ヤマハの市場シェア・業績推移・売上構成・株価の分析

1897年に山葉寅楠氏によって日本楽器製造として設立されたピアノ、ギター、ハーモニカ、ヴァイオリン等を手掛ける総合楽器メーカーです。オートバイ大手のヤマハ発動機とは兄弟会社です。1987年にヤマハへと社名を変更しました。中興の祖と言われる川上源一郎氏のもとで、MSX規格のパソコン、リゾート開発、スキー板、テニスラケットなどの事業も手がけましたが、現在は楽器・音響メーカーに回帰しています。

業績推移

2018年度
売上高は437,416百万円で、前年度比1%増となりました。営業利益は56,030百万円になりました。営業利益率は13%になりました。

2019年度
売上高は414,227百万円で、前年度比5%減となりました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマイナス影響137億円、為替のマイナス影響131億円、および部品・装置事業の市況低迷により、前期に対し売上が減少しました。営業利益は43,333百万円になりました。営業利益率は10%になりました。

2020年度
売上高は372,630百万円で、前年度比10%減となりました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響等により、為替のマイナス影響23億円を含め、前期に対し売上が減少しました。営業利益は35,039百万円になりました。営業利益率は9%になりました。

2021年度
売上高は408,197百万円で、前年度比10%増となりました。半導体調達難および物流の混乱などによる商品供給不足が継続したものの、新型コロナウイルス感染拡大による影響からの回復が進んだことで、前期に対し売上増となりました。営業利益は49,337百万円になりました。営業利益率は12%になりました。

2022年度
売上高は451,410百万円で、前年度比11%増となりました。この売上増加は、半導体調達難、エントリーモデルの需要減、および中国での新型コロナウイルス感染症による混乱などの影響を受けたものの、対USドルの為替レートが大幅な円安になったことが主な要因です。営業利益は46,484百万円になりました。営業利益率は10%になりました。

ヤマハの業績推移

ヤマハの業績推移

業績推移(四半期)

2022年度第2四半期(07ー09月)
売上高は112,120百万円になりました。営業利益は13,660百万円、営業利益率は12%になりました。

2022年度第3四半期(10ー12月)
売上高は120,212百万円になりました。営業利益は14,408百万円、営業利益率は12%になりました。

2022年度第4四半期(01ー03月)
売上高は113,189百万円になりました。営業利益は7,333百万円、営業利益率は6%になりました。

2023年度第1四半期(04ー06月)
売上高は106,196百万円になりました。営業利益は6,859百万円、営業利益率は6%になりました。

2023年度第2四半期(07ー09月)
売上高は113,432百万円になりました。営業利益は8,571百万円、営業利益率は8%になりました。

ヤマハの四半期売上構成

ヤマハの四半期売上構成

EPS・配当額・配当性向の推移

希薄化後EPSは前年度比4%増の222.64円になりました。1株当たりの配当は前年度と同額で66円になりました。配当性向は30%になりました。

ヤマハのEPS・配当額・配当性向の推移

ヤマハのEPS・配当額・配当性向の推移

業績推移

2023年11月
2023年第二四半期の決算短信において、2023年度通期の売上高は465,000百万円、営業利益は42,000百万円、税引き前利益は47,500百万円を予定していると掲載されています。

売上構成

セグメントは、楽器事業、音響機器事業、その他の事業に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。

ヤマハの売上構成(2020年度)

ヤマハの売上構成(2020年度)

楽器事業
楽器の製造・販売、音楽教室等の運営、音楽・映像ソフトの制作・販売など多彩な事業を展開しています。初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーを対象としています。また、これらの製品・サービスは、アーティストとの対話により研究開発されています。

音響機器事業
「音・音楽」をコアとして培ったデジタルとアコースティックの技術を生かし、業務用からコンシューマー向けまで多彩なソリューションを提供しています。業務用音響機器、音楽制作機器・ソフトウェア、ホームオーディオ機器、音声コミュニケーション機器、ネットワーク機器、防音室まで幅広い製品で構成されています。

その他の事業
電子デバイス、自動車用内装部品、FA(Factory Automation)機器からなる部品・装置事業と、ゴルフ用品事業及びリゾート事業でも、楽器の製造・販売を通じて蓄積した技術・ノウハウを生かして、製品とサービスを提供しています。

M&A情報

2005年 ドイツの音楽制作用ソフトウェア開発・販売会社 スタインバーグ社を買収
2008年 オーストリアのピアノメーカー ベーゼンドルファー社を買収
2008年 フランスの業務用スピーカー製造・販売会社 ネキソ社を買収
2014年 米国の楽器・音響機器メーカー Line 6社を買収
2014年 米国の通信・音響機器メーカー Revolabs社を買収

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