドル
  • No4 中国銀行 36,604億ドル
  • No5 JPモルガンチェース 33,848億ドル
  • No6 三菱UFJフィナンシャルグループ 33,791億ドル
  • No7 BNPパリバ 29,862億ドル
  • No8 香港上海銀行 29,842億ドル
  • No9 バンクオブアメリカ 28,196億ドル
  • No10 国家開発銀行 24,757億ドル
  • No11 クレディアグリゴール 23,533億ドル
  • No12 三井住友フィナンシャルグループ 22,803億ドル
  • No13 シティグループ 22,601億ドル
  • No14 みずほフィナンシャルグループ 21,205億ドル
  • No15 ゆうちょ銀行 21,044億ドル
  • No16 ウェルスファーゴ 19,552億ドル
  • No17 バンコサンタンデール 18,099億ドル
  • No18 ソシエテジェネラル 17,543億ドル
  • No19 バークレイズ 16,194億ドル
  • No20 ドイツ銀行 15,903億ドル

出所:各行の2020年度アニュアルレポート。
為替は1ユーロ=1.2ドル、1円=0.0094ドル、1元=0.15 ドルを適用

銀行の総資産ランキング(2020年)
銀行の総資産ランキング(2020年)

世界1位は中国工商銀行(ICBC)となります。2018年の上位1000行の総資産規模を分母として世界市場シェアを計算すると、中国工商銀行でも約4%と、今後更なる規模拡大の可能性はあります。
世界2位には中国建設銀行、世界3位には中国農業銀行、4位は中国銀行となっています。業務収入ベースのランキングとも一致しており、中国のGDPの成長とともに、中国の銀行の存在感もますます増しています。世界5位には、米国のJPモルガンチェースとなっています。6位は日本の最大手である、三菱UFJフィナンシャルグループが入っています。世界7位はフランスのビーエヌピーパリバ銀行となっています。世界8位には、英国のHSBC、世界9位はバンクオブアメリカ銀行となっております。欧米の銀行は、自国のマーケットに加え、グローバルネットワークを活かした成長戦略を描きます。世界10位は再び中国の国家開発銀行です。11位には、フランスの農業金融大手の、クレディアグリゴールとなっています。日本の農林中央金庫は、今回は資産規模の20位にはランクインしませんでしたが、中国農業銀行、クレディアグリゴールとならび、農業金融大手です。
13位は、米国のシティバンクです。リーマンショック前は、時価総額や資産規模でも世界トップファイブの常連でしたが、資産規模を縮小した結果、トップテン落ちとなっています。15位はゆうちょ銀行が入っています。ゆうちょ銀行は、銀行単体の資産規模では、三菱UFJ銀行を上回っています。
16位は米銀のウェルスファーゴです。12位と14位は、日本のみずほと三井住友フィナンシャルグループです。みずほと三井住友が、仮に経営統合すると、中国工商銀行と同規模の銀行になります。
17位は、南米にも強いスペイン最大手のバンコサンタンデール、18位は、フランスの3大銀行の一角であるソシエテジェネラル、19位はイギリスの4大銀行の一角であるバークレイズ銀行です。競合のロイヤルバンク・オブ・スコットランドが国有化され、規模を縮小した際に、英国1位の座を揺るぎのないものにしました。リーマンブラザーズの米国拠点も買収しています。
20位は、ドイツの名門銀行である、ドイツ銀行となっています。シティバンクと同様に、リーマンショックの影響が大きく、現在は、資産拡大よりも、自己資本の拡充を目指しています。

出自が農業系:
農林中央金庫:107兆円
ラボバンク:6323億ユーロ

市場規模

銀行業界全体の市場規模の統計はありません。ビジネス誌のThe Bankerによれば、2018年の銀行1000行の総資産は123兆ドルです。リサーチアンドマーケッツによるとフィナンシャルサービス業界(銀行、証券、資産運用、保険を含む)の2020年度の市場規模は20兆4904億ドルです。

