寧徳時代新能源科技(CATL)は日本のTDKの携帯電話向け電池製造子会社であるアンプレックステクノロジー(ATL)から分社化して2011年に誕生した中国の車載用リチウムイオン電池メーカーです。中国ではBYDと規模を競っています。リン酸鉄系の角形電池を得意とし、2017年にBMWが、2018年にはホンダがCATL製のEV電池を採用しました。2018年に日本にも進出し、電池の権威であるロバート・ガリエン氏をはじめ、独コンチネンタル、仏ヴァレオ等から積極的に技術者を採用しています。
2021年1月のCATLが電池の生産工場に290億元の投資を予定していると公表しました。電池の生産能力は20年に約100ギガワット時から、25年に497.5ギガワット時まで増加する予定です。米テスラの主力EV「モデル3」を約900万台分生産できる能力を有することになります。
2021年度
売上高は前年度比159.06%増の130,356百万元になりました。営業利益は前年度比183.88%増の19,756百万元になりました。営業利益率は15.16%になりました。車載向けEVが好調です。
2022年7ー9月
売上高は前年同期比232.47%増の97,369百万元になりました。営業利益は前年同期比135.54%増の10,776百万元になりました。営業利益率は11.07%になりました。
2022年4ー6月
売上高は前年同期比158.12%増の64,293百万元になりました。営業利益は前年同期比162.84%増の9,227百万元になりました。営業利益率は14.35%になりました。
2022年1ー3月
売上高は前年同期比153.97%増の48,678百万元になりました。営業利益は前年同期比-12.48%の2,456百万元になりました。営業利益率は5.05%になりました。売上高は、前年同期比大幅な増収増益となりました。自動車のEVシフトが本格化するなど業績に追い風が吹いています。
車載電池モジュールの開発製造がメインとなっています。電池部材事業ではリサイクルも行っています。
車載電池システム事業
主にリチウムイオン電池のセル、モジュール、電池パックを開発製造しています。乗用車、商用車、その他の特殊車両といった輸送機器用途です。
蓄電池事業
太陽光発電や風力発電の蓄電設備と一体化した発電、産業用企業の蓄電、商業ビルやデータセンターの蓄電、蓄電・充電ステーション、通信基地局のバックアップバッテリー、家庭用蓄電といった用途の蓄電池セル、モジュール、パック、バッテリーラックを開発製造しています。
電池材料事業
使用済みリチウムイオン電池からニッケル、コバルト、マンガン、リチウムを取り出し、リサイクルしたリチウムイオン電池を製造しています。
創業者である曾毓群(ロビンゼン、Yu Qun Zeng)氏が筆頭株主となっている民間企業となります。日本からはホンダが上位株主となっています。