Danaher(ダナハー)は、1969年にステーヴンレイルズ氏とミッチェルレイルズ氏によって設立された米国に本拠を置くコングロマリット企業です。M&Aを通じて企業を成長させる手法に定評があります。計測器、歯科向け機器、水処理、対外診断機器といった分野で事業を展開しています。水処理の分野では2015年に業界大手の米ポール(Paul)を買収して事業を強化しています。環境機器はHach、試験・計測機器はFluke、血液分析機器はRadiometerといったブランドで事業を展開しています。
2019年度
売上高は17,911百万ドルで、前年度比5%増となりました。営業利益は3,269百万ドルになりました。営業利益率は18%になりました。中核事業における販売量が増加し、継続的な生産性向上の取り組みに伴うコスト削減により、増収増益となりました。
2020年度
売上高は22,284百万ドルで、前年度比24%増となりました。営業利益は4,231百万ドルになりました。営業利益率は19%になりました。売上の増加は、新型コロナウイルス感染症関連用途に使用される機器および消耗品の需要の増加によるものです。
2021年度
売上高は24,802百万ドルで、前年度比11%増となりました。営業利益は6,377百万ドルになりました。営業利益率は26%になりました。売上の増加は中核事業が好調であったことと、企業買収による影響です。営業利益の増加は、コア販売量の増加、利益率の高い製品ラインの売上の割合の増加、継続的な生産性向上の取り組みに伴う前年比のコスト削減によるものです。
2022年度
売上高は26,643百万ドルで、前年度比7%増となりました。営業利益は7,536百万ドルになりました。営業利益率は28%になりました。売上の増加は中核事業が好調であったことと、企業買収による影響です。営業利益の増加は、製品構成の成功、継続的な生産性向上の取り組みに伴うコスト削減によるものです。
2023年度
売上高は23,890百万ドルで、前年度比10%減となりました。営業利益は5,202百万ドルになりました。営業利益率は22%になりました。売上の減少は、中核事業が不調だったためです。営業利益の減少は主に、売上高の減少、製品構成の失敗、在庫費用の増加があったためです。
2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は8,369百万ドルになりました。営業利益は2,296百万ドル、営業利益率は27%になりました。
2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は7,167百万ドルになりました。営業利益は1,794百万ドル、営業利益率は25%になりました。
2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は7,157百万ドルになりました。営業利益は1,429百万ドル、営業利益率は20%になりました。
2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は6,873百万ドルになりました。営業利益は1,438百万ドル、営業利益率は21%になりました。
2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は6,405百万ドルになりました。営業利益は1,337百万ドル、営業利益率は21%になりました。
希薄化後EPSは前年度比34%減の6.38ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比4%減の0.96ドルになりました。配当性向は15%になりました。
2024年1月
2023年度第四四半期のレポートにて、2024年度通期の売上は1%~4%の減少となると発表されています。
セグメントは、バイオテクノロジー、ライフサイエンス、診断機器に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
バイオテクノロジー
顧客が生物医薬品の研究、開発、製造および提供を推進および加速するために使用する機器、消耗品、およびサービスを提供しています。
ライフサイエンス
ゲノミクスや、DNA、RNA、核酸、タンパク質、代謝産物、細胞などの生命の基本構成要素を研究するために顧客が使用する機器、消耗品、サービス、ソフトウェアを提供しています。
診断機器
病院、診療所、参考検査室、その他の救命救急現場が病気の診断と治療の決定に使用する臨床機器、消耗品、ソフトウェア、およびサービスを提供します。
M&Aを通じて積極的な事業ポートフォリオの拡充を図っています。
2011年 生物医学検査機器システムおよび診断製品メーカーであるBeckman Coulterの買収を完了
2015年 濾過、分離、精製に関する装置を開発するPallの買収を完了
2019年 GEのライフサイエンス事業を買収
2021年 プラスミド DNA、組換えタンパク質、抗体の開発と生産を専門とするAldevronの買収を完了
2023年 主に細胞を分子レベルで分析するための製品の開発をするAbcamの買収を完了
創業者であるレイノルズ氏が引き続き大株主です。