日通の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

日通の通称で親しまれる旧日本通運を母体とする会社です。2022年にホールディングス化しました。陸・海・空をつなぐ国際複合輸送に強みを持つ総合物流会社です。国際航空貨物輸送では国内最大手です。2018年にアパレル物流に強いイタリアのEverforth社を買収しました。

業績推移(年次)

2018年度
売上高は2138501百万円で、前年度比7%増となりました。営業利益は79598百万円になりました。営業利益率は4%になりました。

2019年度
売上高は2080352百万円で、前年度比3%減となりました。営業利益は59224百万円になりました。営業利益率は3%になりました。

2020年度
売上高は2079195百万円で、前年度とほぼ同額となりました。営業利益は78100百万円になりました。営業利益率は4%になりました。

2021年度
売上高は1756633百万円で、前年度比16%減となりました。これは、2021年度の決算期を変更したためです。2021年度より決算期を3月31日から12月31日に変更しています。従いまして、経過期間となる2021年12月期の連結業績は、2021年4月1日から2021年12月31日の9か月間の数値を記載しています。営業利益は85497百万円になりました。営業利益率は5%になりました。

2022年度
売上高は2618659百万円で、前年度比49%増となりました。売上高が増加した理由は、2021年度の決算期を変更したためです。営業利益は155510百万円になりました。営業利益率は6%になりました。物流業界においては全体として緩やかな景気回復による荷動きの回復が見られた前年の状況から徐々に変化が現れ、企業の設備投資に伴う生産用機械、ロックダウンに伴う反動増などの影響があった電気・情報通信機器などの一部を除き、力強さに欠ける状況で推移しました。

NIPPON EXPRESSの業績推移

NIPPON EXPRESSの業績推移

業績推移(四半期)

2022年第2四半期(04ー06月)
売上高は655796百万円になりました。営業利益は31912百万円、営業利益率は5%になりました。

2022年第3四半期(07ー09月)
売上高は664665百万円になりました。営業利益は32934百万円、営業利益率は5%になりました。

2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は655062百万円になりました。営業利益は54841百万円、営業利益率は8%になりました。

2023年第1四半期(01ー03月)
売上高は578016百万円になりました。営業利益は24322百万円、営業利益率は4%になりました。

2023年第2四半期(04ー06月)
売上高は553850百万円になりました。営業利益は16060百万円、営業利益率は3%になりました。

NIPPON EXPRESSの四半期業績推移

NIPPON EXPRESSの四半期業績推移

EPS・1株配当・配当性向の推移(年次)

希薄化後EPSは前年度比84%増の1202.34円になりました。1株当たりの配当は前年度比6%減の400円になりました。配当性向は33%になりました。

NIPPON EXPRESSのEPS・1株配当・配当性向の推移

NIPPON EXPRESSのEPS・1株配当・配当性向の推移

売上構成

セグメントは、日本、米州、欧州、東アジア、南アジア・オセアニア、警備輸送事業、重量品建設事業、物流サポート事業に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

NIPPON EXPRESSの売上構成(2022度)

NIPPON EXPRESSの売上構成(2022度)

日本
日本各地で、日本通運(株)、子会社並びに関連会社が、鉄道利用運送事業、貨物自動車運送事業、倉庫業、利用航空運送事業、海上運送業、港湾運送事業及び付随する事業を行っております。また、(株)NXワンビシアーカイブズ並びにその子会社が、情報資産管理業を行っております。

米州
米州の各都市で、NXアメリカ(株)等の子会社並びに関連会社が、航空運送事業、海運業、倉庫業等を行っております。

欧州
欧州の各都市で、NX UK(株)、NXオランダ(株)、NXドイツ(有)、NXフランス(株)、NXイタリア(株)等の子会社並びに関連会社が、利用航空運送事業、海運業、倉庫業等を行っております。

東アジア
東アジアの各都市で、NX香港(株)、NX国際物流(中国)有限公司、NX台湾国際物流(株)及びAPCアジア・パシフィック・カーゴ(株)等の子会社並びに関連会社が、利用航空運送事業、海運業、倉庫業等を行っております。

南アジア・オセアニア
南アジア・オセアニアの各都市で、NXシンガポール(株)、NXタイ ロジスティクス(株)及びNXオーストラリア(株)等の子会社並びに関連会社が、利用航空運送事業、海運業、倉庫業、重機建設業等を行っております。

警備輸送事業
日本通運(株)が警備業及び付随する事業を行っております。

重量品建設事業
日本通運(株)並びに関連会社が重量物の運搬、架設、設置及び付随する事業を行っております。

物流サポート事業
NX商事(株)等の国内外の子会社並びに関連会社が物流機器・包装資材・梱包資材・車両・石油・LPガスをはじめとする各種商品の販売、車両の整備、保険代理店業務等を行っております。また、NX不動産(株)等の子会社が不動産業を、(株)NX総合研究所が調査・研究業等を、NXキャピタル(株)がロジスティクスファイナンス事業等を、NXキャリアロード(株)が労働者派遣業を行っております。

M&A情報

2009年 ペリカン便を日本郵政のゆうパックと統合
2012年 米国に本拠を置く中堅物流会社であるAssociated Global Systemsを買収
2012年 香港に本拠を置く物流会社であるAPC Asia Pacific Cargoを買収
2013年 衣料関係のフォワーディングに強いイタリアのFranco Vagoを買収
2015年 名鉄運輸と資本提携
2015年 ワンビシアーカイブズを買収
2018年 イタリアのEverforth社を買収
2020年 医薬品産業向け物流に強い米国のMD Logisticsを買収
2022年 持株会社設立
2023年 オーストリアの物流会社カーゴ・パートナーを買収する方針を固めた

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