LENNOX(レノックス)の市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

Lennoxは、1895年に設立された米国に本拠を置く冷暖房空調機メーカーです。
1952年に国際部門を設立し、1973年に業界初の高効率ガス炉を開発するなど、事業拡大への基盤を築き、1999年に株式公開に至りました。現在の主な事業分野は、暖房、換気、空調(HVAC)および冷蔵市場向けの気候制御製品の製造・開発です。

業績推移(年次)

2019年度
売上高は3,807百万ドルで、前年度比2%減となりました。営業利益は657百万ドルになりました。営業利益率は17%になりました。マーシャルタウン施設での竜巻の影響にもかかわらず、家庭用セグメントは好調で増収増益、売上は3%増となりました。業務用セグメントも好調で増収増益、売上は5%増となりました。これは、販売量の増加、販売価格の上昇、製品ミックス調整の影響によるものです。

2020年度
売上高は3,634百万ドルで、前年度比5%減となりました。営業利益は479百万ドルになりました。営業利益率は13%になりました。COVID-19パンデミックによる景気低迷の悪影響を受けました。家庭用セグメントの売上は3%増加しましたが、業務用セグメントでは販売量の減少により売上は15%減少しました。

2021年度
売上高は4,194百万ドルで、前年度比15%増となりました。営業利益は590百万ドルになりました。営業利益率は14%になりました。家庭用セグメントは、販売量の上昇により増収増益となりました。業務用セグメントは、売上は増加したものの、価格設定や製品ミックス、及び製造コストの増加により減益となりました。

2022年度
売上高は4,718百万ドルで、前年度比13%増となりました。営業利益は656百万ドルになりました。営業利益率は14%になりました。家庭用空調セグメントは、販売価格の上昇と販売量の増加により、売上高は15%増加しました。業務量セグメントは、売上は4%増加したものの製品コストの増加により減益となりました。

2023年度
売上高は4,982百万ドルで、前年度比6%増となりました。営業利益は790百万ドルになりました。営業利益率は16%になりました。家庭用空調セグメントは、販売価格の上昇と製品ミックスを調整したことにより、販売量自体は減少したものの売上は1%増加しました。業務用セグメントは、販売価格の上昇と製品ミックスを調整したことにより、売上は18%増加しました。

レノックスの業績推移

レノックスの業績推移

業績推移(四半期)


2023年第1四半期(1ー3月)
売上高は1,049百万ドルになりました。営業利益は140百万ドル、営業利益率は13%になりました。主要部門の売上は対前年度比で3%の増加となりました。これは販売価格の上昇と製品ミックスの調整によるもので、販売量自体は減少しました。

2023年第2四半期(4ー6月)
売上高は1,411百万ドルになりました。営業利益は279百万ドル、営業利益率は20%になりました。主要部門の売上は対前年度比で3%の増加となりました。これは販売価格の上昇と製品ミックスの調整によるもので、販売量自体は減少しました。

2023年第3四半期(7ー9月)
売上高は1,366百万ドルになりました。営業利益は187百万ドル、営業利益率は14%になりました。家庭用空調セグメントの売上は7%増加し、利益は18%の増加となりました(前年同期比)。利益の増加は、販売価格と製品ミックスを調整したことによるもので、販売量自体は減少しました。業務用空調セグメントの売上は15%増加し、利益は86%の増加となりました(前年同期比)。利益の増加は、販売価格の上昇、製品ミックス調整、販売量の増加によるものです。

2023年第4四半期(10ー12月)
売上高は1,155百万ドルになりました。営業利益は185百万ドル、営業利益率は16%になりました。家庭用空調セグメントの売上は1%増加し、利益は4%の減少となりました(前年同期比)。利益の減少は、販売量の減少とインフレによる費用の増加によるものです。業務用空調セグメントの売上は19%増加し、利益は98%の増加となりました(前年同期比)。利益の増加は、販売価格の上昇、製品ミックス調整、販売量の増加によるものです。

2024年第1四半期(1ー3月)
売上高は1,047百万ドルになりました。営業利益は167百万ドル、営業利益率は16%になりました。家庭用空調セグメントの売上は1%減少し、利益は1%の増加となりました(前年同期比)。利益の増加は、販売価格と製品ミックスを調整したことによるもので、販売量自体は減少しました。業務用空調セグメントの売上は21%増加(内自律成長率は15%)し、利益は56%の増加となりました(前年同期比)。利益の増加は、販売価格の上昇、製品ミックス調整、販売量の増加によるものです。

レノックスの四半期業績推移

レノックスの四半期業績推移

EPS・配当額・配当性向の推移

2023年度の希薄化後EPSは前年度比19%増の16.54ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比6%増の4.36ドルになりました。配当性向は26%になりました。

レノックスIのEPS・1株配当・配当性向の推移

レノックスのEPS・1株配当・配当性向の推移

業績予想

2024年4月
2024年度第一四半期のレポートにて、2024年度通期の売上は前年度比で7%の増加(AESの買収による売上の増加は2%)、EPSは19ドルから20ドルを予定していると掲載されています。

売上構成


セグメントは、家庭用空調、業務用空調、その他に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

レノックスのセグメント別売上構成(2023年度)

レノックスIのセグメント別売上構成(2023年度)

家庭用空調
北米の住宅の買い替え市場と新築市場の両方を対象に、炉、エアコン、ヒートポンプ、パッケージ暖房および冷房システム、室内空気質を改善するための機器を、“Dave Lennox Signature Collection,” “Elite Series,” “Merit Series,” “iComfort,” “ComfortSense” and “Healthy Climate Solutions”というブランドで製造しています。

業務用空調
北米の低層オフィスビル、レストラン、小売センター、流通、教会、学校などの施設で使用される一体型暖房および冷房機器を製造、販売しています。2023年には、米国エネルギー省の最新の省エネ基準に準拠するように、商用 HVAC 機器のラインを更新しました。

その他
欧州事業がこのセグメントに含まれます。欧州向け製品は、中層商業ビル、ショッピング モール、その他の小売および娯楽ビル、公共施設、その他の現場エンジニアリング アプリケーションで使用される小型パッケージ ユニット、屋上ユニット、チラー、エアハンドラー、ファンコイルで構成されています。

M&A情報


2023年 空調管理システムを製造するAESを買収

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