Kion(キオン)はドイツに本拠を置く大手フォークリフトメーカーです。2006年に独産業ガス大手のリンデ(Linde)グループよりKKRとゴールドマンサックスが買収後、2012年にフランクフルト証券取引所に上場しました。 2016年にマテリアルハンドリング大手のDematicを買収し工場オートメーションを強化しています。Linde Material Handling (リンデ・マテリアル・ハンドリング)、STILL(スティル)、Fenwick(フェンウィック)、OM STILL(オー・エム・スティル)、Baoli(バオリ)、Voltas(ヴォルタス、インドの大手地場フォークリフトメーカー)等のブランドで世界展開しています。
2018年度
売上高は79.9億ユーロで、前年度比5.2%増となりました。営業利益は6.4億ユーロになりました。営業利益率は8%になりました。
2019年度
売上高は88億ユーロで、前年度比10.1%増となりました。営業利益は7.1億ユーロになりました。営業利益率は8%で、前年度と同じ値になりました。
2020年度
売上高は83.4億ユーロで、前年度比5.2%減となりました。これはパンデミックによる影響です。営業利益は3.8億ユーロになりました。営業利益率は5%で、前年度の8%を下回りました。売上の減少による固定費の圧迫が原因です。
2021年度
売上高は102.9億ユーロで、前年度比23.4%増となりました。需要の増加が要因です。フォークリフト&トラックサービス事業においては需要の増加で売上は13.8%増加し、物流サービス事業においては需要の増加で売上が44.5%増加しました。営業利益は7.9億ユーロになりました。営業利益率は8%になりました。
2022年度
売上高は111.3億ユーロで、前年度比8.1%増となりました。同社の2つの事業セグメント(フォークリフト&トラックサービス、物流ソリューション)の両方が売上増に貢献しました。前年度に受注した仕事を今年度に売り上げたことが売上増の主な要因です。フォークリフト&トラックサービスにおいては新規顧客数による売上増加率が12.9%でした。営業利益は1.7億ユーロで前年度より減少しました。これは材料の価格上昇とサプライチェーンが問題を抱えたためです。営業利益率は2%で、前年度の8%から減少しました。
2022年第2四半期(4ー6月)
売上高は28億ユーロになりました。営業利益は1.1億ユーロ、営業利益率は4%になりました。
2022年第3四半期(7ー9月)
売上高は27億ユーロになりました。営業利益はマイナス1.3億ユーロ、営業利益率はマイナス5%になりました。
2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は28.9億ユーロになりました。営業利益は0.6億ユーロ、営業利益率は2%になりました
2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は27.8億ユーロになりました。営業利益は1.2億ユーロ、営業利益率は5%になりました。
2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は28.3億ユーロになりました。営業利益は1.6億ユーロ、営業利益率は6%になりました。
希薄化後EPSは前年度比82.6%減の0.75ユーロになりました。1株当たりの配当は前年度比87.3%減の0.19ユーロになりました。配当性向は25%になりました。
2023年07月
2023年第二四半期の報告書において、今年度の業績予想は掲載されていません。
セグメントは、フォークリフト&トラックサービス事業と物流ソリューション事業に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
フォークリフト&トラックサービス
フォークリフトなどの産業用車両の販売、リース、メンテナンス、修理、部品の販売、研修などを行っています。
物流ソリューション
倉庫、工場、物流センターの自動化・最適化ソリューションを提供しています。
2012年 インドのフォークリフトメーカーVOLTASを買収
2016年 物流ソリューションを提供する、アメリカのRetrotechを買収
2016年 自動化および輸送ソリューションを提供する、アメリカのDEMATICを買収
2020年 自動ロジスティクスに特化したソフトウェアを提供する、イギリスのDAIを買収
現在はShandong Heavy Industry (山東重工業)傘下の中国のエンジンメーカーWeichai Power(潍柴濰柴動力股份有限公司)が筆頭株主です。