プラントエンジニアリング・EPC業界の世界市場シェア

EPC・プラントエンジニアリング業界の市場シェアと市場規模について分析をしています。ベ
クテル、テクニップFMC、サイペム、フルーア、中国治金科工集団、日揮、サブシー7、アーケ
ルソリューションズ、マクダーモットインターナショナルといったエンジニアリング会社の概
要も掲載しています。

【プラントエンジニアリング・EPC業界の世界市場シェア】

プラントエンジニアリング・EPC業界の2024年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述す
る業界の市場規模を分母にして、2024年のプラントエンジニアリング・EPC業界の市場シ
ェアを簡易に試算しますと、1位は中国治金科工集団、MCC、2位はフルーア、3位は
AECOMとなります。

プラントエンジニアリング・EPC業界の市場シェア(2024年) ©2025 Deallab

順位 Company name
(English)
企業名(日本語) 市場シェア
1位 China Metallurgical
Group
中国治金科工集団
、MCC
0.78%
2位 Fluor Corporation. フルーア 0.16%
3位 AECOM AECOM 0.16%
4位 Bechtel べクテル 0.16%
5位 Saipem サイペム 0.16%
6位 Jacobs Solutions ジェイコブズ・ソリュ
ーションズ
0.12%
7位 TechnipFMC テクニップFMC 0.09%
8位 AtkinsRéalis アトキンスレアリスグ
ループ
0.07%
9位 Subsea7 サブシー7 0.07%
10位 JGC 日揮 0.07%
11位 Aker Solutions アーケルソリューションズ 0.05%
12位 Tetra Tech, Inc. テトラテック  0.05%
13位 Stantec, Inc. スタンテック 0.04%
14位 Galfar Engineering &
Contracting SAOG
(Galfar)
ガルファー エンジニア
リング & コントラクト
0.01%
プラントエンジニアリング・EPCの世界市場シェアと業界ランキング(2024年) ©2025
Deallab

プラントエンジニアリング・EPC業界の世界1位は、中国治金科工集団、MCC。世界2位は
米国のゼネコン・プラントエンジニアリング会社であるフルーアとなります。3位は同じく
米国の総合エンジニアリング会社で、コンサルティングを強みとしているAECOM、4位は
米国に本拠を置く総合プラントエンジニアリング会社べクテル、5位はイタリアに本拠を置
く石油・ガス系のサイペムになります。

【プラントエンジニアリング・EPC業界の世界市場規模】

当データベースでは、2024年のプラントエンジニアリング・EPC業界の市場規模を9兆
9,000億ドルとしております。参照した各種調査データは次の通りとなります。
調査会社インターナショナルマーケットアナライシスリサーチアンドコンサルティンググル
ープによると、2024年の同業界の市場規模は9兆9,000億ドルです。2033年にかけて年平均
4.61%で成長し、規模は14兆8,000億ドルへと拡大することを見込んでいます。

市場規模 年平均成長率
2024 9兆9,000億ドル
2033 14兆8,000億ドル 4.61%
プラントエンジニアリング・EPC業界の世界市場規模の年平均成長率見込み(2024年
) ©2025 Deallab

プラントエンジニアリング・EPC業界の市場規模の予想成長推移 ©2025 Deallab

【M&Aの動向】

2023年 AECOMがEMPSiを買収
2023年 HDRがCity Point Partnersを買収
2023年 StantecがZETCON Engineeringを買収
2023年 JacobsのCritical Mission Solutions and Cyber & Intelligence Government Services
Businesses部門をAmentumと合併
2023年 Tetra TechがAmyx, Inc.を買収
2024年 StantecがHydrockを買収
2024年 AECOMがEarthSoftと提携
2024年 Tetra TechがLS Technologiesを買収
2024年 StantecがMorrison Hershfieldを買収
2025年 AECOMはスコットランドに拠点を置くAllen Gordon LLPの買収により、英国およ
びアイルランドの水道・エネルギープラットフォームを強化
2025年 AtkinsRealis、David Evans Enterprises, Inc. の過半数株式を取得する契約を完了
2025年 Subsea7とSaipemが合併契約の締結を発表
2025年 テトラテック、SAGEグループの買収によりデジタルオートメーションソリューシ
ョンを強化
2025年 スタンテックがペイジ買収を完了、米国第2位の建築会社に

【会社の概要】

Bechtel Corporation(べクテル)

米国に本拠を置く総合プラントエンジニアリング会社です。石油コンビナート、原子力施設等の建設に強みを持ちます。フーバーダムの建設もになっています。ベクトル家による同族会社です。近年のシェールガスブームにより業績を拡大しています。LNG液化プロジェクトでのEPCに特に強みを持ちますが、防衛、環境、インフラ、鉱山、水処理などのEPCも手掛けています。

TechnipFMC(テクニップFMC)

TechnipFMC(テクニップFMC)は、フランスに本拠を置く石油・ガス系プラントエンジニアリング会社でアンビリカル、ライザー、フローライン大手のTechnipと、サブシー・プロダクション・システム大手の米FMCテクノロジーズが2016年に経営統合して誕生した会社です。テクニップはフランスの公的研究機関であるFrench Institute of Petroleumによって設立されました。FMCテクノロジーズは食品化学大手の米FMCから分社化して誕生しました。経営統合によってテクニップFMCは深海(サブシー)とオンショア・オフショア生産施設の両方を手掛ける大手エンジニアリング会社となりました。

