手数料無料化で急成長を遂げたネット証券ロビンフッドの資金調達額の推移

Robinhood(ロビンフッド)は手数料無料で株式取引ができるネット証券会社です。スマホアプリに特化したユーザーインターフェースと手数料無料に特徴があり、2013年の設立以降急成長しています。

手数料無料化でも収入を得る方法

米国のネット証券会社の収益モデルは、主に下記5つの取引で構成されています。

売買手数料

株式や投資信託等の売買をした際に証券会社に支払う手数料です。

オーダーフロー

証券会社が売買の依頼を顧客から受けたときに、その執行を取引所と行う際に取引所側から得られる収入です。

預り金の運用

顧客からの預り金には利息がかからず、短期的に運用し金利収入をえることができます。
証拠金貸付や証券貸借取引 信用取引に伴う金利収入です。

プレミアム取引

有料会員に対して追加サービスを提供しています。

ロビンフッドは、この中でも売買手数料を無料化し、オーダーフロー、預り金運用、信用取引、有料会員といったセグメントでの成長を目指しています。ネット証券会社各社は、既に売買手数料の引き下げ競争を行っており、収入に占める割合は低下していました。ロビンフッドは、成長が見込めない売買手数料の無料化を全面に出すことで、肉を切らせて骨を断つ形で事業展開をしています。

顧客数の推移

手数料無料化という明確な戦略により、顧客からの支持を得ています。

ロビンフッドの顧客数推移
ロビンフッドの顧客数推移©各種資料よりディールラボ作成

売上高の推移

売上高も顧客数の増加に伴い増加しています。売買手数料が無料でも証券会社は売上を計上できる、という証券会社にとっては「不都合な真実」が明らかになりました。今後は、ゼロ手数料からマイナス手数料の競争、すなわち売買毎に「顧客に手数料を支払う」事業モデルを掲げた証券会社がでてくる可能性もあります。

ロビンフッドの売上高推移
ロビンフッドの売上高推移©各種資料よりディールラボ作成

競合環境

米国におけるオンライン証券会社は多数ありますが、主要な競合会社は以下の通りとなります。Charles Schwab(チャールズシュワブ)、E*TRADE(イー・トレード)、Interactive Brokers(インタラクティブブローカーズ)、TD Ameritrade(TDアメリトレード)です。

市場規模

QYリサーチによると、2019年のオンライントレーディング業界の市場規模は133億ドルです。2025年にかけて年平均4.9%での成長を見込みます。また調査会社のアセントによると、2019年の大手オンライン証券会社の預り資産は18.4兆ドルとのことです。⇒参照したデータの詳細情報

資金調達額の推移

2014年のシリーズAでの調達以降順調に推移しています。2020年のシリーズGまでで約22億ドルの資金調達を行いました。

調達額の推移
調達額の推移©各種資料よりディールラボ作成

企業価値評価の推移

2020年末時点で約120億ドル程度のバリュエーションです。

企業価値評価の推移
企業価値評価の推移©各種資料よりディールラボ作成

参照したデータの詳細情報について


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