医療機器業界でM&Aや再編対象となる会社の分析

医療機器業界では、眼科機器、メガネ、注射器、歯科機器、血糖値検査といった分野で、投資ファンドが保有する会社の売却の動きが予想されます。

なお、本記事の作成日以降にM&Aによって下記会社が買収されている可能性もありますことを予めご了承下さい。※はプライベートエクイティやベンチャーキャピタルが買収や出資を行った着眼点への考察コメントです。

眼鏡・アイウェア関連で今後M&Aの対象となる会社

眼鏡・アイウェアでは、2017年に経営統合して誕生した、レンズとフレームを手掛けるフランスのエシロール・ルックスオティカが業界のガリバーです。矯正人口の増加が見込める成長市場であり、投資ファンドが今後の更なる業界の再編に向けて積極的にM&Aを行っています。さらに詳しく
眼鏡・アイウェア関連で今後M&Aの対象となる可能性がある会社は以下の通りです。

社名: Rayner
本社所在地: イギリス
買収した年: 2021年
現在の株主: CVCキャピタルパートナーズ
Raynerは白内障手術や屈折矯正手術の際に使用される眼内レンズ(IOL)の製造会社です。同社は1949年に世界初の眼内レンズを開発しております。2021年にCVCキャピタルパートナーズからフェニックスキャピタルパートナーズから持分を買収しました。

社名:Marcolin
本社所在地:イタリア
株主:PAIパートナーズ
Marcolin(マルコリン)は、1961年に設立されたイタリアの大手アイウェアメーカーで、2019年までにD&G・Benetton・Max&Coをはじめとする多くのライセンスを取得しています。2018年にはLVMH社(フランス)とともに自社ブランドを扱う合弁会社「THELIOS」を立ち上げ、製品デザインからアフターフォローまでを行える自社工場を設立しました。PAIパートナーズが買収しました。

社名:Rodenstock
本社所在地:ドイツ
買収年:2021年
株主:APAX
Rodenstock(ローデンシュトック)は眼鏡用レンズの大手メーカーです。投資ファンドのAPAXが買収しました。さらに詳しく

注射器メーカー今後M&Aの対象となる会社

社名:MTD
本社所在地:スイス
買収した年:2016年
現在の株主:インベストインダストリアル
Medical Technology and Devicesはスイスに本拠を置く医療機器メーカーです。糖尿病治療のための医療用注射針(ペンニードル)や血圧測定器を得意とするPIC社と血液採取や皮下注射器を得意とするHTLが経営統合を行いMTDが誕生しました。Investindustrial(インベストインダストリアル)が2016年に出資しました。

手術器具今後M&Aの対象となる会社

社名:Landanger
本社所在地:フランス
買収した年:2019年
現在の株主:21インベスト
ランデンジャーはフランスに本拠をおく手術器具メーカーです。約7,500種類の製品を取り扱っています。21インベストが2019年に買収をしました。2018年の売上高は25.5百万ユーロです。

社名:Balt
本社所在地:フランス
買収した年:2015年
現在の株主:ブリッジポイント
Baltはステント、コイル、カテーテルといった動脈瘤向け医療機器を製造販売しています。2015年にブリッジポイントが買収しました。

眼科機器今後M&Aの対象となる会社

社名:Sifi
本社所在地:イタリア
買収した年:2015年
現在の株主:21インベスト
1935年に設立されたイタリアに本拠をおく眼科向けの診断機器、治療薬や手術器具のメーカーです。2017年の売上高は70.6百万ユーロです。21インベストが2015年に投資をしています。

歯科機器今後M&Aの対象となる会社

社名:Zest Dental
本社所在地:米国
買収した年:2018年
現在の株主:BCパートナーズ
Zest Dental Solutions(ゼスト・デンタル・ソリューションズ)は、1977年に創業された米国に本拠を置く歯科用インプラントのアタッチメントを製造・販売する会社です。2018年に、BCパートナーズが投資ファンドのAvista Capital Partnersより買収しました。インプラント関連製品以外にも、視診、触診などの検査を行う際のジンジバル・リトラクター、歯科用内視鏡、ECOシリンジ、リウレタン製ウェッジ、コンタクトプライヤー等の歯科向け器具を販売しています。

社名:Lima
本社所在地:イタリア
現在の株主:EQT
Lima(リマ)は、1945年に設立された、イタリアに本社を置く、医療機器製造販売会社です。2000年頃から整形外科用インプラントの生産に特化しております。EQTが買収しました。

血糖値検査装置今後M&Aの対象となる会社

社名:LifeScan
本社所在地:米国
買収した年:2018年
現在の株主:プラチナムエクイティ
LifeScan(ライフスキャン)は、糖尿病患者用の血糖値検査装置メーカーです。ワンタッチ(R)ブランド製品は世界で2000万人以上に利用されています。2017年の売上高は約15億ドルです。プラチナムエクイティが2018年にジョンソン&ジョンソン(J&J)より約21億ドルで株式の100%を買収しました。

体外診断機今後M&Aの対象となる会社

社名:ELITechGroup
本社所在地:フランス
買収した年:2017年
現在の株主:PAIパートナーズ
ELITechGroup ( エリテックグループ)は、1986年にフランスで設立された体外診断機器・試薬メーカーです。2020年3月にはSANGHealthcare(韓国)と共同でCOVID-19の体外診断用キットをリリースし、同年5月には新しいビタミンD試薬を発表しました。PAIパートナーズが2017年7月に買収をしました。買収時点の企業価値は355百万ユーロです。

社名:Atos Medical
本社所在地:スウェーデン
買収した年:2016年
現在の株主:PAIパートナーズ
Atos Medical(アトスメディカル)は、スウェーデンに本社を置き1986年の創業以来医療機器の製造・販売を行っています。喉頭摘出後に用いる人工鼻や人工喉頭のほか、鼓膜切開・気管切開術に用いる医療機器などが主力製品となります。欧米各国や日本・南米にも拠点を構えており、2019年の売上高は1.8億クローネとなりました。PAIパートナーズが2016年7月に買収をしました。買収時点の企業価値は77億スウェーデンクローネです。