パラマウントの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

パラマウントグループ(旧Viacom(バイアコム))は、米国の大手通信メディア企業です。CBS Filmsが分社化して誕生しました。1986年にサムナー・レッドストーン氏が経営権を握ったあとは、買収を通じて成長をしました。1994年にパラマウント・ピクチャーズ、1999年に源流であるCBSを買収し、会社分割を経て現在は、テレビ局、ケーブルテレビ、映画事業を展開しています。2022年にパラマウントグループへと社名変更をしました。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は27,812百万ドルで、前年度比2%増となりました。営業利益は4,273百万ドルになりました。営業利益率は15%になりました。売上の増加は、CBSによる2019年のスーパーボウルLIIIの放送と、ストリーミングサービスの成長の影響を受けたものです。

2020年度
売上高は25,285百万ドルで、前年度比9%減となりました。営業利益は4,139百万ドルになりました。営業利益率は16%になりました。第1四半期の終わりから第2四半期を通じて、パンデミックによるビジネスへの影響や、パラマウントが放映権を持っているスポーツイベントの中止に対応して広告主がコスト削減に努めたため、広告市場が低迷しました。

2021年度
売上高は28,586百万ドルで、前年度比13%増となりました。営業利益は6,297百万ドルになりました。営業利益率は22%になりました。売上の増加は、ストリーミングサービス全体の成長と、広告収益の増加によって牽引されました。 広告収入の増加は主に、スーパーボウル LV と NCAA ディビジョン I 男子バスケットボール選手権の試合を放送したためです。

2022年度
売上高は30,154百万ドルで、前年度比5%増となりました。営業利益は2,342百万ドルになりました。営業利益率は8%になりました。売上の増加は、Paramount+ が主導するストリーミング サービスの大幅な成長と、2022 年の公開映画トップガン・マーベリックの成功を反映した劇場収益の増加によるものです。営業利益の減少は、2022年の様々な改革費用やその他の企業関連の費用の増加と、譲渡益の減少の影響を受けたためです。

2023年度
売上高は29,652百万ドルで、前年度比2%減となりました。営業利益は451百万ドルの赤字になりました。売上の減少は、リニア ネッワーク、コンテンツライセンス、劇場公開による収益の減少によるものです。リニアネットワークの売上の減少は主に世界的な広告市場の継続的な低迷によるものです。劇場売上の減少は主に2022年のトップガン・マーベリックの成功との比較によるものでした。Paramount+ が主導するストリーミングサービスの売上は増加しました。営業利益の減少は、2,370百万ドルのプログラミング費用の影響です。

パラマウントグループの業績推移

パラマウントグループの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は8,131百万ドルになりました。営業利益は182百万ドル、営業利益率は2%になりました。

2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は7,265百万ドルになりました。営業利益は1,226百万ドルの赤字になりました。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は7,616百万ドルになりました。営業利益は250百万ドルの赤字になりました。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は7,133百万ドルになりました。営業利益は621百万ドル、営業利益率は9%になりました。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は7,638百万ドルになりました。営業利益は404百万ドル、営業利益率は5%になりました。

パラマウントグループの四半期業推移

パラマウントグループの四半期業推移

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比300%減の-2.06ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比59%減の0.39ドルになりました。

バイアコムの2020年度のEPS・配当額・配当性向の推移

パラマウントグループのEPS・配当額・配当性向の推移

売上構成

セグメントは、テレビメディア、ストリーミングサービス、映画に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

バイアコムの2023度の売上構成

パラマウントグループの2023度の売上構成

テレビメディア
このセグメントは以下の部門に分類されます。
(1) 放送事業 — CBSステーション、パラマウント所有のテレビ局、パラマウントの国際無料放送ネットワーク、Network 10、Channel 5、Telefe、Chilevisión
(2) 国内のプレミアムおよびベーシックケーブルネットワーク (ニコロデオン、MTV、コメディ セントラル、BET、パラマウント + with SHOWTIME、およびこれらのブランドの一部の国際拡張を含む)
(3) CBSスタジオ、パラマウントテレビスタジオ、SHOWTIME/MTV エンターテインメントスタジオを含む国内外のテレビスタジオ運営、
このセグメントには、24時間ニュースの CBS News Streaming やスポーツニュースおよびスポーツ分析の CBS Sports HQ など多数のデジタルプロパティも含まれています。

ストリーミングサービス
Paramount+、Pluto TV、BET+、Noggin などの国内外の有料および無料ストリーミングサービスのポートフォリオがこのセグメントに含まれます。 Direct-to-Consumerの収益は主に、広告収益とサブスクリプション収益で構成されます。 2023年度には、広告とサブスクリプションの収入割合は27%と73%でした。

映画
劇場での映画の公開または配給、および映画およびテレビコンテンツのライセンス供与から収入を得ています。Paramount Pictures、Paramount Players、Paramount Animation、Nickelodeon Studios、Awesomeness、Miramaxのブランドがこのセグメントに含まれます。

M&A情報

2016年 ルゼンチンのブエノスアイレスにあるテレビ局Telefeを買収
2019年 料のストリーミングテレビサービスを提供するPluto TVを買収

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