モルソンクアーズの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

モルソンクアーズは米国デンバーに本社を置くビールの製造・販売を行う企業で、米国・カナダ・欧州のほか、グローバルで営業を展開しています。同社が展開している商品ラインナップは、ZIMA、SINGHA、Louis Raisonなどのブランドがあり、ビールのほか、シードルや様々なフレーバーを有しているリキュールがあります。 株主構成は、Blackrock、State street Global advisors、The Vanguard Groupなど機関投資家が多いのが特徴ですが、キリンにも投資をおこなっているアクティビストファンドであるIndependent Franchise Partners(インディペンデントフランチャイズパートナーズ)も投資を行っていました。

業績推移(年次)

2018年度
売上高は前年度比2.1%減の10億ドルになりました。営業利益は2.7%減​の16.3億ドルになりました。営業利益率は15.1%になりました。前年度の法人税引き下げが主要因です。

2019年度
売上高は前年度比1.7%減の105億ドルになりました。営業利益は1.7% 減の7.6億ドルになりました。営業利益率は7.2%になりました。販売数の減少とインフレが主要因です。

2020年度
売上高は前年度比8.7% 減の96億ドルになりました。営業利益は153% 減の-4億ドルになりました。営業利益率は−4.24%になりました。主要因はコロナパンデミックです。

2021年度
売上高は前年度比6.4% 増の102億ドルになりました。営業利益は455.6%減の14.5億ドルになりました。営業利益率は14.15%になりました。3月に発生したサイバーセキュリティインシデントの影響をを受けています。

2022年度
売上高は前年度比4.1%増の107億ドルになりました。営業利益は89.1%減の1.5億ドルになりました。営業利益率は1.47%になりました。主要因はコストインフレです。

モルソンクアーズの業績推移
モルソンクアーズの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比16.6% 増の22.1億ドルになりました。営業利益は2.2億ドル、営業利益率は26.6%になりました。有利な原価と販売構成が主要因ですが、売上高のわずかな減少で相殺されています。

2022年第2四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比0.6減 の29.2億ドルになりました。営業利益は1.1億ドル、営業利益率は3.9%になりました。有利な原価と販売構成が主要因ですが、売上高のわずかな減少で相殺されています。

2022年第3四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比3.9% 減の29.3億ドルになりました。営業利益は3.3億ドル、営業利益率は11.2%になりました。有利な原価と販売構成が主要因です。

2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比410% 減の26.2億ドルになりました。営業利益は−5.1億円、営業利益率は−19.4%になりました。有利な原価と販売構成が主要因です。

2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比 5.9%増の27.4億ドルになりました。営業利益は1.5億ドル、営業利益率は6.7%になりました。有利な原価と販売構成が主要因ですが、売上高のわずかな減少で相殺されています。

モルソンクアーズの四半期業績推移

モルソンクアーズの四半期業績推移

配当額の推移

1株当たりの配当は前年度比123.53%増の1.52ドルになりました。

フレゼニウスの売上構成(2021年度)
モルソンクアーズの配当額の推移

業績予想

2023年
ビール業界全体の低迷と世界的なインフレの影響はありますが、2023年度は通年して目標達成できると見込んでいます。

売上構成

セグメントは、アメリカ圏とEMEA& APACに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

モルソンクアーズの売上構成(2021年度)
モルソンクアーズの売上構成(2022年度)

アメリカ圏
アメリカ圏では生産、マーケティング、販売で構成されています。ビール醸造場9箇所、クラフトビール製造場9箇所、コンテナー事業2箇所の運営をしています。

EMEA &APAC圏
EMEA &APAC圏では、アメリカ圏以外の主要ブランドビールの生産、マーケティング、販売で構成されています。ビール醸造所11箇所、クラフトビール醸造場6箇所、サイダー醸造場1箇所を運営しています。

M&A情報

2019年 Pardubicky pivovarの買収
2019年 Hop Stuff Breweryの買収
2020年 アトウォーターブルワリーの買収

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