Konecranes(コネクレーンズ)は、フィンランドに本拠を置く港湾用搬送機・クレーンメーカーです。エレベーター大手のコネから1994年に分社化し独立しました。天井クレーン、コンテナハンドリング装置、港湾用クレーンなどに強みを持ちます。同じく2005年に分社化された荷役機器大手のCargotec(カーゴテック)とは同根です。2016年に米国の建機大手であるテレックスよりマテリアルハンドリング事業を買収しました。2021年にカーゴテックとの合併を発表しましたが、その後破談となりました。
2019年度
売上高は3,327百万ユーロで、前年度比5%増となりました。営業利益は149百万ユーロになりました。営業利益率は4%になりました。売上高増加の内訳は、サービス部門で5.6%、産業機器部門で3.0%、港湾ソリューション部門で10.2%の増加でした。売上高は為替変動の影響を取り除けば4.1%の増加でした。
2020年度
売上高は3,179百万ユーロで、前年度比4%減となりました。営業利益は174百万ユーロになりました。営業利益率は5%になりました。売上高減少の内訳は、サービス部門で5.5%、産業機器部門で4.5%、港湾ソリューション部門で4.5%減少しました。売上高は為替変動の影響を取り除けば3.0%の減少でした。
2021年度
売上高は3,186百万ユーロで、前年度とほぼ同額となりました。営業利益は220百万ユーロになりました。営業利益率は7%になりました。売上高は為替変動の影響を取り除けば0.7%の増加でした。
2022年度
売上高は3,365百万ユーロで、前年度比6%増となりました。営業利益は223百万ユーロになりました。営業利益率は7%になりました。売上高増加の内訳は、サービス部門で11.5%、産業機器部門で10.7%の増加となりましたが、港湾ソリューション部門で5.4%減少しました。売上高は為替変動の影響を取り除けば1.8%の増加でした。
2023年度
売上高は3,966百万ユーロで、前年度比18%増となりました。営業利益は403百万ユーロになりました。営業利益率は10%になりました。売上高増加の内訳は、サービス部門で10.9%、産業機器部門で12.4%、港湾ソリューション部門で35.0%増加でした。売上高は為替変動の影響を取り除けば20.5%の増加でした。営業利益は、サービス部門で45百万ユーロ、産業機器部門で78百万ユーロ、港湾ソリューション部門で57百万ユーロの増額となり、営業利益率が前年比で大きく増加しました。
2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は899百万ユーロになりました。営業利益は86百万ユーロ、営業利益率は10%になりました。前年同期比で売上は33.8%増加しました。為替変動の影響を取り除けば33.0%の増加でした。売上高はサービス部門で17.4%、産業機器部門で36.3%、港湾ソリューション部門で55.0%増加しました。
2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は913百万ユーロになりました。営業利益は98百万ユーロ、営業利益率は11%になりました。前年同期比で売上は16.0%増加しました。為替変動の影響を取り除けば18.7%の増加でした。売上高はサービス部門で14.2%、産業機器部門で20.3%、港湾ソリューション部門で17.1%増加しました。
2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は1,005百万ユーロになりました。営業利益は97百万ユーロ、営業利益率は10%になりました。前年同期比で売上は13.6%増加しました。為替変動の影響を取り除けば18.3%の増加でした。売上高はサービス部門で6.3%、産業機器部門で4.1%、港湾ソリューション部門で37.1%増加しました。
2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は1,149百万ユーロになりました。営業利益は122百万ユーロ、営業利益率は11%になりました。前年同期比で売上は12.5%増加しました。為替変動の影響を取り除けば15.8%の増加でした。売上高はサービス部門で 7.3% 増加し、産業機器部門で 1.9% 減少し、港湾ソリューション部門で 35.6% 増加しました。
2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は913百万ユーロになりました。営業利益は89百万ユーロ、営業利益率は10%になりました。前年同期比で売上は1.5%増加しました。為替変動の影響を取り除けば2.5%の増加でした。売上高はサービス部門で 3.9% 増加し、産業機器部門で 8.2% 減少し、ポートソリューション部門で 9.9% 増加しました。前年同期比では、営業利益率はサービス部門で 18.5% に増加しましたが、産業機器部門で 4.5%に減少し、ポート ソリューション部門で 6.5 %に増加しました。
希薄化後EPSは前年度比95%増の3.46ユーロになりました。1株当たりの配当は前年度と同額の1.25ユーロになりました。配当性向は36%になりました。
2024年4月
2024年度第1四半期のレポートにて、2024年度通期の売上及びEBITAは、前年度とほぼ同じレベルか多少の増加を予定していると掲載されています。
セグメントは、サービス、産業機器、港湾ソリューションに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
サービス
産業用クレーンとホイストのあらゆる種類とメーカーに特化したメンテナンス サービスとスペアパーツを提供しています。
産業機器
コンポーネントや軽量アプリケーションから要求の厳しいプロセス用途やソリューションに至るまで、幅広い産業用クレーンを提供し、世界中の一般製造業界およびプロセス産業界にマテリアルハンドリングソリューションを提供しています。
港湾ソリューション
コンテナ取り扱い業界向けの機器、ソフトウェア、サービスを提供しています。
2014年 中国のホイストクレーン製造会社Sanmaを買収
2017年 米国の建機大手テレックスからマテリアルハンドリング事業を買収
2020年 東南アジアでマテリアルハンドリング事業を手掛ける、ジョイントベンチャーであったMHE-Demagの残りの50%の株式をJebsen & Jessenから購入し買収
2023年 Whiting Corporationの産業用および原子力用クレーンおよびクレーンサービス事業を買収
フィンランド政府系の投資会社であるソリディウムが大株主となっています。