TOYODA GOSEI CO., LTD.(豊田合成株式会社)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

日本の自動車部品メーカーであり、豊田グループに属する企業の一つです。特にゴムやプラスチックを用いた製品で知られています。豊田自動織機のゴム部門を母体に1949年「名古屋ゴム株式会社」を設立。社名を「豊田合成株式会社」と改称したのは1973年です。2010年代になると、高分子技術を活用した燃料電池自動車用の高圧水素タンクを開発。高分子材料の知見を活かして高機能材料の開発やリサイクルを推進し、自社内だけでなく、開発した材料・技術の社外販売など事業化を通じて、脱炭素・循環型社会実現への貢献を目指しています。

業績推移(年次)


2019年度
売上高は前年度比3%減の812,937百万円になりました。営業利益は前年度比51%減の17,888百万円になりました。営業利益率は2%となりました。売上の減少は、ドル安や元安による為替影響や年明け以降の新型コロナウイルス感染拡大に よる自動車生産台数の減少によるものです。 利益についても、新型コロナウイルスによる減販影響に加え、ドイツの生産子会社TGMの事業整理損失等の影響により、営業利益は減益となりました。

2020年度
売上高は前年度比11%減の721,498百万円になりました。営業利益は前年度比104%増の36,479百万円になりました。営業利益率は5%となりました。中国における主要顧客の自動車生産台数の増加による増販はあったものの、その他の地域全般における年度前半でのコロナによる減販、前期にドイツの生産子会社である豊田合成メテオール有限会社を連結範囲から除外したことや円高による為替の影響等により、減収となりました。 営業利益の増加は、コロナによる減販影響や英国子会社のリストラクチャリング引当金の計上はあったものの、 政府補助金の活用を含む合理化努力や労務費・経費の抑制、前期に豊田合成メテオールの全株式を外部に譲渡し事業整理損失を計上したことの反動によるものです。

2021年度
売上高は前年度比15%増の830,243百万円になりました。営業利益は前年度比6%減の34,172百万円になりました。営業利益率は4%となりました。売上の増加は、半導体不足等による顧客の対計画での減産はあったものの、前期のコロナによる減産からの回復やLED関連ビジネスの拡販等によるものです。 増販効果はあったものの、原材料価格の高騰や自動車の生産量変動に柔軟に対応できなかったことによるコスト負担等により、営業利益は減少しました。

2022年度
売上高は前年度比15%増の951,877百万円になりました。営業利益は前年度比3%増の35,069百万円になりました。営業利益率は4%となりました。売上の増加は、米州・アジア等の主要顧客の生産回復や円安による為替影響等によるものです。 営業利益の増加は、合理化努力や増販効果、原材料価格高騰分の売価反映等によるものです。

2023年度
売上高は前年度比13%増の1,071,107百万円になりました。営業利益は前年度比93%増の67,703百万円になりました。営業利益率は6%となりました。売上増加の要因は、日本、米州を中心とした顧客の生産台数増加等によるものです。 営業利益の増加は、増販効果や合理化努力等によるものです。

豊田合成株式会社の業績推移

豊田合成株式会社の業績推移

業績推移(四半期)

2023年第1四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比24%増の259,326百万円になりました。営業利益は16,386百万円、営業利益率は6%となりました。売上の増加は、グローバルで顧客の生産台数増加等によるものです。 営業利益については、増販効果や合理化努力等により増益となりました。

2023年第2四半期(7ー9月)
売上高は前年同期比8%増の263,523百万円になりました。営業利益は17,305百万円、営業利益率は7%となりました。当第2四半期連結累計期間の売上収益は、日本、米州を中心とした顧客の生産台数増加等により、増収となりました。 営業利益については、増販効果や合理化努力等により増益となりました。

2023年第3四半期(10ー12月)
売上高は前年同期比14%増の281,373百万円になりました。営業利益は22,209百万円、営業利益率は8%となりました。当第3四半期連結累計期間の売上収益は、日本、米州を中心とした顧客の生産台数増加等により、増収となりました。 営業利益については、増販効果に加えて、米州拠点の収益改善が進展したことや前期までの生産変動に伴うロスの解消、例年以上の原価改善に取り組んだことで増益となりました。

2023年第4四半期(1ー3月)
売上高は前年同期比7%増の266,885百万円になりました。営業利益は11,803百万円、営業利益率は4%となりました。

2024年第1四半期(4ー6月)
売上高は前年同期比2%増の264,335百万円になりました。営業利益は17,222百万円、営業利益率は7%となりました。売上の増加は、顧客の生産台数減少はあるものの円安による為替影響等によるものです。 営業利益については、合理化努力や為替影響等により増加となりました。

豊田合成株式会社の四半期業績推移

豊田合成株式会社の四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移


希薄化後EPSは前年度比224%増の400.2円になりました。1株当たりの配当は前年度比58%増の95円になりました。配当性向は24%になりました。

豊田合成株式会社のEPS・1株配当・配当性向の推移

豊田合成株式会社のEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想


2024年7月
2024年度第一四半期の決算短信にて、2024年度通期の売上は1,050,000百万円、営業利益は53,000百万円を予定していると掲載されています。

売上構成


セグメントは、日本、米州、アジア、欧州・アフリカに分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

豊田合成株式会社の売上構成(2023年度)

豊田合成株式会社の売上構成(2023年度)

日本
2023年度の売上は、顧客の生産台数増加等により12.5%増となりました。営業利益については、増販効果や合理化努力等により151.4%増となりました。

米州
2023年度の売上は、顧客の生産台数増加等により20.6%増となりました。営業利益については、増販効果や合理化努力等により、64.3%増となりました。

アジア
2023年度の売上は、中国の顧客の生産台数減少はあるものの、インドの生産台数増加等により、3.1%増となりました。営業利益については、インドの増販効果等により36.3%増となりました。

欧州・アフリカ
2023年度の売上は、顧客の生産台数増加等により20.9%増となりました。営業利益については、増販効果や一過性要因等により、前年度の3,700百万円の赤字から2,700百万円の黒字となりました。

M&A情報


2014年
自動車用ゴム部品を手がけるドイツ・メテオールを買収

2017年
成長が期待されるブラジルにおける事業基盤を強化するため、同国で自動車の内外装部品を生産するペクバルインダストリアを子会社すると発表

2018年
中国の自動車部品会社、湖北Rock社の買収を発表

2019年
ウェザストリップを生産する豊田合成メテオールとその子会社である米国のメテオールシーリングシステムの株式を、事業ファンドの傘下企業であるSCUR-Alpha 1123社 (AEQPH社に社名変更予定)に全株譲渡すると発表

2023年
自動車用プラスチック製品の製造販売を行っている子会社である豊田合成インテリア・マニュファクチュアリングの全株式を、株式会社エッチ・ピー・エスに譲渡

EN