LED業界の世界市場シェアや市場規模について分析を行っています。シグニファイ、amsオスラム、アキュイティー・ブランズといった世界大手LEDメーカーの概要や動向も掲載しています。
【LED業界とは】
LED(Light Emitting Diode)は、半導体を使用して発光する発光ダイオードです。LEDは、高い効率と長寿命を持つため、照明、ディスプレイ、計測、通信などの幅広い分野で使用されています。LED業界は、主にLED照明、LEDディスプレイ、LEDセンサー、LED通信などの分野に分かれています。LED照明は、家庭用照明、商業用照明、屋外照明などに使用されています。LEDディスプレイは、テレビ、モニター、プロジェクターなどに使用されています。LEDセンサーは、自動車、家電、医療などの分野で使用されています。LED通信は、無線通信、光ファイバー通信などに使用されています。
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LED業界の2024年度の売上高⇒参照したデータの詳細情報を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2024年のLED業界の市場シェアを簡易に試算しますと、1位はシグニファイ、2位はamsオスラム、3位はアキュイティー・ブランズとなります。
LED業界の市場シェアと世界ランキング(2024年)

LED業界の市場シェア(2024年) ©2025 Deallab
順位 | 企業名(日本語) | 市場シェア |
1 | Signify(シグニファイ) | 6.29% |
2 | Lumileds*(ルミレッズ*) | 1.47% |
3 | ams OSRAM(ams オスラム) | 1.20% |
4 | ACUITY BRANDS, INC(アキュイティー・ブランズ) | 1.17% |
5 | Seoul Semiconductor Co Ltd(ソウルセミコンダクター) | 0.97% |
6 | Wipro Enterprises (P) Ltd.**(ウィプロ・エンタープライズ**) | 0.78% |
7 | Dialight PLC(ペンギンソリューションズ)(SGH) | 0.29% |
8 | Penguin Solutions(ダイアライト) | 0.26% |
9 | LSI Industries Inc(LSIインダストリーズ) | 0.24% |
*推定値
**2024年度公開前のため、2023年4月~2024年3月の売上高
2022年度に1位だったアキュイティー・ブランズが4位に、2位だったシグニファイ(旧フィリップスライティング)が1位へ返り咲きました。全体的に市場は分散しており、トップ企業でもシェアは1桁台にとどまっています。
なお、日亜化学工業株式会社もLED業界の大手ですが、非上場企業で財務データを公表していないため、ランキングから除外しています。また、サムスンやパナソニックも大手と言われておりますが、LED事業の売上高の開示がないため、今回のランキングからは除外しております。
年 | 市場規模 | 年平均成長率 |
2024 | 882億ドル | – |
2030 | 1347.1億ドル | 7.8% |
LED業界の世界市場規模の年平均成長率見込み(2024年) ©2025 Deallab

LED業界の市場規模の予想成長推移 ©2024 Deallab
【M&Aの動向】
2019年 SignifyがWiZ Connectedを買収
2019年 Signifyがアメリカ、ミネソタに拠点を置くOnce Inc.とドイツ・ベヒタに拠点を置くiLOXを買収
2019年 Signifyが中国のプロバイダー「Klite Lighting」の株式51%を取得
2020年 SignifyがCooper Lighting Solutionsを買収
2020年amsがOSRAMと合併し、会社名をams OSRAMに改名
2021年 Signifyが英国の会社Telensa Holdings Ltd,の買収に成功
2021年 LSI Industries IncがJSI Store Fixturesを買収
2022年 SignifyがFluenceを買収
2022年 Signifyが豪州企業のPierliteを買収
2022年 SGH(現Penguin solutions)がStratus Technologiesを買収
2023年 アキュイティー・ブランズがKE2 Therm Solutions, Inc.の買収に合意
【会社の概要】
Signify(シグニファイ)
シグニファイは、オランダに本拠を置く世界大手の家電メーカーであるPhilipsより2016年に分社化され設立された照明会社です。家庭用照明・ランプの分野では世界最大手です。フィリップは、医療機器の分野、特に画像診断領域などのヘルスケアに集中する戦略をとっています。フィリップスは、2015年にLEDチップ事業のLumileds(ルミレッズ)を中国の投資ファンドに売却を企図しましたが、失敗し、その後照明・ランプ事業をフィリップスライティング(現シグニファイ)として分社化しております。分社化後、ルミレッズを投資ファンドのアポロマネジメントへ売却しております。さらに詳しく
Lumileds(ルミレッズ)
オランダのフィリップスとアジレント・テクノロジーの合弁会社として誕生しました。黄色、オレンジ、赤色のLED素子に強みを持ちます。2015年にフィリップスが中国の投資ファンドに売却を試みるも規制当局の承認を得られず、2016年にフィリップスはルミレッズを含む照明事業をフィリップスライティングとして分社化しました。その後2017年に投資ファンドであるアポログローバルマネジメントへ売却しております。さらに詳しく
ams-Osram(amsオスラム)
オスラムは、ドイツに本拠を置く照明・ランプ・LED素子の大手メーカーです。ドイツ大手電機メーカーのシーメンス傘下から分社化して独立しました。一般照明や産業用・自動車用LEDを展開しています。LEDについては特にLED素子に強く、他にパッケージ、照明器具の販売とLEDの全領域をカバーしています。自動車用照明(インテリジェンスライト)ではドイツのコンチネンタルと2018年に合弁会社を設立しましたが、2020年に解消しています。日本では三菱電機と提携しています。カーライル、ベインキャピタル、アドベント等を巻き込んだ2019年以降のオスラムに対する公開買付合戦の末に、現在はオーストリアに本拠を置きアナログ集積回路を手がけるamsが筆頭株主となっています。さらに詳しく
Seoul Semiconductor Co Ltd(ソウルセミコンダクター)
ソウルセミコンダクター(Seoul Semiconductor)は、1992年に設立された韓国のLED専門企業です。照明やディスプレイ、自動車分野などに向けたLED部品やモジュールを製造・供給しており、WICOPやSunLike、Acrichなどの独自技術で知られています。世界70か国に30以上の拠点を展開し、18,000件を超える特許を保有しています。さらに詳しく
Penguin Solutions(ペンギンソリューションズ)
米国に本拠を置く人工知能や機械学習向けのコンピューターやモバイル型のメモリの開発会社です。2024年、社名をSmart Global Holdings(スマートグローバルホールディングス)からPenguin Solutionsに変更しました。2021年にCree LEDを買収しました。さらに詳しく
ACUITY BRANDS, INC(アキュイティー・ブランズ)
アメリカを拠点とする産業技術企業であり、テクノロジーを使用して空間と光のサービスを提供している会社です。さらに詳しく
Wipro Enterprises (P) Limited(ウィプロ・エンタープライズ)
インドに本拠を置く日用品や照明器具を製造販売している会社です。さらに詳しく
Dialight PLC(ダイアライト)
産業用アプリケーション向けのLED照明ソリューションを提供する英国会社です。さらに詳しく
LSI Industries Inc(LSIインダストリーズ)
アメリカに本拠を置く小売店や駐車場など企業向けにサービスを提供する会社です。
照明器具やサイネージ等を取り扱っています。さらに詳しく
参照したデータの詳細情報について
参照したデータは以下の通りです。リンク切れなどありましたら、お問い合わせのページからご連絡頂けますと大変有難く存じます。
LEDメーカーの売上高ランキング
参照した市場規模の情報
参照した市場規模の情報 ※以下のsourceは御覧いただきますタイミングにより上記市場規模と数値が異なる場合がございます。