再編

リーマンショック前後で数多くの再編がありましたが、その後自己資本を増強し、銀行同士の大型の経営統合の数は少なくなりました。

リーマンショック前後で数多くの再編がありました。

1988年 クレディスイスによるファーストボストンの買収
1989年 ドイツ銀行による英モルガン・グレンフェル買収
1997年 トラベラーズグループによるソロモンブラザーズの買収
1997年 モルガンスタンレーによるディーンウィッターの買収
1997年 スイス・ユニオン銀行とスイス銀行が経営統合しUBSが誕生
1998年 バンクオブアメリカがネーションズバンクを買収
1998年 ドイツ銀行によるバンカース・トラストの買収
1998年 シティグループとトラベラーズグループが経営統合
2000年 クレディスイスによるDLJの買収
2000年 BNPとパリバが経営統合
2001年 住友銀行と三井銀行が経営統合(現三井住友フィナンシャルグループ)
2002年 第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行が経営統合(現みずほフィナンシャルグループ)
2006年 東京三菱銀行とUFJ銀行が経営統合(現三菱東京UFJフィナンシャルグループ)
2008年 JPモルガンによるベアスターンズの買収
2008年 バンクオブアメリカによるメリルリンチの買収
2009年 ウェルスファーゴによるワコビアの買収
2012年 シンガポールのDBS銀行がBank Danamon Indonesiaを買収

世界の主要な銀行の動向

Bank of America(バンクオブアメリカ)

当時の米大手地銀であったネーションズバンクとバンク・オブ・アメリカが合併し誕生しました。リーマンショックのタイミングで米大手投資銀行のメリルリンチを買収しています。通称は「バンカメ」です。

HSBC Holdings(香港上海銀行)

英国を代表する商業銀行です。世界的なリテールネットワークを構築しています。歴史的な経緯から香港における発券銀行という側面も持ちます。

Citigroup(シティグループ)

当時米国最大手であったシティコープとクレジットカードや保険に強みを持つトラベラーズグループが合併して誕生しました。投資銀行部門強化のためにソロモンブラザーズ等を買収しました。

JPMorgan Chase(JPモルガンチェース)

当時の米国を代表する銀行であったJPモルガンとチェースマンハッタンが合併して誕生しました。その後、ベアスターンズ、ワシントン・ミューチュアル等を買収しています。

Wells Fargo(ウェルズファーゴ)

米国を代表する銀行です。堅実経営で定評があります。バフェット氏が大株主となっています。

Deutsche Bank(ドイツ銀行)

ドイツを代表する銀行グループです。ドイツ産業の生みの親とも称されています。米国のバンカース・トラストを買収して、投資銀行部門の強化を図ろうとしましたが、リーマンショック以降は事業規模の縮小を続けています。

BNP Paribas(BNPパリバ)

フランスを代表する銀行グループです。商業銀行に強いBNPと投資銀行に強みを持つパリバが合併して誕生しました。

UBS

スイスを代表する銀行グループです。プライベートバンクが有名です。スイス三大銀行のスイス・ユニオン銀行とスイス銀行が合併して誕生しました。英国のSGウォーバーグを買収し投資銀行業務も強化しています。プライベートバンクや投資銀行業務に注力し、銀行の資産規模では、トップ20圏外となりました。

Barclays(バークレイズ)

英国4大銀行の一角です。リーマンブラザーズが破たんした際に、同社の米国のオペレーションを買収しています。

日本の銀行

三菱UFJフィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループの3大メガバンクが上位を競っています。民営化されたゆうちょ銀行や農業金融の雄である農林中央金庫も大手金融機関です。

中国の銀行

The Industrial And Commercial Bank Of China(中国工商銀行、ICBC)、Bank of China(中国銀行、BOC)、China Construction Bank(中国建設銀行、CCB)、Agricultural Bank of China(中国農業銀行、ABC)の国有4大銀行が上位を独占しています。