製造受託セクターで再編対象となる可能性のある会社の分析

製造受託セクターで、今後の再編の要となる投資ファンドが保有している会社についてロングリストを作成しています。投資ファンドが保有する化粧品、医薬品、電子部品、日用品といった製造受託会社は、今後エグジットの動きが予想されます。なお、本記事の作成日以降にM&Aによって下記会社が買収されている可能性もありますことを予めご了承下さい。

製造受託分野で今後エグジットが予想される会社

化粧品製造受託

Farmaceutici Procemsaは、1939年に創業したイタリアに本拠を置く製造受託会社です。Investindustrial(インベストインダストリアル)が2019年7月に買収をしました。ビタミン、サプリメント、化粧品等の製造受託に強みを持ちます。製品は世界50か国弱で販売され、売上の約7割はイタリア外となっています。

医薬品製造受託

業界構造

医薬品製造の受託をする大手には、米国のキャタレント(Catalent)、カナダのパセオン(Patheon)、ギリシャのFamar(ファーマー)、フランスのFareva(ファレバ)、日本ではニプロ、シミックHD等があげられます。

Synerlab(シナーラボ)は、2001年にフランスで設立された医薬品の製造受託会社(CDMO)です。21 Invest(21インベスト)が2013年に投資を行っています。2016年の売上高は130.7百万ユーロで、従業員数は995名となります。

AENOVAは、ドイツに本拠を置く欧州最大手級の医薬品製造の受託会社です。2012年に同業のハウプトファーマを買収しました。医薬業界の動向として、医薬品メーカーは研究開発への投資に注力をし、製造部門についてはAENOVA等の受託会社へアウトソーシングする傾向にあります。BCパートナーズは2012年にAENOVAを投資ファンドのBridgepoint(ブリッジポイント)から約480百万ユーロで買収しています。買収時点の同社の売上高は約250百万ユーロです。

BioVectra(バイオベクトラ)は、カナダに本拠をおくAPI医薬品開発と生物製剤を専門とする医薬品製造受託メーカー(CDMO)です。同分野において45年以上の業歴があります。HIGキャピタルが2019年9月 にMallinckrodtから135億ドルで買収をしました。

Unither Pharmaceuticals(ユニターファーマシューティカルズ)は、医薬品のカプセルなどの受託開発製造会社(CDMO)です。1,200人を超える専門家を擁し、フランス、アメリカ、ブラジルに6か所の製造拠点と1か所のR&Dセンターを運営しています。アーディアンが1993年にサノフィ施設を買収し設立されました。

武州製薬は、日本の医薬品の受託製造専門会社大手です。2010年に東京海上キャピタルが経営権を取得し、その後2014年にベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが買収しました。日本では、ニプロに次ぐ大手受託製造会社です。

BioDuro(バイオデューロ)は、2005年に設立され、米国サンディエゴに本社を置く、研究、開発、製造受託大手です。創薬支援サービス、またフェーズⅢまでの医薬品製造サービスも提供します。アドベントインターナショナルが2019 年に買収しました。

電子部品製造受託

PCI Private(PCIプライベート)は、シンガポールに本拠をおく電子機器製造受託(EMS)会社です。プラチナムエクイティが2019年にChuan Hup Holdings社等から買収しました。

日用品製造受託

Royal Sanders(ロイヤルサンダース)は、パーソナルケア製品の受託製造会社です。事業は主にベネルクス、ドイツ、フランス、イギリスで、オランダで展開しており、イギリスとベルギーに工場を所有しています。主な製品は、シャンプー、バスジェル、シャワージェル、ボディローション、ハンドソープなどです。これらの製品はプライベートブランドを通じて販売されるもの、あるいはヴァンギルス、サニクール、オドレックスなどの自社ブランドを通じて販売されるものがあります。3iが買収をしました。

医療機器受託製造

Cirtec Medical (サーテックメディカル)は、米国ミネソタ州に本社を置く、医療機器・構成部品の設計、エンジニアリング、製造の受託を行う企業です。顧客に対し、医療機器に関する専門知識を持つエンジニアや製造のエキスパートを活用して、設計、開発、製造、組み立てなど、医療機器の製品開発サイクル全体でのサポートを提供しています。3iが買収しました。