フィットネス機器業界の世界シェアや市場規模について分析をしています。ペロトンインタラクティブ 、ライフフィットネス、iFITヘルス&フィットネス、テクノジム、ジョンソン・ヘルス・テック、ノーチラス、インパルスといったフィットネス機器大手の概要や動向も掲載しております。
【フィットネス機器業界とは】
フィットネス機器の種類は多岐にわたります。肺活量の強化のためのトレッドミル、エアロバイク、大胸筋を鍛えるためのチェストプレス、ペックデッキフライ、ベンチプレス、背筋強化のためのラットプルダウン、大腿筋強化のためのレッグカール、レッグプレス等があります。
また、フィットネス機器は、家庭用と業務用に分かれます。業務用はジム、教育機関、オフィス、ホテルなどに向けて取り扱っています。家庭用はコンパクトで低価格、業務用は丈夫で機能性が高いという特徴があります。当データベースでは、家庭用・業務用を含む全てのフィットネス機器の市場規模を採用し、主要企業の市場シェアを分析しています。
【市場シェア】
フィットネス機器メーカー各社の2022年度の売上高を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2022年のフィットネス機器業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はペロトンインタラクティブ、2位はライフフィットネス、3位はiFITヘルス&フィットネスとなります。
フィットネス機器メーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2022年)
順位 | フィットネス機器メーカー | 市場シェア(2022年) |
---|---|---|
1位 | ペロトンインタラクティブ | 14.5% |
2位 | ライフフィットネス | 11.9% |
3位 | iFITヘルス&フィットネス* | 10.0% |
4位 | ジョンソン・ヘルス・テック | 7.6% |
5位 | テクノジム | 5.0% |
6位 | ノーチラス | 3.9% |
7位 | インパルス* | 0.8% |
フィットネス機器メーカーの世界市場シェアと業界ランキング(2022年)
©ディールラボ
糖尿病や心臓疾患など生活習慣病の罹患率が増え、健康への関心が高まっていることが、フィットネス機器業界の売上増に影響を与えています。
また、2021年のコロナウイルスのパンデミックもフィットネス機器業界に大きなインパクトを与えました。ロックダウンで家から出ない人やリモートワークする人を中心に、自宅でのトレーニングが一般的になり、ホーム用フィットネス機器の需要が一気に高まりました。
2022年はアジア・オセアニア地域のマーケットが活況で、5%以上の成長率を記録しました。インドやインドネシア、中国を始めとしたAPAC諸国では人口が増え、可処分所得も増加しており、フィットネスへの関心も高まっていると言えます。
【市場規模】
当サイトでは、調査会社等の公表データを参考にし、フィットネス機器メーカー業界の2022年の世界市場規模を151億ドルとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。
調査会社のビジネスリサーチカンパニーによると、2022年と2023年の同業界の市場規模は151億ドルと166億ドルです。2028年にかけて、年平均10.01%で成長し、同年には243億ドルへと拡大する見込みです。
調査会社のグローバルマーケットインサイツによると、2022年の同市場規模は150億ドルを超えました。2032年にかけて年平均4%で成長し、同年には250億ドルへと拡大する見込みです。
年 | フィットネス機器の市場規模 | 成長率 |
---|---|---|
2023年 | 166億ドル | 10.01% |
2022年 | 151億ドル | 10.01% |
©ディールラボ
フィットネス機器の種類
フィットネス機器の種類は多岐にわたります。肺活量の強化のためのランニングマシン、エアロバイク、大胸筋を鍛えるためのチェストプレス、ペックデッキフライ、ベンチプレス、背筋強化のためのラットプルダウン、大腿筋強化のためのレッグカール、レッグプレス等があります。
【M&Aの動向】
2018年 KPSキャピタルがブランズウィックからフィットネス機器事業を買収
2020年 ペロトンインタラクティブがプリコーを買収
2021年 iFITヘルス&フィットネスが上場
さらに業界に詳しくなるためのお薦め書籍と関連サイト
世界一やせる走り方
フィットネスクラブ運営業界の世界市場シェアの分析
フィットネス業界でM&Aや再編対象となる会社の分析
【会社の概要】
Life Fitness(ライフフィットネス)
Brunswick Corporation(ブランズウィック)社から投資ファンドのKPSキャピタルが2018年に買収したフィットネス機器メーカーです。Life Fitness、Hammer Strength、2015年に買収したCybex, Indoor Cycling Group等のブランドで機器を展開しています。なお、1845年に設立されたブランズウィックは、米国に本拠を置くボートエンジン大手専業となりました。ボーリング機器の大手企業でもありましたが、2015年に投資ファンドへボーリング事業を売却しました。現在では、米国に本拠を置くボートエンジン大手専業として事業を展開しています。
Technogym(テクノジム)
1983年に設立されたイタリアに本拠を置くフィットネス機器メーカーです。ジムの受託管理やトレーナーの派遣などのサービスも展開しています。これまで8つのオリンピックでオフィシャルサプライヤー(公式に商品を提供する企業)を務めました。日本ではテクノジムジャパン株式会社が事業を担っています。
Johnson Health Tech(ジョンソン・ヘルス・テック)
1975年に設立された台湾に本拠を置くフィットネス機器メーカーです。トレッドミル、エアロウアー等のエクササイズマシンを手掛けています。
iFIT Health & Fitness(iFITヘルス&フィットネス)
1977年にICON Health & Fitnessとして設立された米国に本拠を置くフィットネス機器メーカーです。2020年にiFITヘルス&フィットネスへと社名を変更しました。家庭用トレッドミルなどを手がけるNordicTrack、低価格帯のフィットネス機器を販売するPRO-FORM、ジムなど商業用のフィットネス機器のFREEMOTIONなど、5つのブランドを展開しています。
Peloton Interactive(ペロトンインタラクティブ)
2012年に設立された米国に本拠を置くフィットネス機器メーカーです。トレッドミルやエアロバイクなどのホームフィットネス機器に強みを持ちます。米国を中心にカナダやオーストラリア、英国でショールームを営業しています。
Precor(プリコー)
1980年に設立されたフィットネス機器メーカーです。各種エクササイズマシンを展開しています。現在はテニス・スキーブランド大手のAmer Sports(アメアスポーツ)傘下にありましたが、2020年にペロトンインタラクティブが買収をしました。
アメアスポーツについて
フィンランドに本拠を置くスポーツメーカーです。テニスのウイルソン、スキーのアトミックやサロモンブランドを世界展開しています。ナスダックOMX市場に上場しています。Amer SportsはSalomon、Wilson、Atomic、Arc’teryx、Mavic、Suunto、Precor、Louisville Slugger、DeMarini等のブランドを有しています。2019年に中国のテニスの安踏体育用品(アンタ)を中心とするコンソーシアム(アンタが6割弱出資、騰訊控股(テンセント)やカナダ「ルルレモン・アスレティカ」の創業者なども出資)が買収しました。
Nautilus(ノーチラス)
1986年に設立された米フィットネス機器メーカーです。トレッドミルやエリプティカルなど、有酸素運用の機器を販売しています。元々フィットネス機器全般を販売していましたが、現在ではホーム用に注力しています。
Impulse (Qingdao) Health Tech Ltd. Co.(インパルス)
青島で設立された、中国で初めてのフィットネス機器メーカーです。ベンチやラックなど、ホームジムを作りたい人向けのマシンが揃っています。中国ではもちろん、北米や欧州など世界中で販路を拡大しています。
参照したデータの詳細情報について
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