YASKAWA Electric Corporation(株式会社安川電機)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

さまざまな産業向けの電気製品の製造を専門とするグローバル企業です。主な活動には、製鉄所、セメント用途、最先端産業などの社会インフラを支える技術と製品の開発が含まれます。主要製品には、高い動作精度で知られるサーボモーター、ACドライブ/インバーター、産業用ロボットなどがあり、自動車、半導体、電子部品、次世代通信、食品製造、農業、バイオメディカルなど、幅広い業界で活用されています。また、エレベーター、空調、石油・ガス、ポンプ、太陽光発電、物流などの社会インフラ用途にも使用されています。南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋、中東、アフリカに事業を展開しており、日本の福岡県北九州市に本社を置いています。

業績推移(年次)


2019年度
売上高は前年度比13%減の410,957百万円になりました。営業利益は前年度比55.%減の22,339百万円になりました。営業利益率は5%となりました。堅調だった前年同期に対しモーションコントール事業 やロボット事業の売上収益が減少しました。営業利益は、売上減少や在庫調整の影響などにより操業度が 悪化したことから減少しました。

2020年度
売上高は前年度比5%減の389,712百万円になりました。営業利益は前年度比22%増の27,180百万円になりました。営業利益率は7%となりました。ACサーボモータ・コントローラ事業において中国での販売が 好調に推移したほか、中国以外の地域の売上も期末にかけて回復しました。その一方で、上期にロボット事業の お客さまを中心にグローバルで設備投資が抑制されたことに加え、インバータ事業におけるオイル・ガス関連の 需要低迷の影響もあり、全体の売上収益は前年同期比で減少しました。 利益面においては売上減少による影響を受けたものの、経費削減の徹底などにより収益性は改善し、営業利益 は前年同期比で増加しました。

2021年度
売上高は前年度比23%増の479,082百万円になりました。営業利益は前年度比94%増の52,860百万円になりました。営業利益率は11%となりました。半導体など長期化する部品の供給不足によって、モーション コントロールセグメントを中心に生産制約の影響を受けたものの、年間を通じて旺盛な需要を的確に捉え、前年 同期に対し大幅な増収となりました。この結果、売上収益は年度業績として過去最高を更新しました。利益面に ついては、原材料費や物流費の高騰影響を受けた一方、売上増加に伴う改善や経費管理の徹底などにより、営業 利益は前年同期に対し大きく増加しました。

2022年度
売上高は前年度比16%増の555,955百万円になりました。営業利益は前年度比29.%増の68,301百万円になりました。営業利益率は12%となりました。半導体など長期化する部品の供給不足や中国のロックダウン によって生産制約の影響を受けましたが、下期からは部品の需給逼迫の緩和によって生産が回復し、好調な受注を売上につなげることで増収となりました。利益面については、原材料・物流費の高騰影響やインフレ対応に伴う間接費の増加などがあった一方、製品の価格転嫁による採算性の改善や為替の円安影響に加え、退職年金制度の変更や遊休不動産の売却などに伴うその他の収益もあり、営業利益は前年同期比で増加しました。

2023年度
売上高は前年度比4%増の575,658百万円になりました。営業利益は前年度比3%減の66,225百万円になりました。営業利益率は12%となりました。サプライチェーンの混乱により遅れていた生産が正常化し、 受注残の消化が進んだことで、前期比で増収となりました。利益面については、高騰した原材料費などの価格転 嫁やシステムエンジニアリングにおける事業構造改革の進展などがプラスに寄与しましたが、昨年度に一時的に 発生した退職年金制度の変更や遊休不動産の売却などに伴うその他の収益がなくなった影響などにより減益とな りました。

安川電機の業績推移

安川電機の業績推移

 

業績推移(四半期)


2023年第3四半期(9ー11月)
売上高は前年同期比6%減の135,352百万円になりました。営業利益は13,485百万円、営業利益率は10%となりました。利益面については、高騰した原材料費などの価格転嫁の取組みなどにより主要セグメントにおいては増 益となりましたが、昨年度に一時的に発生した退職年金制度の変更や遊休不動産の売却などに伴う その他の収益がなくなった影響により、全社では減益となりました。

2023年第4四半期(12ー2月)
売上高は前年同期比84%増の131,625百万円になりました。営業利益は21,754百万円、営業利益率は17%となりました。

2024年第1四半期(3ー5月)
売上高は前年同期比7%減の132,408百万円になりました。営業利益は11,118百万円、営業利益率は8%となりました。高水準な受注残に支えられた前年同期に比べ、 モーションコントロールを中心に減収となりました。利益面については、売上減少に伴う利益減の 影響を大きく受けたことにより減益となりました。

2024年第2四半期(6ー8月)
売上高は前年同期比12%減の129,165百万円になりました。営業利益は11,808百万円、営業利益率は9%となりました。高水準な受注残に支えられた前年同期に比べ、 モーションコントロールを中心に減収となりました。利益面については、間接費の抑制に努めたものの売上減少に伴う利益減の影響を大きく受けたことにより減益となりました。

2024年第3四半期(9ー11月)
売上高は前年同期比2%減の132,116百万円になりました。営業利益は11,387百万円、営業利益率は9%となりました。高水準な受注残に支えられた前年同期に比べ、 モーションコントロールを中心に減収となりました。営業利益については、売上減少に伴う利益減 の影響を大きく受け、間接費の抑制に努めたものの減益となりました。

安川電機の四半期業績推移

vの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比2%減の193.69円になりました。1株当たりの配当は前年度と同額の64円になりました。配当性向は33%になりました。

安川電機のEPS・1株配当・配当性向の推移

安川電機のEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2025年1月
2024年度第三四半期の決算短信において、2024年度通期の売上は548,000百万円、営業利益は58,000百万円を予定していると掲載されています。

売上構成


セグメントは、モーションコントロール、ロボット、システムエンジニアリングに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

安川電機の売上構成(2023年度)

安川電機の売上構成(2023年度)

モーションコントロール
ACサーボモータ、工作機械用AC主軸モータ、リニアモー タ、PMモータ、コントローラ、デジタルガルバノスキャナ、汎用インバータ、電源回生コンバータ、マトリクスコンバータを開発・製造しています。

ロボット
アーク溶接ロボット、スポット溶接ロボット、塗装ロボッ ト、ハンドリングロボット、シーリング・切断ロボット、 バリ取り・研磨ロボット、半導体・液晶製造装置用クリー ン・真空搬送ロボット、自律ロボット、人協働ロボット、 バイオメディカル用途対応ロボット、ロボット周辺機器、 ロボット応用FAシステム、セルシュミレータを開発・製造しています。

システムエンジニアリング
鉄鋼プラント用電気システム、上下水道用電気システム、 各種産業用電気システム、高圧インバータ、高圧マトリク スコンバータ、産業用モータ・発電機、太陽光発電用パワ ーコンディショナ、小水力発電用発電機、船舶用電機品を開発・製造しています。

M&A情報

コーポレートサイトにて、この10年間でM&Aを行った事実は発表されていません。

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