教育業界でM&Aの対象となる会社の分析

今後M&Aが予想される学習塾・予備校・専門学校

受験予備校や資格試験学校は、試験の数と比例して多数あります。各国で教育システムが異なっていることから、グローバルプレーヤーが生まれにくく、地域ごとに合従連衡が繰り返されている業界とも言えます。近年は、オンライン教育が発展したことから、オンラインのみで試験対策を提供する新興企業も生まれています。調査会社のストラテジーアールによると、2020年の資格試験対策予備校の世界市場規模は4.66億ドルです。2027年に向けて年平均4.6%での成長を見込みます。⇒参照したデータの詳細情報

分散的な市場構造の業界であるため、数多くのM&Aが行われています。投資ファンドが保有する会社も数多くあります。

社名:Edukea
本社所在地:フランス
買収を発表した年:1991年
現在の株主:21 Invest
Edukeaは代替医療や自然療法を専門とする医療従事者や施術者を育成する医療学校を運営しています。

社名:Study Group
本社所在地:米国
現在の株主:アーディアン
Study Group(スタディグループ)は、英国とヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド、北米に拠点を持つ予備校です。 約142か国から3万人以上の学生に対し英語圏の大学への入学を支援します。 アーディアンが買収しました。

社名:The Learning Lab
本社所在地:シンガポール
買収した年:2014年
現在の株主:アドベントインターナショナル
The Learning Lab(ラーニング・ラボ)は、シンガポールの就学前、初等、中等、大学生向けの主要な教育センターで、英語、数学、科学の教育プログラムを開発、運営しています。アドベントインターナショナルが2014年に買収しました。

社名:Cadence Education
本社所在地:米国
買収した年:2020年
現在の株主:Apaxパートナーズ
Cadence Educationは米国に本拠を置く幼児教育を行う会社です。2020年にApaxパートナーズが買収しました。

社名:Cambridge Education Group
本社所在地:イギリス
現在の株主:ブリッジポイント
大学進学向けの予備校と英語スクールの2本柱です。

社名:BARBRI
本社所在地:米国
買収した年:2021年
現在の株主:フランシスコパートナーズ
1967年に設立されたBARBRIは司法試験向けの予備校です。法学教育全般のオンラインコースも拡充させています。フランシスコパートナーズが買収しました。

今後M&Aが予想されるインターナショナルスクール

社名:Nord Anglia
本社所在地:イギリス
現在の株主:ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア
Nord Anglia Education(ノードアングリアエデュケーション)は、プレミアムスクール運営会社です。 中国、ヨーロッパ、中東、東南アジア、北米において展開し、幼稚園から中学校の学生を対象としています。ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが買収しました。

今後M&Aが予想される試験センター運営会社

社名:Prometric
本社所在地:米国
現在の株主:ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア
Prometric(プロメトリック)は、世界160か国以上でテスト拠点を展開し、年間700万人以上の受験者をサポートしています。提供する資格試験やテストは多岐に亘り、Toeflの試験も同社が提供しています。ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが買収しました。

今後M&Aが予想される図書館運営会社

社名:Renaissance(旧Follett School Solutions)
本社所在地:米国
買収した年:2021年8月
現在の株主:フランシスコパートナーズ、TPG、ブラックストーン
ルネッサンスは、K-12学校(幼稚園から高校卒業まで)に図書館管理システム「Follett Destiny」を提供しています。フランシスコパートナーズが2021年8月に買収をしました。2021年11月にブラックストーンが買収を行いました。
※フランシスコパートナーズはK-12学校向けにルネッサンス・ラーニングといった教育コンテンツを提供する会社も買収しており、相乗効果を狙います。

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