鉄鉱石の開発・生産会社の世界市場シェアの分析
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鉄鉱石の開発・生産会社の世界市場シェアの分析

鉄鉱石業界の世界シェア、市場規模や鉄鉱石価格の推移ついて分析をしています。ヴァーレ、リオティント、BHPビリトン、FMGといったの鉄鉱石大手生産会社の概要や動向も掲載しています。

【市場シェア】

鉄鉱石開発会社各社の2021年度の生産量(⇒参照したデータの詳細情報)を分子に、また後述する業界の市場規模を分母にして、2021年の鉄鉱石開発・生産会社の世界市場シェアを簡易に試算しますと、1位はリオティント、2位はヴァーレ、3位はBHPグループとなります。

鉄鉱石業界の世界シェアとランキング(2021年)

順位会社名市場シェア
1位リオティント20.0%
2位ヴァーレ19.7%
3位BHPグループ15.8%
4位フォーテスキューメタルズグループ14.2%
5位アングロ・アメリカン4.0%
鉄鉱石業界の世界シェアとランキング(2021年)©ディールラボ
鉄鉱石業界のマーケットシェア(生産量、2021年)
鉄鉱石業界のマーケットシェア(生産量、2021年)

ランキングは2020年と変わらず、大手4社で生産量の約7割超を寡占する業界となっています。

【市場規模】

当サイトでは、公表データを参考にし、鉄鉱石生産会社業界の2019年の生産量ベースの世界市場規模を16億トンとして市場シェアを計算しております。参照にしたデータは以下の通りです。

アメリカ地質調査所によると、2021年と2020年の同鉱物の生産量は、それぞれ16億トンと15.2億トンです。⇒参照したデータの詳細情報

2021年後半からは、中国の鉄鋼減産を受けて、鉄鉱石価格は軟調気味に推移しています。
2021年前半の鉄鉱石価格は2011年以降で最も高い水準で推移しています。新型コロナからの回復による鋼材への需要増を見込んだ価格となっています。

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TradingView


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【会社の概要】

Rio Tinto(リオティント)

Rio Tinto(リオティント)は、世界最大級の鉱業会社です。1995年に英国RTZ と豪CRA が統合して誕生しました。経営統合の経緯から、現在でもロンドンとシドニーの両証券取引所に上場をしています。鉄鉱石やアルミに強みを持ちます。アルミニウムは2007年に買収したリオ・ティント・アルキャンを通じて展開しています。石炭は豪州を中心に注力していましたが、2017年にCoal Allied Industrialをヤンコールへ、2018年にHail Creek炭田をグレンコア、Kestrel炭田をAdaroエナジーなどへ売却して撤退しました。ダイヤモンドにも強みを持ちます。ジンバブエのムロワダイヤモンド鉱山やカナダの鉱山での生産を行っています。

Vale(ヴァーレ)

Vale(ヴァーレ)は、世界最大手のブラジル資源大手です。資源メジャーの1角です。主力商品は鉄鉱石ですが、ニッケルも大手の一角です。カナダのインコ(Inco)社から2006年に180億ドルで買収をしたオンタリオ州のSudbury(サドバリー) Mine、Voisey’s Bay(ボイジーズ・ベイ)をはじめとして、住友金属鉱山も参画しているインドネシアのSorowako(ソロワコ)、ニューカレドニアのVNC-Goro、ブラジルのOnca Puma(オンサ・プーマ)、カナダのThompson(トンプソン)が主要ニッケル鉱山となっています。マンガン、ボーキサイト、アルミニウム、銅、石炭、コバルト、貴金属の鉱山も手掛けています。コバルトは、カナダのSudbury、Voisey‘s Bay、ニューカレドニアで採掘をしています。三井物産との関係が深いことでも有名です。

BHPグループ

BHP(ビーエイチピー、BHP)は、世界最大の鉱業会社です。2001年に豪ブロークンヒル・プロプライエタリー・カンパニー(Broken Hill Proprietary Company Limited、BHP) と英ビリトン(Billiton plc) の統合により誕生しました。2018年にBHPビリトン(BHP Billiton)からBHPグループへと改称しています。合併後もロンドンとオーストラリアの2つの株式市場に上場するdual-listed companyとして存在しています。
銅、鉄、石炭、石油、ニッケル、ボーキサイト等の鉱石の生産に携わっています。豪州のOlympic Dam鉱山でウランの生産・開発を行っています。ダイヤモンドも手掛けていましたが、2012年にドミニオンダイヤモンドに事業を売却しました。銅鉱山では世界最大規模の生産量を誇るチリのEscondida(エスコンディーダ)を保有しています。ニッケルは、ウェスト・オーストラリア鉱床が、世界最大級の良質なニッケルブリケットやパウダーを生産しています。ウェスト・オーストラリア鉱床においては、Mount Keith(キース山)が、良質なニッケル鉱山です。

BHPビリトン キース山

BHPビリトン キース山
出所:同社

FMG(フォーテスキュー・メタルズ・グループ)

豪州に本拠を置く鉄鉱石生産会社です。西オーストラリア州での生産に強みを持ちます。

Anglo American (アングロアメリカン)

アングロ・アメリカン(Anglo American)は英大手資源会社です。ロンドン証券取引所に上場しています。銅鉱山ではLos Bronce(ロスブロンセ)鉱山等を運営しています。ニッケルは、ブラジルのBarro Alto(バーホ・アウト)が主要鉱山です。ダイヤモンドのデビアスを傘下に保有しています。金、プラチナにも強みを持ちます。石炭でも原料炭を中心に優良アセットを保有しております。

National Mineral Development Corporation(ナショナル・ミネラル・ディベロップメント・コーポレーション)

インドの国営鉄鉱石生産会社です。インドは鉄鉱石の生産量で、豪州、ブラジル、中国に次ぐ上位に位置しています。

参照したデータの詳細情報について


参照したデータは以下の通りです。リンク切れなどありましたら、お問い合わせのページからご連絡頂けますと大変有難く存じます。

鉄鉱石の生産量ランキング

参照した市場規模の情報

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