ファナック(FANUC Corporation)は、日本の多国籍産業用ロボットおよび数値制御システム(CNC)の製造およびロボットシステムの開発を行う世界的な企業です。
ファナックは、1956年に日本の宮崎県に設立されました。その後、本社を静岡県富士市に移転しました。現在、ファナックは日本国内外に多くの拠点を持っており、世界中で事業を展開しています。
ファナックの主要な事業分野は、工業用ロボット、CNCシステム、およびファクトリーオートメーション(工場自動化)です。これらの製品とシステムは、製造業界において幅広い用途で利用されており、自動車製造、電子機器製造、金属加工、プラスチック成形などの分野で重要な役割を果たしています。
2018年度
当社グループは、報告期間内である2018年度に、初めは需給が安定していましたが、後半には米中貿易摩擦の影響と中国のIT関連需要の減少により、非常に厳しい状況に直面しました。これに対応するため、グループは「one FANUC」の理念と「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」をスローガンに、製品とサービスの信頼性と効率性を高める取り組みを行いました。売上高は前年度比12.53%減の635,568百万円になりました。営業利益は28.88%減の163,297百万円になりました。
2019年度
当社グループは、新型コロナウイルスの影響から回復し始めた製造業界の設備投資の活発化を受けていました。しかし、同時に半導体をはじめとする部品の不足が生産活動に影響を及ぼし、不透明な状況が続きました。売上高は前年度比20.03%減の508,252百万円になりました。営業利益は45.90%減の88,350百万円になりました。
2020年度
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で世界的な設備投資の減少が続いたものの、中国市場の早期回復や他地域も第2四半期から徐々に改善しました。売上高は前年度比8.47%増の551,287百万円になりました。営業利益は27.35%増の112,514百万円になりました。また、新型協働ロボット「ファナック ロボット CRXシリーズ」は複数の賞を受賞しました。
2021年度
売上高は前年度比32.96%増の733,008百万円になりました。営業利益は64.76%増の183,240百万円になりました。主力事業であるFA、ロボット、ロボマシン、サービスで幅広い需要回復の追い風が吹いています。
2022年度
売上高は前年度比16.23%増の851,956百万円になりました。営業利益は4.43%増の191,359百万円になりました。FA部門ではコンピューター数値制御(CNC)システムでの売り上げが中国を除く地域で高水準で推移。ロボット部門では、中国での電気自動車(EV)、物流、再生可能エネルギー関連向けが好調でした。
2022年第1四半期(4-6月)
売上高は前年同期比14.18%増の211,563百万円になりました。営業利益は4.44%減の49,757百万円になりました。営業利益率は23.52%になりました。
2022年第2四半期(7-9月)
売上高は前年同期比23.09%増の204,565百万円になりました。営業利益は7.32%増の44,914百万円になりました。営業利益率は21.96%になりました。旺盛なロボット需要もあり、前年同期比増収増益になりました。一方で、中国経済の減速は不安材料となります。
2022年第3四半期(10 - 12月)
売上高は前年同期比16.54%増の219,985百万円になりました。営業利益は14.04%増の52,487百万円になりました。営業利益率は23.86%になりました。ロボット部門は中国、米国、欧州が好調でした。
2022年第4四半期(1-3月)
売上高は前年同期比11.98%増の215,843百万円になりました。営業利益は2.09%増の44,201百万円になりました。営業利益率は20.48%になりました。ロボット部門ではEV、物流、再生可能エネルギー向けに需要が推移しました。
2023年第1四半期(4-6月)
売上高は前年同期比4.63%減の201,771百万円になりました。営業利益は34.49%減の32,594百万円になりました。営業利益率は16.15%になりました。FA 部門については、CNC システムの主要顧客である工作機械業界の需要は、堅調なインド市場を除き国内含む世界各国で減速傾向がみられました。
2022年度は好調な業績によって希薄化後EPSも前年度比増加しました。
今期の売上高は750,300百万円、営業利益は118,300百万円、営業利益率は15.76%、1株配当は未定です。業績を下方修正しました。
2023年第1四半期(4-6月)
売上高の業績予想に対する進捗率は26.89%です。営業利益の業績予想に対する進捗率は37.81%です。営業利益率は予想より6.41%上回っています。
セグメントは大きくロボット、ファクトリーオートメーションと工作機械事業へと分かれます。
ファクトリーオートメーション
マシニングセンタ用、旋盤用、パンチプレス用、ナノCNC、一般産業機械用CNCといったCNCシステムやサーボモータの開発製造を行っています。
ロボット
協働ロボット、スカラロボット、アーク溶接ロボット、パレタイジングロボット、塗装ロボットなどの製造開発を行っています。
ロボマシン
小型切削加工機、電動射出成形機、ワイヤカット放電加工機、超精密ナノ加工機などの開発製造を行っています。
自前での技術開発が基本戦略となっており、M&A(合併買収)は積極的に行っていません。
2003年 光和電装の買収
2018年 ライフロボティクスの買収