珠海格力電器の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Gree Electric Appliances(グリー・エレクトリック・アプライアンシズ、珠海格力電器)は、1991年創業の中国の家庭用エアコンメーカーです。家庭用エアコン空調機の販売台数では世界最大級です。家電事業も展開しています。2016年に中興の祖である董明珠・董事長がEV自動車への参入をめぐり解任されました。現在はHillhouse Capital系投資会社が筆頭株主となっています。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は前年度比0.02%増の198,153百万元になりました。営業利益は4.46%減の29,591百万元になりました。営業利益率は14.93%になりました。Greeはフォーチュン500にランクインし、414位にランクされました。リストに載った129の中国企業の中で、Greeの自己資本利益率(ROE)は1位でした。

2020年度
売上高は前年度比15.12%減の168,199百万元になりました。営業利益は12.01%減の26,036百万元になりました。営業利益率は15.48%になりました。コロナウイルス拡大により需要減となり、減収減益となりました。

2021年度
売上高は前年度比12.76%増の189,654百万元になりました。営業利益は2.40%増の26,661百万元になりました。営業利益率は14.06%になりました。感染症の流行が引き続き深刻な影響を及ぼしているため、中国のオンライン家電小売売上高が再びオフライン売上高を上回った。その影響で、2021年の中国のオンラインチャネル小売売上高は家電市場全体の52.9%を占め、2年連続で50%を超えた。

2022年度
売上高は前年度比0.26%増の190,151百万元になりました。営業利益は2.13%増の27,230百万元になりました。営業利益率は14.32%になりました。2022年は依然として厳しい年となった。複雑で厳しい世界経済情勢と原材料価格の継続的な変動に見舞われ、家電業界全体の売上は圧迫されました。

2023年度
売上高は前年度比7.82%増の205,018百万元になりました。営業利益は20.49%増の32,811百元になりました。営業利益率は16.00%になりました。2023年、中国経済は全体的に回復傾向を維持し、古い消費財から新しい消費財への交換を奨励し促進しました。これにより消費経済の循環が促進され、交換需要の出現が加速され、高効率製品の販売と輸出が増加し、グリーン消費の潜在力がさらに活用されました。

珠海格力電器の業績推移

珠海格力電器の業績推移

2020年度
家電事業が不調で前年度比減収減益となりました。

業績推移(四半期)

2023 年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比0.44%増の35,692百万元になりました。営業利益は4,545百万元、営業利益率は12.73%になりました。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比16.44%増の64,098百万元になりました。営業利益は9,907百万元、営業利益率は15.46%になりました。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比6.63%増の56,022百万元になりました。営業利益は8,423百万元、営業利益率は15.03%になりました。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比17.70%増の49,206百万元になりました。営業利益は9,935百万元、営業利益率は20.19%になりました。

2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比2.53%増の36,596百万元になりました。営業利益は5,321百万元、営業利益率は14.54%になりました。

珠海格力電器の四半期業績推移

珠海格力電器の四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比30.45%増の5.27元になりました。1株当たりの配当は前年度比19.00%増の2.38元になりました。配当性向は45.59%になりました。

珠海格力電器のEPS・配当額・配当性向の推移

珠海格力電器のEPS・配当額・配当性向の推移

売上構成

珠海格力電器の主要事業は、エアコン・家電及びその周辺機器に関する事業で、セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

珠海格力電器の売上構成(2023年度)
珠海格力電器の売上構成(2023年度)


エアコン・空調部門
GREEブランドとKinghomeブランドで家庭用や業務用のエアコン空調を手掛けています。

家電部門
家電はTOSOTブランドで展開しています。家電は、空気清浄機、炊飯器、冷蔵庫、洗濯機などを手掛けています。

インテリジェント・エクイップメント部門
インテリジェント・エクイップメントは、建物内の各ユニットの空調などの設備機器を個別に管理できるシステムのことです。ビルディングオートメーションシステム(BAS)と互換性があり、エネルギー使用量やメンテナンスを各ユニットごとに管理できるシステムです。

M&A情報

空調及び家電分野でのM&Aを中心に行っています。

2018年 冷蔵庫メーカーのHefei Jinghong Electricを買収
2019年 Hillhouse Capital系投資会社が珠海格力電器株式の15%を取得
2021年 空調部品メーカーのDun’an Artificial Environmentへ出資
2021年 医療機器メーカーのGuangzhou Improve Medical Instrumentsの株式の5.86%を取得

株主構成

筆頭株主となっている珠海明駿投資合は中国の大手PEであるHillhouse Capital傘下の投資会社です。Hillhouse Capitalはフィリップスの家電事業を買収したことでも有名です。

珠海格力電器の株主構成(直前期末時点)
珠海格力電器の株主構成(直前期末時点) 出所:マーケットスクリーナー

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