ウェストロックの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Westrock(ウェストロック)は、2015年にパルプ製紙大手のRock-Tenn(ロックテン)と包装材大手のMeadWestvaco(メッドウエストヴェイコ)が経営統合をして誕生しました。主力事業は、段ボール紙と商品用包装用紙の製造・加工です。飲料・食品・日用品パッケージなど消費財向け梱包材を得意とします。
なおロックテンは、2011年に段ボール大手のSmurfit-Stone Container(スマーフィット・ストーン・コンテナー)社を買収しました。直近では、SP Fiber、Cenveo Packaging、Star Pizza、MPS、U.S. Corrugated、Island Container、Hannapak、Plymouth Packaging、Schlüter Print Pharma、KapStone、Linkx、UBSを買収し、M&Aによる成長戦略を強化しています。

業績推移(年次)

2021年度は前年度比増収増益となりました。売上高は、主に販売価格/ミックスの上昇と数量の増加により、2020年度に比べ11 億6730万ドル(6.6%)増加し、187億4610万ドルでした。

ウェストロックの業績推移
ウェストロックの業績推移

業績推移(四半期)

2022年4ー6月
売上高は前年同期比14.60%増の5,520百万ドルになりました。営業利益は前年同期比41.56%増の541百万ドルになりました。営業利益率は9.8%になりました。

2022年1ー3月
売上高は前年同期比21.28%増の5,382百万ドルになりました。営業利益は前年同期比-75.44%の48百万ドルになりました。営業利益率は0.9%になりました。

2021年4四半期(7ー9月)
前年同期比増収増益となりました。売上高は、前年同期に比べ619百万米ドル増加しました。段ボール事業の売上高は5億ドル、包装材部門の売上高は1億5,600万ドルの増収となりました。

ウェストロックの四半期業績推移

ウェストロックの四半期業績推移

EPS成長率

2021年度の希薄化後EPSはプラスに戻りました。

希薄化後EPSの推移
希薄化後EPSの推移

売上構成

段ボール事業と包装材事業が主軸です。

ウェストロックの売上構成(2021年度)
ウェストロックの売上構成(2021年度)

段ボール事業
消費財メーカーや工業製品メーカー、段ボール箱メーカーに販売する段ボール原紙、段ボールシート、段ボールケース、印刷済みライナーボードを製造する一貫した段ボール製造システムを運営しています。段ボールシートを、1色刷りの保護用カートンから、グラフィカルで鮮やかな店頭用パッケージまで、さまざまな段ボール製品に加工できる点も強みです。

包装材事業
繊維(再生繊維も含む)を原料とする板紙工場と、紙器、内装仕切り、挿入物、ラベルなどを加工する消費者包装用コンバーティング事業を運営しています。食品、紙、飲料、乳製品、たばこ、菓子、健康・美容用品などの包装に使用されています。
夜間宅配便業界向けの速達郵便用パッケージの製造、折り込みチラシやラベルの提供、硬質包装やその他の印刷物の製造も行っています。
園芸市場向けには、取引カード(クレジット、デビットなど)、パンフレット、製品資料、マーケティング資料(冊子、フォルダー、折り込み、カバーシート、スリップケースなど)、栽培用タグ、植物用支柱などのパッケージング製品を提供しています。

直近のM&A(合併買収)

2017年以降パッケージング周辺の事業を中心に積極的にM&Aを行っています。

2011年 スマーフィット・ストーン・コンテナーを買収
2015年 パルプ製紙大手のロックテンと包装材大手のメッドウエストヴェイコが経営統合
2015年 SP Fiberを買収
2016年 Cenveo Packagingを買収
2017年 Star Pizzaを買収
2017年 Multi Packaging Solutions(MPS)を買収
2017年 U.S. Corrugatedから段ボール工場を買収
2017年 Island Containerを買収
2017年 Hannapakを買収
2017年 Plymouth Packagingを買収
2017年 分注装置事業をSilgan Holdingsへ売却
2018年 KapStoneペーパー&パッケージングを買収
2018年 Schlüter Print Pharmaを買収
2019年 UBS Printing Groupを買収
2019年 Linkxシステムズを買収

市場シェア

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