M&Aの対象となる産業用機器・部品メーカーの分析

今後M&Aや再編が見込まれる空調、精密機械、銅線、ポンプ、エレベーター、農機、建設用機器、食品飲料機器、コンプレッサー、工作機械、電力機器、産業用ファスナーなどのメーカーについて会社概要を掲載しています。

なお、本記事の作成日以降にM&Aによって下記会社が買収されている可能性もありますことを予めご了承下さい。また※はプライベートエクイティのよる買収の狙いや着眼点などの考察です。

空調機器分野で今後M&Aが予想される会社

社名:DiversiTech(ディバーシテック)
本社所在地:
買収を発表した年:2021年11月
現在の株主:Partners Group(パートナーズグループ)
住宅用および軽商業用の暖房・換気・空調・冷凍(HVACR)用の部品の製造販売会社です。2021年11月にパートナーズグループがペルミラから買収を発表しました。

社名:MTA
本社所在地:イタリア
買収した年:2020年
現在の株主:Chequers Capital
MTAは空調向けの冷却機器などを製造する会社です。Chequers Capitalが買収をしました。

社名:Fläkt Group(フレクトグループ)
本社所在地:ドイツ
買収した年:2013年
現在の株主:Triton
Fläkt Group(フレクトグループ)は空調機器メーカーです。2016年に同業のDencoHappelと経営統合しました。配管システムなどを手掛けるデンマークClimateConsultに2017年に出資する一方、2018年に空気ろ過システムを手掛けるDelbagをHengstに売却しました。

社名:Swegon(スウェゴン)
本社所在地:スウェーデン
買収した年:1994
現在の株主:インベストABラトゥール
Swegon(スウェゴン)はスウェーデンに本拠を置く空調機器メーカーです。

精密機器分野で今後M&Aが予想される会社

社名:APCT
本社所在地:米国
買収を発表した年:2021年10月
現在の株主:インダストリアルグロースパートナーズ
APCTは多層リジッド、高密度配線(HDI)、リジッドフレックス、フレキシブル回路など、少量多品種の先端技術プリント回路基板の設計・製造を行っています。

社名:Interplex
本社所在地:シンガポール
買収を発表した年:2022年1月
今後売却検討する可能性のある株主:ブラックストーン
Interplexはシンガポールを拠点とし、バスバー、バッテリー相互接続システム、リードフレームといった精密部品製造会社です。航空機や自動車メーカーに供給しています。2022年1月にブラックストーンがベアリング・プライベート・エクイティ・アジアから買収しました。

社名:Muon
本社所在地:オランダ
買収した年:2018年
現在の株主:ギルド・バイアウト
Muonは、オランダに本拠をおく電鋳技術(electroforming technology)に強みを持つ化学エッチングおよびレーザー材料加工を用いた高精度な部品製造する会社です。医療向けの超精密針、マイクロサイズのミスト発生器等も製造することができます。ギルド・バイアウト・パートナーズが2018年に出資をしております。Muonは2021年にガラスおよびセラミック部品メーカーのLouwersHaniqueを買収しました。

印刷関連機器分野で今後M&Aが予想される会社

社名:manroland Goss
本社所在地:ドイツ・米国
現在の株主:アメリカン・インダストリアル・パートナーズ
manroland Goss(マンローランド・ゴス)は、2018年にドイツに本拠を置き投資会社のPossehl Group(ポーサル・グループ)が保有するmanrolandと米国に本拠を置きAIPが保有するGossが経営統合して誕生した会社です。雑誌、新聞、カタログ、パッケージ、ダイレクトメール等に、自動化された生産性の高い輪転機システムとフィニッシングシステムを提供しています。アメリカン・インダストリアル・パートナーズが買収しました。

産業用ファスナー分野で今後M&Aが予想される会社

社名:Monroe Engineering Holdings
本社所在地:米国
買収を発表した年:2021年12月
買収後の株主:AEAインベスターズ
モンローエンジニアリングはファスナー、キャスター、ヒンジ、ワイヤー/ケーブルアセンブリといった産業用製品を顧客のニーズにあわせてOEM製造を行う会社です。

社名:Optimas OE
本社所在地:米国
現在の株主:アメリカン・インダストリアル・パートナーズ
Optimas OE Solutions(オプティマス・オーイー・ソリューションズ)は、2015年にケーブル・ワイヤー大手のAnixter Internationalから380百万ドルで買収をした北米に本拠を置く留め具・締め金具(ファスナー)メーカーです。ボルト、ねじ、ナット、ワッシャー(washer)に加え、個人用保護具、継手(Fittings)、締め金(Clamps)、ホース・チューブ等の各種部品も製造・販売しています。アメリカン・インダストリアル・パートナーズが買収しました。

銅線分野で今後M&Aが予想される会社

社名:IWG
本社所在地:米国
現在の株主:アトラスホールディングス
IWGは、米国に本拠を置く裸銅線(bare copper wire)および銅線製品メーカーです。アトラスホールディングスが買収しました。

ポンプ・バルブ分野で今後M&Aが予想される会社

社名:CEME GROUP
本社所在地:イタリア
買収した年:2018年
現在の株主:インベストインダストリアル
CEME GROUP(CEMEグループ)は、1974年に設立されたイタリアに本拠を置く電磁ポンプ・弁メーカーです。圧力スイッチや液体フローメーター等の製造販売も手掛けています。Investindustrial(インベストインダストリアル)が2018年に投資を実行し、投資時点の売上高は160百万ユーロです。

社名:Sundyne
本社所在地:米国
買収した年:2020年
現在の株主:Warburg Pincus
Sundyne(サンダイン)は石油・ガス・化学工場で使われる高速回転の遠心式ポンプメーカーです。2020年にWarburg Pincusが買収しました。

社名:Talis
本社所在地:ドイツ
現在の株主:Triton Partners
Talis(タリス)はドイツに本拠をおく水制御用の継手やバルブメーカーです。Triton Partnersが買収しました。

社名:Celeros
本社所在地:米国
買収した年:2020年
現在の株主:アポログルーバルマネジメント
Celeros(セレロス)はミッションクリティカルなポンプ、バルブ、フィルターの製造会社です。2020年にSPX Flowからアポログルーバルマネジメントが買収をしました。

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