2016年に発表されたフランス大手のプラントエンジニアリング会社のテクニップ社と米国の石油サービス会社のFMCテクノロジーズ社が経営統合をしました。石油価格が下落する中でのコスト削減を目指した経営統合の色合いが強い。
両社は深海向けを含む石油サービスを手掛けつつも、その出自からエンジニアリングに強いテクニップと機器製造も手掛けるFMCテクノロジーズという補完性もある。
同業界ではシュルンベルジェによるキャメロン買収、ベーカー・ヒューズとGEの石油・ガス事業の経営統合等再編が相次ぐ。

  • 1884年 John BeanによってFMC設立
  • 1958年 ブランズ石油協会と仏政府によってテクニップ設立
  • 2001年 テクニップによるフローライン大手のCoflexipを買収
  • 2001年 テクニップによるGenesis買収
  • 2001年 FMCからのFMCテクノロジーズの分社化
  • 2017年 FMCとテクニップが経営統合し、テクニップFMCへ
  • 2020年 FMCテクニップがオンショア・オフショア事業を分社化

Saipem(サイペム)

イタリアに本拠を置く石油・ガス系プラントエンジニアリング会社です。イタリアのエネルギー大手ENI傘下にあります。2002年にフランスのブイグの子会社であるブイグオフショア、2006年に石油化学、LNG液化エンジニアリングに強いSnamprogetti を買収しています。

FLUOR CORPORATION(フルーア)

米国に本拠を置くゼネコン・プラントエンジニアリング会社です。ニューヨーク証券取引所に上場しています。

China Metallurgical Group(中国治金科工集団、MCC)

資源開発等に強みを持つ中国政府系のプラントエンジニアリング会社です。鉱山や化学系のプラントに強みを持ちます。2016年に鉱山大手の中国五鉱集団公司と経営統合しました。

JGC HOLDINGS CORPORATION(日揮ホールディングス株式会社)

日本を代表する総合エンジニアリング会社です。LNG、石油、発電プラント等に強みを持ちます。

Subsea 7 S.A.(サブシー7)

英国に本拠をおくオフショアエンジニアリング会社です。2002年にHalliburton Subsea(ハリバートンサブシー)とDSND Subseaが経営統合して設立されました。Schlumberger(シュルンベルジェ)とサブシー分野でJVを設立しています(サブシー・インテグレーション・アライアンス)。

Sapura Energy(サプラエナジー)

マレーシアに本拠をおくEPCプレーヤー。同国の国営石油開発会社であるペトロナスの油田EPC案件を得意とします。

Samsung Heavy Industries(サムスン重工業)

韓国に本拠をおく造船・エンジニアリング会社です。海上構築物、例えば、フローティングLNG(FLNG)やドリルシップ(Drill Ship)のEPCに強みを持ちます。

Hyundai Heavy Industries (現代重工業)

韓国に本拠をおくコングロマリット。エンジニアリング分野ではオフショアのFPOS、LNGなどのEPCを手掛けています。

Aker Solutions(アーケルソリューションズ)

ノルウェーに本拠をおくサブシー(subsea)の開発に強みを持つEPCです。

NIPPON STEEL ENGINEERING CO., LTD.(日鉄エンジニアリング株式会社)

日本製鉄のプラントエンジニアリング子会社です。製鉄、化学プラント、海洋構築物などのEPCに強みを持ちます。

McDermott International(マクダーモットインターナショナル)

米国に本拠を海洋構築物のEPCです。2018年に石油化学プラントに強いCB&I(Chicago Bridge & Iron Company)を買収し、規模を拡大しています。なお、CB&Iは2013年に同業のShaw Group(ショー・グループ)を買収し、規模拡大しています。

L&T Hydrocarbon Engineering(L&Tハイドロカーボンエンジニアリング)

インドに本拠をおくEPCプレーヤー。インドのコングロマリットであるLarsen & Toubro(ラーセン・トゥブロ)の子会社です。

KBR Inc. 

米国に本拠をおくLNG施設のEPCを手掛ける会社です。石油化学プラントやオフショアでの石油ガス生産設備も手掛けています。

AECOM Technology Corporation (エイコム)

米国のコンサルティングサービスを提供する総合エンジニアリング企業です。交通、建設、環境など様々な分野でのインフラ設備を手掛けています。

John Wood Group plc (ジョン・ウッド・グループ)

60カ国に支社を持つ、スコットランドのコンサルティング&エンジニアリング企業です。2017年にイギリスのエンジニアリング会社amec foster wheeler plcを買収したことによって石油・ガス業界への認知度も上昇しました。

AtkinsRéalis Group Inc. (アトキンスレアリスグループ株式会社、旧SNC-ラバリングループ社)

2017年にSNC-Lavalinより社名を変更したカナダのエンジニアリングに特化したプロジェクト管理企業です。環境に優しいソリューションの提供に定評があります。

Stantec Inc(スタンテック)

カナダのデザインとエンジニアリングを強みとしているコンサルティング企業です。とくに気候変動、デジタルトランスフォーメーションなどの課題に対して的確なソリューションを提供しています。

Tetra Tech, Inc. (テトラテック)

カリフォルニアのコンサルティング&エンジニアリング企業です。2024年2月にはデジタルトランスフォーメーション分野での拡大を図り、LS Technologiesを買収しました。

Jacobs Solutions (ジェイコブズ・ソリューションズ)

アメリカを中心とした専門的なソリューションを提供する企業。民間企業、政府組織など多種多様なクライアントを担当している。

Galfar Engineering & Contracting SAOG (Galfar、ガルファー エンジニアリング & コントラクト )

近年のオマーンの発展を支えた1972年に創業したエンジニアリング企業。中東エリアの建設業界の中でも大企業として知られています。

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