1999年にマーク・ベニオフ氏によって設立された米国に本拠をおくクラウド型のCRMアプリケーション提供大手です。営業支援サービスのSales Cloud、カスタマーサービスのService Cloudなどが有名です。2018年に業務ソフトのミュールソフト、2019年にデータ解析のタブロー、2020年にSlack(スラック)運営会社の買収に合意しました。
業績推移(年次)
増収増益基調が続きます。GAAP上の営業利益にはキャッシュアウトを伴わない人件費(株式対価の報酬)を含むため、営業キャッシュフローマージンは18.7%と二桁台となっています。

セールスフォースの業績推移
業績推移(四半期)
2022年8-10月
売上高は前年同期比14.19%増の7,837百万ドルになりました。営業利益は前年同期比1351.85%増の392百万ドルになりました。営業利益率は5.0%になりました。
2022年5-7月
売上高は前年同期比21.77%増の7,720百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-51.60%の151百万ドルになりました。営業利益率は2.0%になりました。
2022年2-4月
売上高は前年同期比24.28%増の7,411百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-97.35%の9百万ドルになりました。営業利益率は0.1%になりました。
2021年11-2022年1月
サブスクリプションサービス事業が好調で前年同期比増収となりました。GAAPベースの営業利益は赤字ですが、営業キャッシュフローマージンは15%です。
2021年8-10月
売上高は、前年同期比27%増の68億6,000万ドルで、特にCustomer 360プラットフォームとSlackが貢献しました。

セールスフォースの四半期業績推移
EPS成長
2021年度の希薄化後EPSは減少しました。

セールスフォースの希薄化後EPSの推移
事業構成
セールスフォースの売上構成は大きく、セールスクラウド、サービスクラウド、プラットフォーム、マーケティング&コマースに分かれます。
.png)
セールスフォースの売上構成(2021年度)
セールス
営業チームが、リードから商談、請求までの営業プロセス全体を管理・自動化することをサポートするサービスを提供しています。
サービス
顧客とのコミュニケーションをオムニチャネルでサポートするサービスです。
プラットフォームその他
ビジネスアプリケーション構築のためのプラットフォームです。無料のオンライン学習プラットフォームTrailhead、アナリストツールのTableau、各ソフトなどのインテグレーションを行うMuleSoftが含まれます。
マーケティング&コマース
顧客への販売をオムニチャネルでサポートするサービスです。
M&A(合併・買収)の動向
2018年 業務ソフト開発のMuleSoftを買収
2019年 データ解析のTableauの買収
2019年 ClickSoftwareの買収
2020年 企業向けコミュニケーションツールのSlackの買収
株主構成
創業者のマーク・ベニオフ(Marc Benioff)氏が大株主として残ります。
.png)
セールスフォースの株主構成(直前期末時点) 出所:マーケットスクリーナー