アッサアブロイの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Assa Abloy(アッサ・アブロイ)は、スウェーデンに本拠を置く世界最大級の錠前・ドアメーカーです。スウェーデンのセキュリティ大手企業のSecuritas ABからAssa(アッサ)社が独立し、その後フィンランドのAbloy(アブロイ)社と1994年に経営統合をして誕生しました。アブロイの創設者はディスクタンブラー錠を発明したことでも有名です。

年次業績推移

2018年度
売上高は840.4億スウェーデンクローナで、前年度比10%増となりました。この売上増の要因は、電気メカ製品の需要が拡大した為です。営業利益は60.9億スウェーデンクローナになりました。営業利益率は7%で、前年度の16%を大きく下回りました。これは中国事業でののれんや無形資産の減損が原因です。

2019年度
売上高は940億スウェーデンクローナで、前年度比11.8%増となりました。この売上増の要因は、電気メカ製品の需要が拡大した為です。営業利益は146億スウェーデンクローナになりました。営業利益率は16%で、前年度の7%を大きく上回りました。

2020年度
売上高は876.4億スウェーデンクローナで、前年度比6.7%減となりました。これはCovid-19がカスタマーの日常生活に影響を与えた為です。営業利益は124.5億スウェーデンクローナになりました。営業利益率は14%で、前年度の16%より減少しました。

2021年度
売上高は950億スウェーデンクローナで、前年度比8.3%増となりました。パンデミック後の回復需要がこの売上増の要因です。営業利益は141.8億スウェーデンクローナになりました。営業利益率は15%で、前年度とほぼ同じ値になりました。
 
2022年度
売上高は1207.9億スウェーデンクローナで、前年度比27.1%増となりました。これはプレパンデミックからの回復による市場の需要が拡大した影響です。営業利益は185.3億スウェーデンクローナになりました。営業利益率は15%で、前年度と同じ値になりました。

アッサアブロイの業績推移

アッサアブロイの業績推移

四半期業績推移

2022年第2四半期(4ー6月)
売上高は294.6億スウェーデンクローナになりました。営業利益は44億スウェーデンクローナ、営業利益率は15%になりました。

2022年第3四半期(7ー9月)
売上高は318.2億スウェーデンクローナになりました。営業利益は49.7億スウェーデンクローナ、営業利益率は16%になりました。

2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は329.1億スウェーデンクローナになりました。営業利益は51.5億スウェーデンクローナ、営業利益率は16%になりました。

2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は323.9億スウェーデンクローナになりました。営業利益は51.8億スウェーデンクローナ、営業利益率は16%になりました。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は344.7億スウェーデンクローナになりました。営業利益は55億スウェーデンクローナ、営業利益率は16%になりました。

アッサアブロイの四半期業績推移

アッサアブロイの四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性の推移

希薄化後EPSは前年度比22%増の11.97スイスクローナになりました。1株当たりの配当は前年度比14%増の4.80スイスクローナになりました。配当性向は40%になりました。

アッサアブロイのEPS・1株配当・配当性向の推移

アッサアブロイのEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2023年07月
第二四半期の報告書にて、2023年度の業績予想はしていません。

売上構成

セグメントは、メカ式ドアロック、電子式ドアロック、防犯ドア、自動ドアに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

アッサアブロイの2021年度売上構成

アッサアブロイの2022年度売上構成

メカ式ドアロック
キーを使い開閉するタイプの鍵の製造と販売を行っています。これらの鍵は、住宅、オフィスビル、商業施設、ホテル、学校、公共施設などの様々な場所で使用されています。

電子式ドアロック
指紋認証、顔認証、タッチパネル、リモコンなどの電子的な手段でドアや窓をロック・解錠するシステムの製造と販売を行っています。これらのシステムは、住宅、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院、学校、公共施設などの様々な場所で使用されています。

防犯ドア
防犯ドア、防火ドア、防音ドア、防爆ドア、防弾ドアなどの製造および販売を行っています。これらの製品は、住宅、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院、学校、公共施設などの様々な場所で使用されています。

自動ドア
自動ドア、自動扉、自動ゲート、自動扉ロック、自動扉制御システムなどを製造および販売しています。これらの製品は、オフィスビル、商業施設、ホテル、病院、学校、公共施設などの様々な場所で使用されています。

M&A情報

1994年 セキュリタス(Securitas AB)が分社化
2000年 セキュリティ大手の北米HID Globalを買収
2000年 鍵大手のYale locksを買収
2001年 豪鍵大手のLockwoodを買収
2002年 自動ドア大手のBesam ABを買収
2006年 北米のセキュリティ関連会社のFargo Electronicsを買収
2010年 産業用ドア大手のCardo ABを買収
2011年 産業用ドア大手のAlbany Doors Systemを買収
2013年 中国のドア・サッシ大手のPan Pan Doorを買収
2019年 自動ドア大手のスイスagta recordを買収
2021年 スペクトラムブランズからHardware & Home Improvement事業を43億ドルで買収
2022年:トルコの窓及びドアメーカーVHSを買収
2022年:ブラジルのアクセスシステムメーカーControl iDを買収
2022年:オーストラリアの高級門メーカーD&D Technologiesを買収
2022年:アメリカのハンディータイプコンピューターメーカーJanam Technologiesを買収
2023年:イタリアの錠前メーカーMotturaを買収

株主構成

同社はストックホルム証券取引所に上場していますが、Investment AB Latour(インベストメントABラトゥール)とMelker Schörling AB(メルカー・ショーリング)が議決権ベースで大株主として存在します。Investment AB Latour(インベストメントABラトゥール)はGustaf Douglas氏によって運用されている投資会社です。Melker Schörling AB(メルカー・ショーリング)はMelker Schörling氏によって運用されている投資会社です。

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