Freeport-McMoRan(フリーポートマクモラン)は、1987年に設立された世界最大級の米国の銅・モリブデン採掘・製錬会社です。2007年に同業のフェルプス・ドッジを買収しました。銅鉱山では米国アリゾナ州のMorenci(モレンシー)、ペルーのCerro Verde(セロ・ベルデ)、インドネシアのGrasberg(グラスバーグ)鉱山を運営しています。コンゴ民主共和国が保有していたコバルト権益は中国企業のチャイナモリブデンへ売却しました。
2018年度
売上高は18628百万ドルで、前年度比14%増となりました。営業利益は4754百万ドルになりました。営業利益率は26%になりました。
2019年度
売上高は14402百万ドルで、前年度比23%減となりました。これは銅と金の採掘量が減少したためです。営業利益は1091百万ドルになりました。営業利益率は8%になりました。
2020年度
売上高は14198百万ドルで、前年度比1%減となりました。営業利益は2437百万ドルになりました。営業利益率は17%で、前年度の8%を上回りました。これは採掘・精錬コストや輸送コストが9ポイント減少したことが主な要因です。
2021年度
売上高は22845百万ドルで、前年度比61%増となりました。これは銅の売上が増加したためです。銅の販売量も増えましたが、市場価格が前年度の約1.5倍に上昇したことが要因です。営業利益は8366百万ドルになりました。営業利益率は37%になりました。
2022年度
売上高は22780百万ドルで、前年度とほぼ同額となりました。営業利益は7037百万ドルになりました。営業利益率は31%で、前年度の37%を下回りました。これは採掘・精錬コストや輸送コストが5ポイント増加したことが主な要因です。
2022年第2四半期(04ー06月)
売上高は5416百万ドルになりました。営業利益は1736百万ドル、営業利益率は32%になりました。
2022年第3四半期(07ー09月)
売上高は5003百万ドルになりました。営業利益は962百万ドル、営業利益率は19%になりました。
2022年第4四半期(10ー12月)
売上高は5758百万ドルになりました。営業利益は1530百万ドル、営業利益率は27%になりました。
2023年第1四半期(01ー03月)
売上高は5389百万ドルになりました。営業利益は1601百万ドル、営業利益率は30%になりました。
2023年第2四半期(04ー06月)
売上高は5737百万ドルになりました。営業利益は1410百万ドル、営業利益率は25%になりました。
希薄化後EPSは前年度比20%減の2.39ドルになりました。1株当たりの配当は前年度比60%増の0.6ドルになりました。配当性向は30%になりました。
2023年07月
2023年度通期の採掘量は、銅:40億ポンド、金:175万オンス、モリブデン:7900万ポンドを予定しています。
セグメントは、銅採掘製錬事業、金採掘製錬採掘、モリブデン採掘製錬事業に分類されます。セグメント別の売り上げ構成は以下の通りです。
銅採掘精錬事業
アメリカ国内ではアリゾナ州とニューメキシコ州、アメリカ国外ではチリ、ペルー、インドネシアで銅の採掘と精錬を実施。2022年度の販売量は、北アメリカで15億ポンド、南アメリカで12億ポンド、インドネシアで16億ポンドです。
金採掘精錬採掘
インドネシアで金の採掘と精錬を実施。2022年度の販売量は180万オンスです。
モリブデン採掘精錬事業
コロラド州と、ペルーでモリブデンの採掘と精錬を実施。2022年度の販売量は7500万ポンドです。
コバルト権益や資源輸出を厳格化するインドネシアの銅権益を売却しております。
2007年 鉱物を採掘するアメリカ企業Phelps Dodgeを買収
2013年 ガス・オイルを採掘するアメリカ企業Plains Exploration & Productionを買収
2016年 コンゴ民主共和国のコバルト鉱山であるTenke Fungurumeをチャイナモリブデンに売却
2018年 グラスバーグ鉱山の持分をインドネシア国営企業であるMIND IDへ売却
2019年 フィンランドのコバルト製錬工場Kokkolaをベルギーのユミコアへ売却
2020年 コンゴ民主共和国のコバルト鉱山であるKisanfuをチャイナモリブデンに売却
上位株主は概ね機関投資家ですが、9位に物言う株主(アクティイスト)のアイカーン氏率いる投資会社が入っています。